一塊になったものを長方形に伸ばし、切れ目を入れて折り曲げます。
鏨(タガネ)で切れ目を入れて折り返し、また沸かしをかけて鍛接する、一連の動作を繰り返し約10~20回ほど折り返し鍛錬を行います。
その際用いるわら灰はもち藁が理想的とされていますが、それは赤めた鋼塊によくなじみからみつくからです。このおかげで折り返し鍛錬をする場合表面の酸化鉄がきれいに吹き飛ばされて内部の混じりけのない部分が表面となり、折り返してもきれいに鍛接され境目のない日本刀とすることができるのです。
上記下の写真は、荒延ばしした刀の材料の断面を研磨して観察しやすいように薬品処理したものです。
細かい縞模様があるのがわかりますでしょうか?
これが折り返し鍛錬をした層で、完成した刀の肌という見所になります。
色自体も洋鉄とは一味違った色合いをしています。
平成24年12月5日