鎌倉散策 令和二年十一月、鎌倉の行事 | 鎌倉歳時記

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定年後、大好きな鎌倉での生活に憧れ、移住計画や、その後の鎌倉での生活の日々を語ろうと思います。家族を大阪に置き、一人生活を鎌倉の歳時記を通し、趣味の歴史や寺社仏閣等を綴っていきす。

 鎌倉は十月に入り、秋雨前線が無くなり、ようやく青空が濃く彩る季節になって来た。十一月、十二月が散策にとって一番良い時期かもしれない。しかし、秋本番とは言っても、鎌倉の紅葉は十二月中旬位が一番彩る。そして、案外十一月は行事が少ない月である。

 

 十一月初旬 一日から三日(日曜から火曜)、例年北鎌倉の建長寺、円覚寺で宝物風入れが行われるが、今年は中止となり「建長寺まつり」も行われない。しかし、円覚寺塔頭の正続院、国宝舎利殿の公開は行われる。また、特別朱印「舎利瞻禮」があり、寺院の屋根の下の梁は並行に並べられているが、この舎利殿は茅葺屋根の下の梁が扇状になっており、鎌倉様式とも呼ばれ、それが大きな特徴である。国宝舎利殿特別拝観料は高校生以上二百円、小中学生百円となっている。方丈では、座禅会、が行われるが、法話会、写経会は未確認である。 

  

十一月八日(日曜)、丸山稲荷社、お火焚(ひたき)祭がおこなわれる。五穀豊穣を感謝し社殿前で来年の豊作と氏子の無病息災を祈願され、祈祷後に鎌倉神楽が奉納される。しかし、氏子対象とし、一般見学は人数により可能かどうか今のところ不明である。

 十一月十五日(日)、は鶴岡八幡宮・鎌倉宮で七五三祈請祭が行われ男子三歳・五歳、女子三歳七歳に氏神に詣でて成長を祝う

 

  

 十一月二十五日(水曜)、円覚寺「洪鐘祭」は延期となった。この「洪鐘祭」は特別な行事で「弁財天諷経(べんざいてんふぎん)」により江の島から招来した弁財天を祀る法要である。山門右手の急坂を登った所にある洪鐘弁天堂で太鼓の独特なリズムを取り、法要が行われる(円覚寺ホームページ年間行事・法要より引用)。祀られている弁財天は人頭蛇身の姿をした宇賀神信と習合した弁財天である。円覚寺国宝の「洪鐘」は鎌倉幕府久代執権北条貞時が七日七夜、江の島弁財天に参籠し鋳造された鐘であると伝わっている。貞時は洪鐘鋳造が成功の感謝のため円覚寺に弁天堂を建立し江の島で弘法大師が刻んだと伝わる弁財天を円覚寺の鎮守として祀られた。そのため、江の島の弁財天と円覚寺の弁財天は夫婦弁財天と呼ばれ六十一年ごと(六十年に一回)行われ、「洪鐘祭(おおがねまつり)」で出会う事になっている。前回、昭和三十五年(1960)の庚子(かのえのこうし)に行われる予定であったが五年延期され昭和四十年(1965)に開催されている(引用:鎌倉手帳、寺社散策)。

 

楽しみにしていた行事であるが、幾度かは飢饉等で延期されており、コロナウイルス感染症が解消された時に行われることを楽しみに待ちたいと思う。