東京藝術大学大学美術館にて“大吉原展”をやっているのを朝のテレビで知ったので早速行ってみました。落語では「廓もの」というジャンルがあるくらいいろいろな噺があります。この展示を見れば,「噺を聴いていて,よりイメージが湧くだろう」という思いがありました。館内は遊郭の模型が展示されているところ以外は撮影禁止でした。この模型からお店の様子がよくわかります。噺を聴いて想像していたのとだいたい同じでした。噺を聴いて想像していたのとほとんど同じと言うことは,噺家さんの伝え方が素晴らしいということに他なりません。

 他にも,吉原全体をCGで見て回るビデオも良くできていました。この遊郭は田圃の中にかなり広く囲まれた中に整然と建物が並んでいたようです。落語「唐茄子屋」で勘当され乞食のようになったところを叔父に助けられかぼちゃを売って歩く途中で,田圃の向こうに吉原の灯りが見え,懐かしがっている場面があります。今回,田圃の中にあるという様子がわかりました。また,音曲師の柳家小菊さんが,船から降りて「浅草演芸ホール(吉原)へご案内―」と語る場面がありますが,船は金持ちの旦那のアクセス手段であったということを示す浮世絵も飾られていました。