新橋演舞場にて


 

少年たち

闇を突き抜けて

2回観劇の感想をまとめて

 

ネタバレあります


少年たちは1969年から続く
伝統の舞台


少年が初単独主演

HiHi Jetsは脱獄に成功したか
刑期を終えて出所したようですウインク



岩本照くんが演出


少年院に収容された少年たちが
看守長の暴行に耐えかねて
脱獄を試みて1人が犠牲になってしまう
というお話


幕があがって驚いたのは
大筋は同じとはいうものの
去年とは全く違う作品になってること


変わってないのは
看守長役の内博貴くん
とてつもなく恐ろしいことだけ

事前に内くんのブログで
今年も大魔王としてすごく怖いことは
知っていたので覚悟してた

でも裏ではびーちゃんたちの
優しいお父さんだってことも
わかってるから大丈夫


HiHiがいないから雰囲気変わるの
当たりまえとして
演出だけじゃなくセリフも場面設定も
何もかも変わってる

岩本色に染められていて
新生「少年たち」という感じ

これを1から作るの大変だったろうな


作品のテーマは
当たり前の日常こそが幸せ


劇中のセリフで

戦争に勝者はいない、全員が敗者

というのが
今地球上で複数の戦争がある状況で
大きなメッセージだろう


主演が2グループじゃなく
1グループだけでキャスト人数が減り
舞台装置も簡素化された気がする
もしかして予算少し削られたのかしら

その代わり映像使って工夫してる

キャストのフォーメーションや
ダンス振付がものすごくシャープで
画的な対称性の見せ方など印象的

少年たち主演を何度も経験し
滝沢歌舞伎で演舞場を知り尽くした
岩本くんならではの演出だったと思う

会場で照くんファンの方と
お話する機会があり
存分に照くんを感じて嬉しかったと
おっしゃってた

話の流れはずいぶん整理されて
トンチキじゃなくなってた

日記係が日記を書く理由とか
看守長が少年たちを憎む理由が
明らかにされたことで
ストーリーに納得感があった

びーちゃんたちに対する愛情も感じた
見せ方をちゃんと工夫してくれてる
ありがとうございます

真面目な岩本くんはきっと
色々研究されたんでしょうね



初単独主演の 少年
とても頑張っていた

全員声のとおりが素晴らしくて
かなりボイトレしたんだろうな

特に藤井くんと一世が格段の進歩

毎日絶叫する那須くんは喉が心配
ぜひ内先輩の奥義を習得してほしい


ダンスは
使わない筋肉があったらもったいない
という岩本先生のお言葉により
とんでもなく頑張っております

主役が11人から6人に減ってるから
そもそも負担が大きくなってるし
大変だったよね



その他ぱらぱら感想を書くと

日記係が大昇だったのがはじめは意外
でも一番歌うまな大昇だから
歌詞がすごく沁みてくる
ナイスなキャスティング
子供返りは実際のキャラと違いすぎて
ちょっと笑っちゃうけどね



1回目の観劇のとき
運動の日の縄跳びで
54回も跳んじゃった青チーム
きっとこんなに跳ぶはずじゃなかったの
2回目は15回だったもの
第一幕終了が5分押してた(笑)
2回とも青チームの勝ち



最後のシーンで藤井くん泣いてた
感情がはいりすぎたのね
その後笑顔ででてくるの
まだ涙目だった


アンサンブルにいる
4名の大人の方はどなた?
答えはパンフレットにあった
JAEの方々




欲を言えばもうちょっと華やかさが
あってもよかったかなぁ

これまで伝統だった
青チームと赤チームの対比が
全体的に少し弱めだったような

オラオラ系のHiHiがいなくて
びーちゃんだけだと
なんとなく平和な雰囲気になる

それに主役が6人だけだと
整理されてる反面
ガチャガチャした賑やかさは減る

去年と比べちゃう
観る側の私の問題なのかも

せめてコンクールで賞獲ったという
うきなすのダンスシーンがあると
よかったな


とはいえきっとこれが見納め
しっかり目に焼き付けてきました

本当は来年も観たいけど

果たして上演されるのか?


