
「鍛冶押し」
刃文のところは、マルテンサイトの粒とトルースタイトの粒が混在していますが、この粒の大きいのを沸(にえ)、小さいものを匂(におい)と言います。実際には刃文をよく見て、肉眼で粒を1つ1つ識別できるのが沸、識別できないものを匂と言います。刀を光に対して20~30度傾けて見ると、沸、匂は光が反射してよく見えます。沸や匂の粒は、地のトルースタイトより少し高くなっています。これに光が反射するのです。刀を鑑賞する際、光源に刀を傾けて光を反射させるようにして見るのは、こうすれば良く刃文が見えるからなのです。
焼き入れ後、荒砥をかけて焼きを確認しているところです。見えにくいですがぐの目で構成されたのたれです。
このぐらいの長さになると一人で焼き入れするのは大変です (^_^;)
もう一、二本手があると良いのですが(笑)
そして鍛冶押しという粗い研ぎをかけて研ぎ師さんに渡します。
平成25年1月24日