リトルミス・サンシャインの監督夫婦の新作と考えると…。ちょっと残念
良い映画なんですがねぇ!
ってこの良い映画ってのが問題で、そもそも良い映画とは何でしょうかね?
なぜ良い映画かと言えば!伝えたいメッセージやテーマが正しいから。そして現代でも通用する、もとい今だからこそ伝えるべきメッセージだから❗️
「ゲティ家の身代金」撮り直しの際に生じた、主演男優と主演女優のギャラ格差や、スター俳優やプロデューサーのセクシャルハラスメント問題など、映画界にも蔓延る性差別
国会では国会議員が「LGBTへの支援は不当、彼らは子供を産まない非生産的な存在なので」と発言したり
→子供を産まない選択をした夫婦も非生産的なのか?
この非生産問題。取り上げられているパワーワードを抜いて、全文を読んでみると理解出来る部分もあるけど、やはり多様性を認める社会を目指している現状ではあまりに旧時代的だし、無知な極論で大衆を煽るような発言は政治家がしてはいけない
大衆側の無知な極論で言えば、考え方がナチスと一緒で笑う
TBSのプロデューサーによる女性へのデートレイプ、そして告白女性への激しいバッシングによるセカンドレイプ問題→個人的には男女間、個室の事だからなんとも言えないですが
ただ枕営業だ、ハニートラップだ!と外野が騒ぎ立てて、個人を攻撃するのはマトモな人間のする事じゃないとは思います。そして前述の国会議員もプロデューサーを擁護し(擁護自体は問題ではありません)、告発者の方を売名行為とバッシングしていました
→同じ事は睡眠薬を盛った!とか、首相と懇意だから性犯罪が不起訴になった!とか、告発者を擁護する為、過剰にプロデューサーを攻撃する側にも言えます。
って昨今、現実に起きている性差別に対する問題を考えさせられる映画でした🎞
ただテーマ的に正しい良い映画が、面白い映画かと言えばちょっと違う。
ナチスによるユダヤ人迫害(いわゆるアウシュビッツ)が存在したのか?って歴史上で証明されている事ですら、裁判になるとその根底が揺らぎ、ダブルスタンダードが構築されてしまう怖さと、真実を真実と声を上げて表明する事の大切を説いた「否定と肯定」これも良い映画でしたが、面白かったか?と言えばちょっと違う。
かなり前置きが長くなりましたが、バトル・オブ・セクシーズも個人的にはそういう映画です。
フェミニストのテニスの女王と、男根主義的な元世界ランカーの男性テニスプレイヤーが激突した!実際の試合の映画化。
ってザックリ言うとそういう話なんですが、そう単純な話ではありませんでした→個人的には単純な話の方が気楽に見れて良かったかなぁ。
メッセージやテーマに固執しすぎたか?人間の多面性をドラマに盛り込みつつ、全方位的な正しさのアピールに着地!そのせいでドラマとしては盛り上がりにかける。
クライマックスの試合でアナウンサーが「ユーモラスな試合になるかと思ったら、真剣勝負です!」って言うんですが、この映画もライトなコメディかと思ったら、完全にシリアス路線で驚きました。
まずエマ・ストーンが演じるビリー・ジーン・キングも完璧な人間じゃなく、どうかしてる人です→そういう人じゃないと世界のトップになれないとも思うんですが。
自分らしく、本当の自分に!ってそれはそれで素晴らしいですが、そのせいで他の人を傷つけまくるからね
→そういう手合の常套句「あなたは悪くない、悪いのは私なの」を連発。ロクな人間じゃない!
対する男性優位主義のテニスプレーヤーのボビー・リックスは、本当にそういう思想を持っているヤバい人では無く!根っからの勝負師。家族の事も大事だし、一度は奥さんのコネで会社勤め(と言っても役員待遇)もするが、勝負の世界が捨てられないって昭和な男。スティーヴ・カレルが戯画化して演じているので、コメディ感はありますが、映画のトーンを変えるほどのコメディ演技ではありません。
奥さん役のエリザベス・シューとの会話が唯一、この映画でグッときたポイントですかね?そもそもエリザベス・シューってこんな顔だったっけ?クレジットで気がつきました。
余談ながらもうお分かりかと思いますが、自分は恋愛映画をあまり見ません
そんな中ではリービング・ラスベガスはトップクラスに好きな恋愛映画ですね。エリザベス・シューで思い出しました。
現実世界に居場所が見つけられない二人がテニス対決しても痛々しくて、盛り上がらない。
だから本当の敵は、ビル・プルマン演じる、あの手この手で妨害してくるテニス協会の会長なんですよ。「あなたは紳士的だけど差別主義者ね!」ってビリージーンの台詞が言い得て妙で、もう考えが染み付いちゃってるんでしょうね!だから自己アピールの様に差別発言を声高に言わないし、至極丁寧なのに、サラっと酷い事を言うんですね。そのリアルさを見事に体現してました!
だからコイツと試合したら良かったんですよ
後は思ったままをざっくりと。
アラン・カミングが演じたスタイリスト(?)の役は、テーマやメッセージを口に出して説明する為だけに存在していて、作劇として上手く無いなぁ。よっぽど伝えたかったんでしょうがクドイだけ
ビリージーンの旦那(ブリッジ・オブ・スパイの人)と恋人が可哀想過ぎる
それに伴いビリージーンを応援する気になれない
逆に子供を溺愛し、奥さんも愛してるのに、ヤクザな生き方しか出来ないボビー・リックスは応援したくなる
35mmフィルムの質感は70s’な感じ、アメリカン・ニューシネマみたいでカッコイイ✌️
リトルミス・サンシャイン良い映画ですよね🎞
そんな感じ。ではまた✋
