東急シアターオーブにて

ミュージカル
20世紀号に乗って





1932年に書き下ろされた戯曲と
それを原作に製作された映画をもとに

1978年
ニューヨークのブロードウェイで
初演されたグランドミュージカル

 

 

キャスト

増田貴久:オスカー・ジャフィ
かつては花形の舞台演出家兼プロデューサーだった

珠城りょう:リリー・ガーランド
オスカーの元恋人で大女優

小野田龍之介:オリバー・ウェッブ
オスカーのマネージャー

上川一哉:オーエン・オマリー
オスカーの宣伝担当

渡辺大輔:ブルース・グラニット
リリーの新恋人

戸田恵子:レティシア・プリムローズ
富豪のレディ
 

 

上演時間


第1幕 12:00 - 13:10
休憩 25分
第2幕 13:35 - 14:35





観劇の一番の感想は
まっすーってすごい!

シアターオーブのキャパは1972席

こんな大きな劇場なのに
全日完売ってすごくない?


3階の後ろまで満席のシアターオーブ
初めて見たかも



作品の内容は
かなり昔のものだからか
そんなに共感できなかった


感極まって涙するところも
腹を抱えて爆笑するところも
なかったの


ベテランの戸田恵子さんが
でてきてやっと
これってコメディなんだって気付いた


そんな感じなので登場人物に
感情移入することもなく


先の展開もなんとなく読めちゃって
ハラハラもドキドキもなくて


それなのに面白かった!
 

なぜ?


なんといっても
主役オスカー役の
増田貴久くん
まっすーのかっこ面白いこと!

とにかく声がよかった

伸びやかで深みがあって
包み込むような優しさがあって
f/1ゆらぎを感じさせる
とてもいい声


事務所の中では歌唱力も声量も
トップクラスとはいえ
ミュージカルはまた別物かもしれない
そんな心配は杞憂だった

専業のミュージカル俳優ではないのに
セリフの滑舌、歌、ダンス
どれをとっても合格点
これがミュージカル2作目とは恐ろしい

主演に恥じない演技と歌唱だった


たぶんオスカーって本当は結構
嫌味なやつな気がするんだけど

まっすーが演じると
持前の愛嬌や人の良さ
人懐こさがにじみでちゃって
そりゃなんでもうまくいくよなぁ
って感じ

彼の持つキャラクターの魅力が
全体の印象を大きく変えたように思う


それに体力!

片膝立ちで膝の上に
戸田恵子さんを座らせたまま
結構長い時間歌うシーンがあって

いくら戸田さんが華奢だとはいえ
あれはキツイ

それなのにシーンが変わったら
すぐ立ち上がって
なんでもなかったように動き出す

相当鍛えてるよね


コメディなので
ときどき静止画を演ずる
まっすーと小野田さん、上川さんは
3人とも体幹すごく鍛えてると思う

なかなかに体力使う舞台です

これをシングルキャストでやるって

すごいよ



ヒロイン役の珠城りょうさん
元宝塚トップのお方

宝塚のショーのようなシーンが
2回くらいあった

珠城さんが出演するからできたシーン?

それともこういうシーンがあるから
珠城さんがキャスティングされた?

普通の女優さんでは難しそう

珠城さんは
とても華やかにこなされてた
さすがです



みなさん素晴らしかった中で
更に別格だったのが
戸田恵子さん

歌もセリフも動きも別格
コメディはやっぱり間のとり方や
メリハリが大事

ベテランは違うなぁって感じだった

しかし美しすぎませんか!?

高齢者施設から逃げ出した
認知症のおばあさんには全然見えない

若々しくて美しくて
遠目ならヒロインでもこなせそう

美人は罪ね



とってもよかったので
早くも次のまっすーの舞台が
決まるのが待ち遠しい

我ながら気が早すぎる

 

 

あらすじ

世界恐慌を脱出し、人々が再び自信と活力を取り戻し始めた1930年代初頭のアメリカ。
ブロードウェイの劇場街に活気がみなぎり、そのネオンは道行く人々を魅きつけていた。

舞台演出家兼プロデューサーのオスカー・ジャフィ。
華麗で非情、そして誇大忘想気味の彼は、かつてはブロードウェイの花形だった。
しかし現在は多額の借金を抱え、シカゴの荒れた小さな劇場で芝居を打っていた。

オスカーは、マネージャーのオリバー・ウェッブと宣伝担当のオーエン・オマリーという腹心と共に、世界一と謳われる豪華客室を備えた高級列車「特急二十世紀号」に乗り込み、オスカーの元恋人であり、現在はハリウッドの大女優リリー・ガーランドに偶然を装い会う計画をたてる。

過去に主催したオーディション会場で、リリーの才能を見抜いたオスカーは彼女を口説き、そして大女優に育て上げることに成功した。

彼らは数年間、恋人として甘い生活を送ったが、オスカーの独占欲と嫉妬に耐え切れなくなったリリーは映画界に転身。その彼女を再び自分が手掛ける舞台に立たせることが、今のオスカーの目論みだった。

数年ぶりに彼の前に姿を現したリリーは新しい恋人、若き映画俳優のブルース・グラニットを伴っていた。
しかしリリーはそんな彼に満たされていた訳ではなかった。
仕事の面でも映画に飽き、舞台に戻ることを考えていて、ブロードウェイからの誘いに乗るためニューヨークに行く途中である。

オスカーは彼女を執拗に口説いたがリリーは首を縦には振らず、またしても窮地に立たされたが、そこへ天から降って湧いたような話が持ち上がった。

何と彼の芝居のスポンサーになろうという人間が現れたのだ。
レティシア・プリムローズ。製薬会社の会長で大富豪である。
ようやく、リリーとオスカーの新たな旅立ちが始まるかに見えたのだが。

なんやかんやあるが、最後はハッピーエンド。
オスカーとリリーは結ばれる。







今回のチケットは
自分の抽選は外れて
友達当選の同行だったんだけど

その友達が観劇当日
チケット忘れてうち出ちゃったの

不幸中の幸いは
電車の中で気付いて引き返したこと

劇場で気付いてたらもう無理よね
 

開演直後に劇場に到着

そして人生で初めて
スタッフさんに案内されて席に向かった

まず扉の前で説明を受ける

中に入ると真っ暗
スタッフさんの灯す懐中電灯で
足元気を付けながら中へ

席に向かおうとしたら止められて
曲が終わったところで
「どうぞ」と言われる

なるほどー

こんなふうに邪魔にならないように
遅れた人を案内してくれるの
感謝ですね

チケット忘れはもう勘弁だけど
おかげで貴重な体験できた

しかもとってくれた席は
2階バルコニーみたいなところの
最前列

とっても舞台が近くて見ごたえあった

色んな意味で感謝と勉強の1日だった