日生劇場にて


 

ミュージカル

王様と私


1951年ブロードウェイで初演

Shall We Dance? は
誰もが知る名曲


日本初演は1965年

日本初演時の王様役は
市川染五郎さま
松たか子パパの白鸚さまです

白鸚さまの舞台は無理だとしても
いつかこの作品観たいなぁと思ってた

日生劇場での公演は28年ぶり
やっと観れました


古い作品って観てもよくわからない
そんなことも多いのでちょっと心配

かつ王様役の北村一輝さんは
ミュージカル初挑戦とのこと

楽しめるかなぁと心配してたけど
そんなものは杞憂だった

とっても面白かったラブラブ

曲は言うまでもなくどれも素晴らしく

俳優さんたちの演技や歌が

素晴らしいから
登場人物それぞれの心境が理解できて
感情移入しちゃうし

あったかい気持ちになる場面も
悲しくなる場面も
さらにコメディな場面もたくさんで
約3時間があっという間

とても素晴らしい作品だった


ちょっと心配してた
王様役の北村一輝さん
なんの心配もいらなかった

 

ビジュアルはバッチリ王様

王としての威厳を示さないといけない
でも自国を守るための悩みは深いし
アンナ先生に言われる数々の助言は
これまでの価値観を覆すもので
すんなり受け入れるのは大変


感情の振れ幅が大きい王様を
感受性たっぷりに演じてらした

 

甘く優しい歌声も素晴らしく
ミュージカル初挑戦ってホント?
びっくりでした

お茶目な感じのシーンでは
ときどき猫侍思い出しちゃったけどねウインク



開演の時
客電が落ちると
優雅な音楽が奏でられ

スルスルっと幕が開くと
大きな船の上に
1人の白いドレスの美しい貴婦人

荘厳な雰囲気に私含めて観客全員
ハッと息を吞むのが聞こえるようだった

貴婦人は強烈な存在感を放つ
アンナ役の明日海りおさん

生まれ育ちの高貴さを醸しだし
未来を切り開いていく強い意志が
感じられる美しいお顔

セリフも歌もなく終わるこのシーン
明日海さんの存在感だけで
これから上演される作品の素晴らしさ
期待できる

印象的でドラマティックな幕開け


作品の中では終始
気高さとともに優しさと母性あふれる
明日海さんのセリフや歌声が
北村王様との相性抜群で
とても愛おしい気持ちになる

 

身のこなしもとても優雅で
王様とのダンスシーンは眼福




脇を固める方々も実力派揃い

タプティム役の朝月希和さん
チャン王妃役の木村花代さん
声楽を勉強された方?と思うくらい
歌声が異次元でびっくり

初めましてではないのに
今までその魅力に気付いてなかった
今回の楽曲がいいのかなぁ



王様の何十人もいる子供たち
子役がみんなとっても可愛らしくて

その中でも第一王子と
アンナの息子ルイスは
歌もセリフもとっても多い


とても上手で微笑ましく観ていられる



舞台セットも衣装も
煌びやかで豪華で素晴らしかった

最近は簡素なものを観客側の想像力で
補うタイプが多かったから
この豪華さは見ごたえある

なんといっても大階段と銀橋があるの
もはや宝塚の世界キラキラ



大階段は動くし形が変わる優れもの

銀橋があるとシーンに奥行が出るし
俳優さんをより間近で観ることができ
一石二鳥



宮城日帰り遠征の翌日で
結構体はきつかったけど
行って本当によかった

10列目でまずまずのお席でした
こうなってみると
チケット取れたことに感謝ですね

 

 

キャスト

王様:北村一輝
アンナ:明日海りお

タプティム:朝月希和 
ルンタ:竹内將人 
チャン王妃:木村花代 

ラムゼイ卿:中河内雅貴 
オルトン船長:今拓哉 
クララホム首相:小西遼生

チュラロンコン王子:立石麟太郎 
ルイス:木村亜有夢

 

 

クリエイティブ

音楽:リチャード・ロジャース
脚本・歌詞:オスカー・ハマースタインⅡ
翻訳・訳詞・演出:小林香
振付:エミリー・モルトビー

 

 

上演時間

第一幕 12:45~14:10
休憩 20分
第二幕 14:30~15:40

 

 

あらすじ

1860年代のシャム(現タイ)

イギリス人将校の未亡人アンナ・レオノーウェンズ(明日海りお)が、はるばる王都バンコクに到着する。

植民地化を図る欧米列強が迫る中、王(北村一輝)は、国の将来を背負う子供たちに西洋式の教育を受けさせるために、アンナを家庭教師として雇ったのだった。

オルトン船長(今 拓哉)に見送られ、宮廷からきたクララホム首相(小西遼生)にバンコク式の出迎えを受けたアンナは、異国の地に赴く難しさを痛感する。

隣国から王に献上された踊り子のタプティム(朝月希和)とその恋人ルンタ(竹内將人)、王妃のチャン夫人(木村花代)のように服従を強いられる姿は、自立したアンナにとっては相いれないものだった。

国王と家庭教師。人一倍頑固で誇り高い二人は、当初はことあるごとに対立をしていたが、互いの聡明さや誠実な心を知り、国籍や身分、性別を超えて、人としての信頼を深めてゆく。

ある日、イギリスからの特使としてラムゼイ卿(中河内雅貴)がバンコクにやってくるとの急報がもたらされる。対策を講じる王に対してアンナは歓待の宴を開催するように提案する。王の威信をかけた宴の準備が始まり、歓迎会は大成功。

しかし歓迎会の中で「アンクルトムの小屋」をテーマにお芝居を演じたタプティムは恋人ルンタとともに逃亡を図り、捕らえられ2人は命を絶つ。

タプティムの件で激しく対立したアンナと王。アンナは次の船で帰国すると宣言。

王は心労がたたり病の床に臥せり、まだ幼い第一王子を次期国王に任命する。

帰国する前日の深夜、アンナのもとをチャン王妃が訪ね、王を見舞ってほしいと請う。

最後の別れに王を訪ねたアンナ。深夜にもかかわらず子供たちがやってきて「帰らないで」と請う。

王は亡くなり、新しい王は身分格差による挨拶の撤廃などを掲げ、近代国家への道を踏み出す宣言。アンナはシャムに残り家庭教師を続ける。