SOMPO美術館で開催中の

ゴッホと静物画
 伝統から革新へ




番外編です

ゴッホ以外の絵で気になったものの
備忘録

ちょっと長いので
ご興味ない方はスルーしてください

 

 

  ポール・ゴーギャン

 

ゴッホの弟テオを除けば
一番ゴッホと近しかったと思われる
ゴーギャン

そんな思いで見るからか
特別な感じがする


りんごのある静物




ばらと彫像のある静物

 

フランス北西部のル・プルデュで
滞在していた宿の食堂を描いたもの

花瓶の横に置かれた裸婦像は
ゴーギャン作で
宿の女主人に借金の代わりに渡した

そんな小説みたいなこと
実際にあるんだ




花束


これを描いた1897年のゴーギャン
最愛の娘を亡くし
自身も目の感染症、骨折した足の古傷
梅毒の後遺症に繰り返す心臓麻痺
更に金銭問題で自殺未遂と人生どん底

絵からはそんなこと感じられない
そんな状態でもこんな美しい絵が
描けるなんて



ひまわりを描くフィンセント・ファン・ゴッホ
出品作品ではなくポスター

 

1888年アルルにて共同生活を送る
ゴッホとゴーギャン

ゴーギャンの到着を待ちながら
ひまわりの連作に取組はじめたゴッホ

SOMPOにあるひまわりは
ロンドンのナショナルギャラリーにある
ひまわりをもとに描いたと考えられる

7点の連作を通じて
色彩や明度、タッチの研究をした

2人の共同生活は10月下旬から
12月中旬までなので
その時期にひまわりはない

ゴッホが自身の絵をもとに
再制作してる様子を見たゴーギャンが
想像を交えて描いたと思われる絵

結局2人は破局するが
絆が感じられる作品

ゴッホ美術館を訪れたとき
この絵を見たんだろうか
全く記憶にないの

 

 

  ポール・セザンヌ


静物画といえばやはりセザンヌ

若い頃は何がいいのかわからなかった
経験を積むにつれじわじわと
好きになった画家



ウルビノ壺のある静物

 

オーヴェル=シュル=オワーズの
ガシェ医師のもとに滞在したときに
描かれた作品

ガシェ医師自身も医業の傍ら
絵を描いていたそうです


りんごとナプキン



 

 

 

  ピエール=オーギュスト・ルノワール

 

暖かみのある優しい華やかさに
とても惹かれる大好きな画家


ばら




アネモネ




果物のある静物




 

 

  その他

 


ウジェーヌ・ドラクロワ
花瓶の花

 

ゴッホがドラクロワの絵
特に色彩に感銘を受けたそうだ



アンリ・ファンタン=ラトゥール

花と果物、ワイン容れのある静物


こういう美しい色彩の静物画が
とても好き


アンリ・ファンタン=ラトゥール
プリムラ、洋ナシ、ザクロのある静物




カミーユ・ピサロ
丸太作りの植木鉢と花

 

印象派を代表する風景画家ピサロは
若い画家の面倒をよく見たことで有名

ゴッホの療養先となる
オーヴェル=シュル=オワーズの
ガシェ医師を弟テオに紹介したのも
ピサロだった

1000点以上の風景画を描いたのに
静物画は20点
うち花を描いたのはわずか14点

これはそのうちのひとつ

とても貴重な絵




コルネリス・ファン・スペンドンク
花と果物のある静物

 

古代ギリシャ風の舞台装置は
18世紀フランス・ロココの
花の静物画の伝統をうかがわせる

緻密に計算されつくした美しさ
こんな絵もとても好き



クロード・モネ
グラジオラス

モネってこんな絵も描くのね



エドゥアール・ヴュイヤール
アネモネ

母が仕立て屋だったので
床の絨毯やベッドカバーの模様が
描きこまれている



ジョージ・ダンロップ・レスリー
太陽と月の花

花の静物画のフロアにあった絵
はるばるロンドンからお借りしている

確かにお花も描かれているものの
人物画のような・・・

とはいえ美女の絵は大好き





静物画って
美術館見学するとき
そんなにじっと見ないので

こんなにじっくり見たのは
今回が初めてかも

意外に楽しくて2周しちゃった

海外の絵は現地で見たい派だけど
こんなふうにまとめて見られるのは
ありがたいと思った