マルチツールケースを置く棚を作りました。棚板と,壁に取り付けるための側板とからなります。棚板と側板とを木ネジで直角に接合するとき,合板の側面に木ネジを打ちこむと,合板の層間を剥離させる恐れがあり,強い接合は期待されません。そこで,下の写真の様に角材をかませて角材に木ネジを打ちこむことにしました。
効率よく,角材に割れを入れないよう確実にネジ留めするために行っている方法を紹介したいと思います。先ず,角材と合板とを取り付ける位置関係に置き万力で固定しました。写真では,向こう側の板は既にネジ留めされています。
所定位置に下穴を開けます。ここではφ2のドリルを使っています。ドリル刃が合板に対して垂直になるよう,鏡を使っています。以前に書いたように,実際のドリルの刃と鏡に映ったドリルの刃が直線になるようにすると垂直になります。
木ネジで木材を固定する場合,手前の板には,木ネジより太い穴を開けておく必要があります。手前の板も下穴だけだと,木ネジが入って行っても2つの木材の間を締め付ける力は生じません。手前の木材の穴が大きいと,木ネジのネジ山は奥の方の木材だけ食い込んで行きます。手前の木材はスルスルなので,ネジの頭が手前の木材を押し付けるようになり,しっかりと接合されます。手前の木材にだけ太い穴を開けるため,角材に穴を開けたスペーサーをかませ,ドリル刃が入り込んでいっても,手前の木材より先には進まなくしました。
皿の頭の木ネジなので,ザグリを入れます。これで締めた後の木ネジの頭は木材の表面と同じ高さになります。
最後に木ネジを締めて終わりです。ここでは記事のため,1か所を順次加工していきましたが,実際には,下穴,大きな穴,ザグリ,ネジ留めは同じ面に対してそれぞれまとめて行います。