〈ヒューマン・実話〉
監督:ホン・スンワン
出演:パク・ヒョンシク、ムン・ソリ
ヒョンシクさん、いつの間にか大人になったなぁ。ZE:Aでバリバリ活動していた頃は、可愛い可愛いアイドルちゃんだったけど。今やこうして、(良い意味で)ふつ〜のお兄さん感を出せるんだから。
もそ〜としたお兄さん役、ハマってましたわ。
実話ベースというか、実際の第一回陪審員裁判を元に作っている作品という事なのですが。。。今までの陪審員モノもみんなそうだけど。見れば見るほど、実際に陪審員になるのが不安で不安でしょうがなくなっちゃうよな。ほんと。
日本でも陪審員裁判が導入されると決まった時、勉強の為に陪審員関係の映画をいくつか見直したことがあるんだけど。
ま、これも基本の部分では大差なく。一般人が短期間で他人の運命を変えてしまう決定を下す難しさ。。。いや、プロである裁判官だって大変だよ。どうやって精神を安定させて続けているのか。想像するだけで胸が苦しくなってしまうね。
今回のムン・ソリさんは、シガニー・ウィーバーさんが良く演じるような、クールで力強いタイプの裁判官でした。
その分、内面の表現が難しかったと思うわ。良くも悪くも、彼女の葛藤や心の動きはイマイチ現れておりませんでした。
個人的な好みで言えば、クールな人間が時折見せる泥臭い感情が大好きなんだけどさ。それは今回は無かったわ。
他の陪審員たちや被告人、家族等のキャラはとても分かりやすく。それぞれの役割をしっかりと全うした感じですね。
真実(推定)が明かされるシーンは、涙なしでは見られません。
被告人の記憶が無い中での難しい裁判が逆に、見る側の感情移入を誘うんだと思いますわ。
重く深刻な事件を扱ってはいるけれど、韓国映画らしいポップさで。最後まで気持ち良く鑑賞できますが。
観終わった後にはもれなく、「自分が陪審員に選ばれたらどうしよう」という思いが脳裏に浮かぶ。とても複雑な余韻になること間違いなしです。。。ほんと、困っちゃうね。