そーなうひーいっと。161 | 黒歴史の廃棄処理場

黒歴史の廃棄処理場

かつて、一人の男が作り続けていた黒歴史の墓場。

一部15禁程度の描写があるので、(整理はしたが)閲覧注意。
そうでなくても、公開しているのは黒歴史。帰るなら左上。

それでも、と言う方はごゆっくりどうぞ。

はっとして顔を上げた。

窓の向こうは、暗い空と明るい街並みが見える。

気付かぬうちに眠ってしまっていたようだ。


(ここは補修会場となっている教室の机・・・だったら良かったのにな。)


途切れ途切れに、懐かしい夢を見た。

あの頃に戻れたら・・・やり残した事は沢山あるように思える。

ぼんやりと夢の事を思い出していると、不意に声が掛けられた。


「お。やっと起きたか。」


その声を聞いて、自然と笑顔になる。

肩には毛布が掛かっていた。その毛布が嬉しくて、更に笑顔になりそうだ。


「むー・・・お!帰ってきてたのか、お帰り!」

「ただいま、お寝坊さん。」

「あはは・・・部屋は暖かいし、毛布まで掛けてもらってたから良く眠ってしまったんだな!」

「疲れてたか?」

「そんな事は無いぞ!――でも、懐かしい夢を見たな!」

「ふむ――?」


どんな夢?と訊ねるような拓未の目は、とても優しいように見えた。


「それよりも、腹が減ったな!」


私がそう言うと、拓未は笑いながら言った。


「あー、じゃあラーメンでも食べに行きますか!」

「おう!」


私が外套を羽織ると、拓未が言った。


「風邪引くなよ。」

「あぁ、大丈夫だぞ!本来、私はマフラーだけでも大丈夫なんだぞ!」

「いつからだったっけか、あんたが防寒に外套を着るようになったの?」

「着た方が良いってお前が言ったからだぞ!」

「そんな事言ったっけ?」

「風邪引くぞ、って言ったぞ!」

「へー・・・。」

「お前に心配されたら、これはもう着ない訳には行かないだろう!心配してくれるなんて、嬉しくて仕方ないじゃないか!」

「はいはい、分かったから早く行くぞ。」

「むー。」


さっさと歩き始めた拓未は、ふと振り返って私に言った。


「あー、この年で“くん”付けは止してくれよ。」

「き、聞こえてたのか!?何でそれは覚えてるんだよ~!」