新国立劇場 中劇場にて

 

ミュージカル
ファインディング・ネバーランド

観てきました


いやー
こんなに面白くて感動するとは

期待のはるか上をいく作品

もっと広い劇場で長い期間
やってほしかったな

きっとすぐに再演されると信じて待とう

 

 

この作品は
ピーターパン誕生秘話で
なんと実話!


今でもピーターパン上演はロンドンの
小児病院に対する遺贈の一部で
観に行くとその活動に貢献できる


こんな麗しいエピソードが実話って
人間社会も悪くないじゃない
って思える




アラン・ニーの戯曲と
映画「ネバーランド」をもとに
2015年ニューヨークで初演

劇作家ジェームズ・バリが
ある家族との交流を経て
「ピーターパン」の物語を生み出し
上演するまでの様子が描かれる

劇場は上流階級の大人だけのもの
という時代にあって
ピーターパンのような子供も楽しめる
自由な発想のファンタジー作品が
上演される

さらに貧しい子供や病気の子供を
劇場に無料招待するという試み

すごい画期的なことだった

ピーターパンって
保守的なイギリスで
凝り固まった伝統を覆す
斬新な作品だったのね





ちっちゃい子たちに加えて
本物の大型犬(セントバーナード)も
出てきて
はじめはコミカルな面白い感じ


途中から切ないこともありつつ
とっても心温まるお話しで
最後はうるうるしちゃう


観る前は
作品のこと実はよく知らなくて

最近あまりミュージカル出ない
いっくんにとって
7年ぶりの新作ミュージカルだから
これは観なくちゃって思って
チケット取った


なんと最前列センターのお席

みなさんの表情がとってもよく見えて
途中少しだけマイクトラブルのときも
生声がクリアに聞こえる

以前いっくんのモーツァルト
3列目で観劇したんだけど
いっくんのときは良席にご縁がある

素敵な作品に出会えて感謝です


カテコ2回目からみんな総立ち

もう終わりな感じで
客席が明るくなってからも
拍手止まらずまた出てきてくれた

最後にいっくんから投げキッス
幸せな時間をありがとう



余韻にひたりながら
チケット買っちゃった

こんなに感動したらこれ観なくちゃ!

夏が楽しみです

 

今ならまだチケット買えそうよ




◆キャスト
ジェームズ・バリ:山崎育三郎
シルヴィア・デイヴィス:濱田めぐみ
フック船長 / チャールズ・フローマン:武田真治
メアリー・バリ:夢咲ねね
デュ・モーリエ夫人:杜けあき

キャナン卿:遠山裕介
クローマー:廣川三憲
ヘンショー:星智也

家塚敦子、石川剛、伊藤かの子、榎本成志、大久保芽依、工藤彩、塩川ちひろ、永松樹、福島玖宇也、MAOTO、ルイス魅麗セーラ(五十音順)

ジョージ:ポピエルマレック健太朗
ジャック:豊田侑泉
ピーター:小野桜介
マイケル:奥田奏太



◆上演時間
1幕:80分
休憩:20分
2幕:70分
計:2時間50分



以下、ネタバレあります


◆感想

演出も歌も俳優さんたちも
文句のつけようがない
全部素晴らしかった


お目当てのいっくんは
いつもどおり甘い声で
無難に主役のバリさんをこなしていた


私的今回の主役は
シルヴィア役の濱田めぐみさん

素晴らしかったラブラブ

歌声の迫力が異次元

こんな至近距離で
濱田さんの美声を浴びるなんて
この先の人生でもうないかも
堪能しました

歌だけじゃない
演技も引き込まれる

子供部屋にでてきたときは
メリーポピンズ?って思ったけど
今回は夫を失くして傷心ながらも
明るく振る舞い
気丈におおらかに子育てする
4兄弟の母

 

にじみ出る包容力と優しさ

からっとした明るさ

セリフにあるとおり
バリが彼女と出会わなかったら
ピーターパンは存在しなかった

そのことを納得できる存在感

病で倒れたとき
迫真の演技で本当に苦しそうで
切なくなる

本当に素晴らしかった


子供たちが超かわいい
4兄弟は本当の兄弟みたいに似てる
作品の鍵となる存在だから
セリフも歌も多いけど
小さいのにしっかりしてて
ちゃんと演技してる

アーニャもそうだけど
最近の子役ってすごいなぁ


私は犬があまり得意じゃなくて
大きなワンコが舞台出てくるたび
最前列だからとてつもなく近くて
ちょっとビクビクしながら見てた
でもわんこが大人しくて
ちゃんと言うこときいてて
吠えることもお阻喪することもなく
これもすごいこと


もうひとつの私的感動ポイントは
武田真治さん

劇場オーナーとフック船長の2役

コミカルで面白くて
暗くなりがちな揉めるシーンも
楽しく見れるのは

みなさんの明るい演技のおかげ

特に武田真治さんの存在が
よかったなぁ


また観たい
早々に再演されますように




◆あらすじ
19世紀後半のイギリス。

有名劇作家ジェームズ・バリ(山崎育三郎)は新作戯曲が書けずに行き詰まっていた。

公園で、未亡人シルヴィア(濱田めぐみ)と4人の子どもたちジョージ、ジャック、ピーター、マイケルと出逢い、夕食会に招待する。劇場主のフローマン(武田真治)やスポンサー候補キャナン卿(遠山裕介)、4兄弟の祖母デュ・モーリエ夫人(杜けあき)も招かれた夕食会で、嫌味な大人たちに自由な子供たちの空想が混じりカオス。

その後バリはシルヴィア母子と交流を重ねる。

シルヴィアは夫を病で喪ったばかり。父を亡くしてから心を閉ざしていた三男ピーターは、バリと交流を深めるうちに笑顔を取り戻す。

バリは妻のメアリー(夢咲ねね)とはあまりうまくいっていない。ついにメアリーは家を出てキャナン卿のもとへ。

そのせいもあってデュ・モーリエ夫人はシルヴィアにバリとは会わないように求める。

周囲に反対されながらもバリとシルヴィア母子は交流を深め、一緒に空想したエピソードをもとにピーターパンの物語を作りあげていく。

しかし、当時のイギリスでは、演劇は上流階級の大人だけのもので、子供も楽しめるファンタジー作品には劇場主のフローマンも劇団員も猛反対。

しかし途中でフローマンは、「演劇」も「遊び」も同じ「PLAY」なのだと気づき、上演を許可する。
劇団員たちも、次第にバリの描く世界に引き込まれていく。

シルヴィアは咳がひどく血を吐くこともある。

迎えたピーターパンの公演初日。
劇場での上演を終えたバリはシルヴィアの家に窓から侵入。
劇団員も全員登場し、病の床で伏せるシルヴィアのために、ピーターパンを上演する。

シルヴィア亡き後、子供たちはバリのもとへ。