相殺については既判力が生じます(114条2項)。
問題は既判力がどこに生じるかってことです。
これ考え方はいたって簡単で裁判所の審判対象はどこでどう判断したかってことが重要です。
例えば
X→Yに1000万円のうち500万円を請求する訴訟においてYが800万円の債権をもって相殺を主張した場合。
裁判所の審判対象は一部請求額の500万円です。そして相殺の抗弁については外側説が採用されています。外側説によれば債権全額(1000万円)について800万円をもって相殺することになります。
この場合、裁判所の審判対象は上述のように500万円ですから相殺についてもその部分と重なる範囲、すなわち300万円(800万円➖500万円(審判対象でない訴求債権部分))の自働債権の存否についてが審判対象となります。
外側説を前提とした場合、
裁判所がXの訴求債権の全額は1000万円が存在し、Yの自働債権も800万円存在すると判断した場合には『200万円の訴求債権の存在と300万円の自働債権部分の不存在」について既判力が生じることになります。
また、裁判所がXの訴求債権は全額1000万円存在するものの、Yの自働債権は200万円しか存在しないと判断した場合には「500万円の存在及び審判対象でありかつ存在しないと判断された自働債権部分、すなわち300万円の不存在」について既判力が生じることになります。
アディオース
アディオスは終わりかたとして気に入っていないので他の終わり文句にかえたい。