角材の丸ノコ切断ジグ改良版 | 技術日誌

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ここでは,電子工作,木工などの趣味での記録を書いています。
なお当初はKMK研究所のメインテーマであるSPSのノウハウを書いてきましたが,順次SPSノウハウのページに複製を作っていきます。

 1×2角材をきちんと直角に切るための丸ノコ用ジグを作ったという記事を以前に書きました。下の写真はそれを裏から見たところです。裏には角材を固定する仕組みがあります。これには,90°の他,45°に切る機構も付けていました。写真左下が直角切断用で右上の斜めのものが45°に切断するためのものです。45°の方には角材が仮に取り付けられてあります。90°,45°両用のため,90°切断の機構がかなり端に寄ってしまいました。丸ノコには切断時に持ち上がる安全カバーが付いています。切断する場所が端の方なので,最初に安全カバーが持ち上げる時,多少不安定でした。そこで,90°専用のジグを作ることにしました。

 

 下の写真が新たに作った90°切断用ジグです。一番手前が角材押しつけ用ボルト機構です。ボルトの先端で押されているのは,上に薄い木材を貼り付けた真鍮棒です。ボルト先端の力を左右に分散させるためのものです。薄い木材を貼り付けてあるのは裏返しにして(使う場合は裏返しにする)ボルトを緩めたとき,真鍮棒が外れない様にするためです。真鍮棒の先に2本の1×2材が仮に置いてあります。2本同時に切断することが出来ます。また,1×4材の切断にも使えます。写真の様にセットすると,奥側の木材のジグからはみ出している部分が切断されます(つまり,1本だけ切断するときはこのようにします)。その奥の黄色っぽい板は,切断面に対して直角を維持するためのものです。4箇所大きな穴を開けておき,ガタを利用して板を正しく90°に調整した後,そこを通したネジを締めます。それでも手前のボルトにより奥方向に押されるので,最後にずれない様,ネジの近くに釘を打ちました。

 一番手前の板の説明に戻ります。この板の側面にボルト用の穴を開け,奥側からはM6鬼目ナットを打ち込み,手前側には内径φ6 mmのスペーサーを差し込みました。スペーサーによりボルトが斜めになるのが避けられます。また板の面積を大きくすることにより,ネジを締めたときの剪断力に絶える様にしました。4隅にほぼ正方形の木材を取り付けました。裏返したとき,4隅と角材の高さを一致させるためのものです。これにより,裏返しても安定します。ちなみに奥の2つの正方形は5 mm厚の合板と2 mm厚のアルミ板を重ねています。奥側は表面が黄色い板のため,12 mm高くなっています。それに,5 mm合板+2 mmアルミで全体として角材の高さ19 mmに一致させています。

 1×4材の切断にも使えますが,2×2材の切断にも使えると思います。2×2材は厚さが倍になります。そのため,4隅の高さ調整部に1×2材を正方形に切ったものを貼り付ければ良いと思います。

 

 下の写真はジグを裏返して実際に切断する状態にしたものです。写真では1本の1×2材が飛び出ています。飛び出ている部分が切り落とされます。また,ジグは,両端をネジ留めした角材(左側)により押さえつけています。

 

 下の写真は実際に丸ノコを載せたところです。丸ノコのベースの左側(写真では下側)を表面が黄色の板の端に沿わせて,起動し,押してやれば角材が切り落とされます。