自名義はFCも歌舞伎会も落選

友人のFC当選の同行と
一般で必死にとったチケットで
2回観劇できて感謝です

同じS席でも1階席と2階席で
見え方ずいぶん違ったのも発見のひとつ


SHOW TIMEのSing itの歌詞
「世界は愛に溢れている」

なんだかとても沁みるの
そんな世界であってほしいな


そうそう
大魔王だった内くんのソロはラブソング
歌声がすっごく甘いの
ギャップにキュンです



◆構成・演出・振付
岩本照
(Snow Man)



◆キャスト

赤チーム
岩﨑大昇、佐藤龍我、浮所飛貴
竹村実悟、堀口由翔、木村来士

青チーム
那須雄登、藤井直樹、金指一世
阿達慶、関翔馬、髙橋曽良

看守:千井野空翔、渡邉心

看守長:内博貴

JAE (Japan Action Enterprise)
前川貴紀、佐藤義夫
向田翼、菅野慶太



◆上演時間
第一幕 70分(実際は+5分)
休憩 30分
第二幕 60分


SCENE & MUSIC
パンフレットより
Act1
オープニング
1 プロローグ・街    時の彼方
2 少年院
3 ブランコの丘    僕に聞くのかい?
        俺たちは上等
4 懲罰房(夜)
5 懲罰房(その後)
6 ボイラー室    Rival
7 作業場    僕に聞くのかい?
        約束の歌 -meet you again-
8 刑務所の日常
9 看守長の企み    LOVE
10 刑務所内某所
11 夢の世界
12 闇を突き抜けて    闇を突き抜けて

Act2
13 刑務所内某所
14 脱獄実行    あいつのぶんも生きる
15 看守長失脚
16 出所        君にこの歌を
17 エピローグ


◆2幕SHOW TIME

アクセントダンス(Jr.)
1 Sing it( 少年)
2 じれったいね/少年隊(Jr.)
3 単純すぎるラブソング(内博貴新曲)
4 Flicky( 少年新曲)照くん振付
5 We'll be together/少年隊(+Jr.)


◆あらすじ
突然戦争になった日本。あっという間に平和は壊される。
2年後戦争は終わるが、まだ平和には戻らない。
配給がまわってこないので配給車を襲おうとした少年たちは捕まり、少年院へと送られる。

少年院では、戦争で記憶を失い子供返りした大昇がタイヤのブランコで遊んでいる。
そこに龍我と浮所が連れてこられる。
そこに青チームもやってきて喧嘩になり、那須、藤井、金指の3人は懲罰房に入れられる。
懲罰房に大昇が食事を持ってくる。記憶喪失で思い出がないという大昇に金指が日記を差し出し、「思い出なら俺たちと一緒に作って日記に書きなよ」とすすめる。

その後那須は1人だけ連れていかれ、浮所と一緒にボイラー室の掃除を命じられる。
実は2人は以前は一緒にダンサーを目指していた親友だった。

少年院では草むしりなどの日々の作業が続く。体を動かす日には赤青の縄跳び対決。勝ったチームは作業免除、負けたチームは罰ゲームの筋トレ。

藤井が大昇に身の上を語る。考古学の勉強をしていたこと、身体の弱い弟がいることなど。
そこに看守長が現れ、消灯時刻を過ぎてるから連帯責任で全員連れてこさせ罰を与えるという。

気に入らない那須に銃を向ける看守長を止めようとした金指に銃を向ける看守長。
とたんに金指の様子がおかしくなる。彼は元少年兵で人を殺した記憶に苦しめられていた。
自殺しようとした金指を龍我が止める。俺はここを出たらパン屋になって、明日も生きようと思えるパンを作ってお前に届けるよ、と自殺を思いとどまらせる。

那須のベッドの下からハサミが出てきた。龍我も食料倉庫に忍び込んだと疑いをかけられる。

藤井の弟が病気で手術が必要だが、血液型が特殊だから適合する兄の藤井が1日だけ会いに行きたいと申し出るが、看守長は一生誰もここから出さないと拒否する。刑期もどんどん伸ばすという。
看守長は徴兵されて終戦後帰ってきたら、妻子が少年たちに殺されていた。だから囚人は社会に二度と出すべきではないと思っていた。

ここにいても刑期を伸ばされて殺される。そうなるぐらいなら脱獄しよう。
他の囚人たちは刑期を軽くしてもらう代わりに6人のことを陥れたり密告していたが、謝って一緒に脱獄することにする。

看守から鍵を奪って配電盤のブレーカーを落として正門の電子錠を開ける計画。
看守長に捕まって拷問されてる那須は浮所が救出する。
みんな揃って脱獄しようとする瞬間、看守長が現れる。
囮になると壁に登る大昇を、看守長が撃つ。大昇は壁から落ちて息絶える。
みんな号泣。

看守長のやったことは本部に報告され更迭される。
その後少年たちは刑期を大幅に短縮され出所した。

時はたち
大昇が見守る中で
少年院跡地で再会した5人

パン屋になった龍我
ダンスを頑張る那須と浮所
考古学者になってる藤井
リサイクルショップで大成功して大金持ちになった金指

5人は再会を祝して食事に行く



駅のホームにもポスターあった