苦手な監督なんで、ちょっと身構えてた所もあったんですが…。結論から言えば今年ベスト級の傑作でした
ノルウェーの労働党青年部、襲撃殺害事件を映画化した本作。テーマ、同時代性含めて、まさに今、観るべき映画でした🎞
ポール・グリーングラスの実録路線。(あくまで私感ですが)細かいカット割、説明をギリギリまで省き、ひたすら状況を描く演出にリアルさは感じてた物の、ドラマ性の薄さと、感情移入の対象が無い登場人物の弊害で、映画としての面白さを欠いていた印象がありました
キャプテン・フィリップスも最初は迫力に圧倒されたんですが…。だんだん飽きてきちゃって、結局は対岸の火事だなぁって良からぬ感想も持ってしまいましたね
まぁ実際の事件をただ描くだけなら、ニュースを見れば良い訳で、その事件に対峙した人間達のドラマや、知られざる逸話などを描いて無ければ、わざわざ映画にする必要も無いのにって言うのが、今までのグリーングラス監督作品に対する率直な感想でした!
本作。「7月22 日」冒頭の凄まじい虐殺シーンで観客の度肝を抜いてからは、静かなトーンで映画は進んでいくのですが、作品に通底する怒りと、現代への警鐘が全編から伝わり、一瞬も目が離せない大傑作になっていました
重度の障害を負いながらも、生き残った主人公。彼が「なんで生き残ってしまったんだ!」と自暴自棄になりながらも、生きる意味を模索して、自分なりに生き残った意味に気づき、体現する❗️(って書いてて涙が
)って物語は!リアルタイムのニュースでは伝わら無い物で、知られざる事実、戦った人々の心を物語として伝えています!そしてそのツールとして映画が十二分に機能を果たしたのが嬉しいです✌️
主人公だけじゃなく、明らかな悪を弁護する意味に悩む弁護士、主人公とどう接して良いかわからない家族達。全てのキャラクターに血が通っていて、他人事として見れませんでしたね
インターネットの排他的なデマを鵜呑みにして、凶行に及んだ犯人。間違いなく生きる価値がない人間なのですが…。彼を凶行に走らせた、肥大した承認欲求と絶望的な孤独もちゃんと描いていて、ただの怪物として描かなかった所がスゴイ!そして演技もスゴイ
世界中に溢れるヘイト。絶望的な孤独から逃れる為に、歪んだ選民思想に取り憑かれていくメカニズムを冷酷なまでのリアルさで描いています。
世界中で起きてる事であり、日本でも起きてしまった事であります❗️
必見です
