〈ヒューマン・史実〉
監督:オム・ユナ
出演:ユ・ヘジン、ユン・ゲサン
これもねぇ〜。コロナ禍で映画館へ行けないプラス、こう言うやつって絶対モヤモヤするのが分かっているので。今頃のDVD鑑賞になりました。
作品自体は悪くない、というか、かなり感動的で力の入る作品ではありますが。が、がしかし。統治下時代ですからね。複雑ですよ。
ただ一つ間違いないのは。
文化や言語というは国の中で生まれ、育ち、変化していくべきものなので。他国から強制されるなんてとんでもない。愚の骨頂。やっぱり戦争は人々を狂わせる。恐ろしいですよ。ほんとに。
アメリカの法律事務所でバイトをしていた頃、代表の父親(韓国人)が事務所に遊びに来たことがあって。「日本人?」「久々の日本語」「東大だよ」。
初めの頃は楽しくお話ししてたのよ。もし気に入られて代表の嫁にとか言われたらどうしようとか。下らない妄想などもしつつね。
けど。
程なく統治下の話に移行。これ、当時の「日本語話せる系年配韓国人男性あるある」でございまして。つかまると長い。本当に長い。これまじで大変だったから。
当時の私は若かったし。初めての事でも無かったので。へぇへぇと頷きながら右から左に流しておりました。
今となれば、あの頃の、あの方々のお話し。お気持ち。重みが全く違います。勿論、私の乏しい知識であれこれ勝手に想像してみるだけですが。
彼らの話を直接聞けたのは、本当にありがたい経験。私の財産だよね。
どうしても統治下の作品を見るたび嫌な気持ちにはなる。なっちゃうんだけど。出来ればその代わりにあの時のお話を思い出して。
何十年も経ってからで申し訳ないけれど、自分なりにしっかりと噛み締め。彼らの人生(ほんの一部だけでも)に思いを馳せてみたいなと。そう思っております。はい。