赤:松江市の小中学校の図書館で「はだしのゲン」が自由に閲覧できなくなったことが問題になってますね。

白:子供に読ませてはいけないと。

赤:そう

白:だから子供たちが近寄れないように、「はだしのゲン」の陳列棚の前にドーベルマンを番犬として座らせて

赤:するか。なんで図書館でドーベルマン飼わなあかんねん

白:毎日餌やったり散歩させたり。ただ散歩中は「はだしのゲン」を図書準備室に隠してね。

赤:番犬意味ないわ。「はだしのゲン」を図書準備室に隠して子供が読めないようにしたんですよ

白:子供によい影響を与えないからと

赤:そう。

白:ゲンはいつも裸足で行儀悪いと

赤:何の影響やねん!

白:松江市教育委員会に「ゲンに靴を履かせろ」と抗議が殺到

赤:するか!

白:靴さえ履いてたら全く問題ない作品だと

赤:どこを問題視しとるねん。アホか!問題にされたのは、原爆の実態や戦争の描き方が過激で残虐だと。

白:あまりに過激で残虐だから、それを読んだ子供達が「もう二度と戦争なんかしたくない」と思ってしまうと

赤:・・・

二人:それでええがな

赤:それなのに描写が残虐だからダメだと。でもね、その残虐さを知るべきなんですよ。子供から大人まで、いや世界の人々がね。アメリカ人にも「はだしのゲン」を読んでもらいたいよ

白:「はだしのゲン」を読んだアメリカ人もきっと思うはずですよ。「コンナ漫画ヲ描ク日本人ハ、ナンテ残酷ナンダ」と

赤:おのれの国が落とした爆弾やろ!「はだしのゲン」では、原爆の残虐さと同時に、戦争の悲惨さも描いてるんですよ

白:4コマ漫画でね

赤:描けるか!戦時中、戦争に反対した者は非国民としてひどい拷問を受けたんですよ。だから国民は「日本は戦争に負ける、はやく止めてほしい」と思っても、はっきりと「反対」と言えなかった。

白:そう、はっきりと言えない。だから「戦争に反対の賛成の反対なのだ!」

赤:なんでバカボンのパパやねん。ゲンのお父さんは、「戦争反対」と言い続けてひどい拷問を受けたんですよ。それが国家権力の恐ろしさです。でもね、今、そんな悲惨な戦争を再びやれる国になろうとしてるんですよ

白:そうなんですか

赤:自民党の石破幹事長が、自衛隊を国防軍にして、戦争に行かない者は、死刑か懲役300年にする法律を作ると言ってましたから

白:あぁ、あれね。あれは勘弁してやって

赤:何やねん勘弁してやれって!

白:あれは酒の席でのことですよ

赤:酒の席?

白:彼も飲みすぎて、すっかり赤ら顔で目も座ってたし

赤:もともとそういう顔や!酒の席でも問題やけど、ちゃんとした報道の場での発言やからね。

白:戦争ができる法律に変えようと目論んでるわけや

赤:そう。怖いよ!

白:となると戦争の悲惨さを描いてる「はだしのゲン」は、マイナスイメージになるわけやね。

赤:『はだしのゲン』は、戦争は悪だという印象操作をしていて問題だという政治家も実際にいるんですよ

白:その政治家は“ゲン”は問題だから、“ケン”を読めと言いたいわけやね

赤:“ケン”?

白:残虐な殺人シーンをカッコよく描く「北斗のケン」を

赤:そんな問題ちゃうやろ。でも、戦争の悲惨さを隠して美化していく風潮はあるね。それに自民党は、原発推進してるから、核の恐怖を描く「はだしのゲン」は、目の上のたんこぶやろね

白:きっと漫画オタクの麻生太郎は、戦争や核を美化させる漫画を作らせるよ

赤;何それ

白:「スニーカーのゲン」

赤:何やねんそれ!

白:太平洋戦争時の物語やけど、庶民はとっても豊かに楽しく生活していく

赤:全く事実と異なってるがな

白:スニーカーをはいた主人公ゲンがヒャッホーと竹槍でB29を突き落としたりね

赤:ほなアホな。ギャグ漫画やん

白:でも戦争に反対するゲンのお父さんは、懲役300年で、毎日拷問の日々。

赤:そこはリアルなんや。で、原爆のシーンはどうやねん。

白:8月6日の朝8時15分。

赤:うん

白:B29が飛んできて原子爆弾を落とす

赤:おぉ

白:すると、ピカ~と優しい光とともにさわやかな風が広島の街を包み込む

赤:美化するにもほどがあるわ

白:もくもくと立ち上る、なめこ雲

赤:きのこ雲と違うんかえ。

白:突然「なめこのうた」が流れて、広島市民は、なめこダンスを踊り出す。

赤:そんなとこでなめこダンス使うな

白:戦争指導者が、原子爆弾について発表するねん。「原子爆弾は、ただちに健康に影響はない」

赤:もはや原子爆弾ちゃうがな。

白:この「スニーカーのゲン」を、国民がわからないようにさっさと「はだしのゲン」と差し替える

赤:ナチスの手口かえ!でも、この国がどんどんと戦争をする国になろうとしています。戦争の本当の姿を知るためにも、大人も「はだしのゲン」を読んで、子供たちと語り合いたいものですね。


(2013年8月)