なんと虫歯がほとんどなく
また虫歯が始まってからお歯黒を付け始め
死ぬまでそのまま進行が停止していて
お歯黒には虫歯を予防する作用があるばかりでなく
その進行を抑制しさらに知覚を鈍麻する作用が
あることも認められています
お歯黒の材料は各国とも植物のタンニン（渋）で
日本での材料はタンニンを主成分とするふし粉と
酢酸第一鉄を主成分とする鉄漿水（かねみず）溶液からなり
お歯黒筆あるいは房楊枝を用いて交互に塗布していたようです
タンニンは歯のタンパク質に作用して
これを固定し細菌による溶解を防ぎ
第一鉄はリン酸カルシウム作用して
その耐酸性をあげていたようです（‐＾▽＾‐）
空気で酸化されて生成された第二鉄は
タンニンと結合してタンニン酸第二鉄の緻密な膜となり
表面を覆い細菌から歯を保護していたので
お歯黒は歯の無機質および有機質との両面から歯質を強化し
かつ表面を緻密な膜で覆い歯を保護していたようで
1970年（昭和45年）から使用されている
フッ化ジアミン銀製剤はまさに
このお歯黒をもとに開発されたものであり
歯科用合着セメント、仮着用セメントにも応用されており
当院でも日常使用していますよ
