粉体試料をダイに充填するとき,最終的に試料がダイの中央付近になるようにするため,下の図のようにパンチを少し下げた状態で充填したいものです。このままでは,シリンダーが重みで下がってしまいます。通常は近くにある何かを探して挟んでいるものと思います。私も昔はそうしていました。
私は現在,下の写真のような“コの字型”のスペーサーを用意しています。材質はプラスチック類が良いですが,木材でも大丈夫です。私はある目的のため,何種類かの厚さのベークライト板をもっていたので,それらを加工しました。木の板や合板でも良いでしょう。薄いものはプラスチックのカードケース,OHPフィルムなどを使いました。写真中コの字型に切り込みの入っていないほぼ正方形のもの(一番右)は,台用です。厚めのものを使いましょう。またそれぞれの厚さのものは偶数個作っておいてください。その理由は後でわかります。
正方形の台を一番下に置き,シリンダーの位置が適切になるよう,1枚または複数のコの字板を組み合わせて使います。
こんな感じです。このスペーサーはここに示したような役割だけではなく,さらに高度な使い方ができます。今後の記事に乞ご期待。