以前お世話になった人への恩返し。colorsサトウさんのブログ記事「恩返し」を読んで、ある出来事を思い出しました。
僕は高校を出てから大学時代、ずっととある町工場でバイトしていたんですが、その頃、その工場の社長は36歳。今の僕より年下です。
僕は毎晩のようにその社長に飲みに連れて行ってもらい、お酒のこと、世の中のこと、人間関係のこと、いろいろ、本当にいろいろ教わりました。
当時表参道にあった社長の行きつけのスナックのママは、僕を見るたびに「あんた、いつか立派な社会人になったときは、必ずこの社長に恩返しするんだよ。」と言われていました。
社長と会わなくなってから、23年経ちましたが、小さいながらも僕は社長になりました。
社長は忌野清志郎さんが好きだったので、清志郎さんが亡くなったとき、僕は社長のことを思い出して、いよいよ会ってお礼を言おうと思い、電話をしてみましたが、
「あ、タニか。。。ん、ん、えらいな。。。そうか、、えらいな。。。」って。。。
以前の社長なら、「おおおおーーー!タニーーーー!お前元気か!何やってるんだ!遊びに来い遊びに来い!」っていうはず。
ちょっとおかしいな、、と思いつつ、「社長、僕○月○日、休みなんで会社のみなさんと一緒に飲みませんか?僕久々におじゃまします。」と言って、その日に出かけて行ったのですが、社長は会ってくれませんでした。
会社の人(その人たちだって、23年ぶりだからえらく懐かしい!)から聞きましたが、社長は10年くらい前に酔っ払ってダンプに轢かれたんです。生死をさまよったそうです。
その後奇跡的に回復したものの、以前のようにありあまるほどの元気が出ない自分を蔑み、病院の先生の言うことに反発し、挙句少しうつ病的な不安定な精神状態、歩くのも一苦労で杖をつき、頭は全部白髪になり、ガリガリにやせこけてしまったという、、、、こういう姿をタニ君には見せたくないのだろうということでした。
僕は置手紙を置いて社長に恩返しがしたいのだと伝えました。
でも恐らく会わないと思うよ、と言われました。
会えなくても、何かしたいです。表参道のスナックのママに言われたように、僕は社会人として自分の地位を確立させた証に何か恩返しをするつもりです。
人は成長する人もいれば、逆に衰退していってしまう人もいるんですよね。
いつまでも同じではないんだなと。。。
会いたいな~、、社長!