昨日、 WBC世界フライ級タイトルマッチが予定通り行われた。チャンピオンの比嘉選手が日本人初の計量オーバーにより、試合前に王座剥奪となってしまった。
リングに上がった比嘉選手は過酷な減量によるダメージから肌ツヤが明らかに悪かった。試合もいつものパンチの切れがなく相手のロサレスのパンチを逆に被弾してしまうという流れで途中の公開採点でもロサレス有利だった。
ロサレスは元々、最強挑戦者と言われていてもし比嘉選手が体調万全だったとしても苦戦するだろうと言われていた相手だ。
結局、第9ラウンドで比嘉選手のセコンド側から棄権の申し入れがあり比嘉選手のKO負けとなった。
しかし、比嘉選手も心身ボロボロの中、よくあそこまで打ち合いできたと思う。実際、比嘉選手に対するブーイングも皆無に等しかった。誰の目から見てもネリのように故意ではないというのは伝わった。本当にギリギリまで減量した結果ダメだったというのは伝わった。
それ以上にロサレスの対応が本当にジェントルマンだった。比嘉選手が計量オーバーした段階でフツーの陣営なら文句一つ言ってもいいところを嫌ごと一つ言わず比嘉選手が当日の再計量パスした段階で試合を快く受けた。
試合もクリーンファイトで勝負が決した後、比嘉選手と健闘を称え合う姿を見て、ロサレスと同国のニカラグアのスーパースター・ロマゴンの後継者になり得るボクサーだと思った。
ロサレスにはフライ級で比嘉選手ができなかった分、防衛記録を積み重ねていって欲しい。
比嘉選手はこれから計量オーバーのペナルティーが出ると思うが、処分を厳粛に受け止めてまずはゆっくり休んで階級を上げて復帰を期待したい。
今回の失敗が比嘉選手をさらに大きくすると信じている。比嘉選手、ロサレス選手、本当にお疲れ様でした!!