褒めて育てるな、叱って育てろ! | 家族を見つめる(家庭教育)

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日常イズムを通して、家族を見つめなおす

安部浩之作品No,141117



今や、学校教育も家庭教育も
「褒(ほ)めて育てよう」
全盛かのごとき時代です。

「褒めて育てよう」
「ありのままでイイんだよ」


など、事例を挙げれば枚挙にいとまなしです。
確かに

・短所の修正よりも、長所を「褒め」伸ばすことの方が極めてたやすい事
・完全円満なる全てが内包された1人1人である事


など事実です。

しかし、発達途上の子供たちにおいては

「 叱ってはダメ、 ありのままでよし、 褒めて育てよう 」

を、おエラい先生に従い、金科玉条のごとくに展開してはいけません。

例えば
佐世保でチャット仲間の小6女子が、「ぶりっ子」の書き込みに腹を立て、
相手の女子児童を呼び出し、目隠しをし、
工作用カッターナイフで背後から首を10センチ深く、
何度も何度も切りつけ、出血多量で殺害した事件。

あなたは、その子に

「ありのままでいいんだよ~」

なんて言うんですか?

中学生が、たばこ吸って、腰パンして、5千円で親に隠れてタトゥー入れて、
ドラッグして・・・

その子に

「ありのままでいいんだよ~」

なんて言うんですか?

そんな時は、頭ごなしに、叱ってはいけない、だから、優しく

「どうして、そういう事しちゃったのかな~」

なんて聞いて、じっくり誘導するんですか?

「うぜ~んだよ、クソばばあ」

で、ツバ吐かれて、終わりです。

人を殺しちゃダメだ、盗んではダメだ・・・ドンッ

と、

問答無用、頭ごなしに、悪いことは悪い!ドンッ

と言わなければならない。
それが現実だと、殴ってでも教え諭(さと)す
それが、心ある親です。

そもそも、皆が釈迦やキリストのように
ありのままで良かったら、
この世に生まれていません (詳しくは、本サイトへ)
本来は輝ける円満な魂を持ちながらも、

皆、足りない部分を持つ魂だから、こうしてこの世で、
完全円満を目指して、家族が形成され、一生懸命生きて、
愛情もって助け合けあって克服しようじゃないか?


ということなんです。
人が、完全円満で、すでに満ち足りていて、
ありのままでイイのなら
なぜ、この世に、憎しみがあり、殺人があるのか説明できますか?

「それはね~、深い潜在域では輝いていても
表層の意識(顕在域)が
曇っているだけなんですよ、その曇りが・・・」

と言われそうですが、

「じゃあ、本来、輝いているのに、どうして、その曇りが発生するんですか~」

こんな事も解らずに適当な事いうな!です。



人は、悩みに悩み抜き、不安と恐怖のさ中にあるとき、ふと
「今のままでいいんだよ」
と言われると、張りつめた緊張を解かれ、安堵します。(緩急心理の法則)
まるで解放され、解決したかのような錯覚を起こすのです。

心身症患者が「病名」を付けられて安心するのと同じです。

悪い事に、解放されると、その人に
「良い人・イイ本」
という感覚を抱いてしまい
猛進することです。まるで教祖かの如く猛進するのです。
違います、トリックにかかっただけです。
だから、このトリックが、
読者を増やすためにブログタイトルや書名に乱用されるのです。
そう仕組まれているのです。

褒めて長所を伸ばす手伝いをし、
社会に有意な人材に育てる、それは基本です。


しかし、何もかも安易に
「褒めて、このままでイイんだよ」
ではなく、道理を間違えた事に対しては、
「 これが人の世だ! 現実だ 」
と、頭ごなしに叱る。

最近は、褒めましょうブームで
叱ることを躊躇する親もあると聞きますが
遠慮はいりません。

人生の先を生きる大人として、
ためらいなく厳しく正してあげる。


どうぞ、このことも忘れないで下さい。
よろしくお願いします。

安部浩之