猩々に引き続き松本幸四郎,中村勘九郎が団子売りの夫婦として登場します。二人は橋の手前で餅をついて団子を売ります。そのしぐさを踊りで表現するものでした。橋は絵でしたが,立体感があり,そのまま奥の方に向かうと橋を渡れそうにも見えました。私は,歌舞伎の世襲と女形は嫌いですが,夫婦の奥さんは中村勘九郎が演じていました。奥さんが大女に見え,どうしても不自然に感じてしまいます。見慣れた人の演技なので,顔つきも女の人には見えません。歌舞伎ではこれまで一度だけ大人の女性である寺島しのぶさんが出ましたが,もっとどんどん増やしてもらいたいものです。