<ヒューマン・LOVE>
監督:パク・フンシク
出演:ユ・ヨンソク、ハン・ヒョジュ

女の嫉妬ほど恐ろしいものはない。というお話ですけども。
ハン・ヒョジュ祭り、ですね。ヒョジュオンステージ。
分かります。その嫉妬心。仲の良い友達なら尚更、ってとこ。あるんですよね。
その辺の心の揺れが、とても分かりやすく表現されていたと思います。
ラストあたりの、ヒョジュさんが天を仰ぐ感じで泣くシーンが。とても切なく美しくて。一番好きだったかも。
でもあれ、映画のCMで使っちゃってるんだよね。
まぁ、一番良いシーンを使いたい、ってのは分かるけど。余りステキなシーンをCMで使い過ぎるのはちょっとね。
作品中で初めて見たのなら、もっともっと感動出来たかも、と思うと。ちょっと残念です。
昔、あったよ。ジェニファー・ビールスさんの『フラッシュダンス』って作品。
CMにメインのダンスシーンの主要部分を根こそぎ入れちゃって。実際に観た時、驚くほど新鮮味に欠けてしまった、って言うね。
ま、さすがにあれ程じゃぁ無かったけれども。
オープニングとかもさ。ふあぁ~って、少女二人が門を抜けていく可愛いシーン。
とってもキレイなんだけど。CMで散々見たし。明らかに感動は薄れちゃうよ。仕方ないかとは思うものの、どうも勿体ない感がぬぐえませんわ。
作品としては、配役がとても良かったね。
ヒョジュさん演じるプライドの高い女性と、チョン・ウヒさん演じる庶民的な女性。そのコントラスがとっても分かりやすく。ナイスキャスティングだったと思います。
やっぱりいいよねぇ~ヨンソクさん。
例えば、ジョニー・デップさんなんか、見事なカメレオン俳優代表かと思うけど。彼の場合、体重の増減や、歯を抜いてみたりハゲにしてみたり。
見た目を完全に変えた上で、別人格を演じ分けるじゃないですか?
本当にスゴイと思うのよ。チンチャ。
ヨンソクさん、ピアノを弾く姿がカッコ良かった。実際に本人が弾いているんだって。ピアノが弾ける男性って本当にステキ。
正直なところ、女優陣のお歌は普通だった。
特に心に響く、とかも無かったし。そこがイマイチだったかな。
ただ。
どの歌も、もうちょっと聞きたいなぁと思う所で切れてしまうのがちょっと残念に感じたので。歌唱はともかく、お歌の内容には惹かれたのかなと。
未だに、劇中歌の「愛の嘘」が、頭の中でぐるぐる回っているわよ。♪さぁらぁ~ん、こじんまぁ~る♪さぁ~らん、こじんまぁ~る♪
そうだ。
ヨンソクさんが、ヒョジュさんからウヒさんに心変わりする瞬間の演出が、シンプルで分かりやすくて。気に入った。
ストーリーも全般的に分かりやすいし。
相変わらず、日本人の冷酷&横暴さを思う存分描いておりますが。去年からの大洪水で、そういうのもう慣れたし。
以前ほど気にならなかった。慣れって怖い。
ま、そんな感じで。
何度も「分かりやすい」って言葉を使っている通り、全体の流れが実に「分かりやすい」ので。
題材のわりに、あまり深いことを考えなくても楽しめる作品かもね。