彼は折り目正しくいたかった。

 

煙草好きでもないのに、喫煙所という市井の中にたむろして心のぐちゃぐちゃを捨てること?

ヤニで汚れた場所で彼の汚れた何かを捨てる?…その曲がりくねった「浄化」?

むちゃくちゃだった…婚約者の前で市井の蟠りを捨てるために。

むちゃくちゃの果てに頓挫…彼女は他の男と何故?…穢れることで彼に問いたかった、のでは?

 

「漂泊」なんて要らなかった…洗濯で良かったのだ…ふたりで市井のヤニやら垢やら何やら洗えばそれが毎日だ。不完全な「浄化」でいいんだ…日常が積み重なって…生活になるためには。

 

今日で枯れる花…私達は要らなくなっても捨てきれないものは…きちんと供養を出来れば?

花を手向けながら…手を合わせる。

成仏出来たかな?…出来るわけないけど…出来ないからこそ人間なんだ、けど

…時には即物的に?考えるのもそれに越したことはない。

 

やがて、私達は「…じっと手をみる」毎日に戻ることだろう。

今日も忙しい、とか。