<ヒューマン・青春>
監督:ピョン・ソンヒョン
出演:ポン・テギュ、イ・ヨンフン
これ。良かった。うん。好き。
ソダーバーグ監督の『セックスと嘘とビデオテープ』みたいな題名ですが。原題は『青春グループ』だから。全然関係ないね。
珍しくお気に入りのラブコメ、チソンさんの『マイPSパートナー』の監督なんだね。びっくり。
本作には、アホまるだしラッパー役で、監督本人もご出演されております。どっかで見た顔なんだけどな。思い出せぬ。
出演者の殆どがおバカでイライラするし。唯一、アニキ的な存在のテギュさんは最初から最後までカッコつけてるんだけど、それが全く似合ってないし。
ラッパー達の物語なのに、殆どBGMないし。
ど~なってんだいと思って観てたんだけど。
結果。
キレイにハマり。
なかなかの青春群像で。最後はちょいとホロリとしてしまったよ。
私も若い頃、彼らのようにつるんでいた時代があったもん。よく朝まで飽きもせず夢を語っていたわ。
歌手を目指している子もいてさ。テギュさん演じるリーダーみたいに、常にカッコつけてる男の子で。
仲間の女の子の誕生日。みんなで原宿のラフォーレ前で待ち合わせしていた時、大きなバラの花束を抱えて登場するような子だったわ。
そうだ。あと。
付き合う彼女がみんな美人ばかりだって話になった時、「けど、俺が音楽で成功したら結局、あぁいう女達じゃなく、お前みたいな女を豪邸のプールで泳がせちゃうんだろうな」なんて。私にサラッと言った事もあったよ。
さすがにこれを言われた時は、惚れてしまうやないけぇ~と思ったわ。未だにそのセリフ、こんなにしっかりと覚えてるしね。ここで披露出来て良かったわ。青春のステキな1ページ(笑。
結局。
私がアメリカに引っ越した後、大手プロダクションからデビューして。一時帰国している時にMVとか見せて貰ったのが最後。その後はいわゆる鳴かず飛ばずの状態で。私も日本に帰って来なかったせいもあり、そのまま音信不通。
今はどうしているのかなぁ。彼がオッサンになっている姿、全く想像がつかない。見たくも無いしね。あの彼は、想い出の中のカッコいい彼のままがいいよ。
今日も激しく脱線しておりますが。
青春時代の、その感性豊かで希望に溢れた時間は、良くも悪くも、自分の人格形成に深くかかわっているはずだから。
この作品の子達もそうだけど。仲間と一緒に夢を見て、抱き合い、傷つけ、傷ついて。そうして・・・「いつの間にか、つまらない大人になってしまった」と結ぶ人が多いけど。私はそう思ってないよ。
だって。
その時代の自分も今の自分も同じ人間なんだもん。夢が叶ったとか叶わないとかは関係無く。心に残る青春の日々がある。それだけでその人は豊かで。幸せなのさ。