蘭は寒さに弱いので,冬は窓辺に加温ケースを置き,ヒーターを用い温度を25℃ほどに保っています。夏はある程度の日に当てたいので,外に出します。加温ケースで外せるガラスは外し,ベランダに出します。“ある程度の日”と言っても,直射日光には弱いです。遮光ネットが必要になります。今まで遮光ネットを付けた木枠で囲んでいました。
遮光ネットを付けた木枠は数年前に作ったものです。だんだん劣化して一部が割れました。それでも何とか使えていますが,新しく作ることにしました。枠はたためなかったので,冬場は加温ケースだけ室内に取り込み,枠だけそのままにしていました。冬の大風の時,倒れて一部が割れたのです。今回は,折りたたみ出来る様に設計したいと思います。
遮光ネットの枠への取り付け法も改善したいと思います。これまでは,下の図の上側の様に,木枠(黄)の前(図では上)にネット(クロス斜線)を置き,薄い合板(茶)で押さえつける様にして取り付けていました。薄い合板は雨がかかって剥離してきました。今回は下側の様に枠に溝を掘り,遮光ネットを入れて,角材で押さえつける様にしたいと思います。
このようにするには,角材の長さ方向に溝を掘る必要があります。トリマを用いて,幅8 mm,深さ8 mmの溝を掘りたいと思います。そのためのジグを作りました。下写真左側の幅広い角材(1×4)の上に1×2角材が載っています。その角材がトリマのガイドとなります。その右にあるのが縦溝を掘りたい角材です。一番右にボルトを付けたものがあります。これで角材を押しつけて固定します。角材にボルトの押しつけた跡が付くのを防ぐため,細い棒を間に入れています。溝を付ける角材の長さは1 m以上であってもかまいません。ガイドの範囲を掘った後,ボルトを緩め,角材をずらして続きを掘ればよいのです。
下の写真は溝を掘った角材です。
この様にして枠にする4本の角材を加工しました。木工ボンドを付けて直角クランプを用いて直角に組み,ボンドをしっかりと付けるため上下にはC型クランプで締め付けてあります。なお,溝は四角形につながっています。つなぎの部分もトリマで加工しました。
加温ケースを囲む4個の木枠の内,2個ができました。あと2個を作ってから遮光ネットを張り,蝶番と木ネジを用いて加温ケースを囲む形に組み上げます。