誰が最初にフォトンベルトの話をしだしたか
実は、1980年代にオカルト雑誌に投稿されたでまかせが発端だった。
1991年の『Nexus magazine』における特集記事"The Photon Belt Story"はそのフォークロアを紹介したものにすぎない。でまかせ、本当にそうなのだろうか?
確かに、既に述べたように肯定派が裏づけとして挙げるものはどれも虚偽に等しい。だが、それにもかかわらず、「フォトンベルト」の存在は30年近くも語られ続けた。まるで、その存在を人類が心の底で渇望するかのように。誰もが実態を把握していないのに、それがどんな結果をもたらすのか、はっきりとイメージできないにもかかわらず、その存在だけは信じられている。そんなものが他にあるだろうか?
結論から言えば、私は、こうした状況が生じている理由と、フォトンベルトの真の正体を知っている。今はまだ詳細を語る時ではないが、これだけは言っておこう。
フォトンベルトは、実在する。
フォトンベルトについての俗説と検証
「フォトンベルト」とは何か?初耳だという人もいるかもしれないからだ。
一般的なメディア(書籍、TV、インターネットメディア、そして口伝え)で流布された「フォトンベルト」とは以下のようなものだ。
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概要
太陽系はプレアデス星団のアルシオーネを中心に約26,000年周期で銀河を回っており、その際11,000年毎に2000年かけてフォトンベルトを通過するとされている。地球が次に完全突入するのは2012年12月23日で、その時には強力なフォトン(光子)によって、人類の遺伝子構造が変化し人類が進化するとも言われている。フォトンベルトの初出は1981年のオーストラリアのUFO雑誌で、エドモンド・ハレーが発見したとも、1961年にポール・オットー・ヘッセが発見したとも言われている。1991年に科学ジャーナル誌の『Nexus magazine』が "The Photon Belt Story" として取り上げ衆目を集めた。
主張
その内容については人により説がいくつか存在し、共通点として以下のことが挙げられている。
1:太陽系はプレアデス星団のアルシオーネを中心として約26,000年周期で回っている。地球は公転軌道の関係でフォトンベルトに一時的に入ったり出たりしているが、2012年12月23日には完全に突入し、通過するのに2000年程を要すると見られる。
2:フォトンベルトはアルシオーネを中心に垂直に分布しており、NASAが観測に成功している。
3:フォトンベルトに突入すると強力な電磁波により太陽や地球の活動に大きな影響が出て、電子機器が使用できなくなるとも言われている。20世紀末から異常気象や火山活動・地震が頻発しているのは、地球がフォトンベルトに入り始めたからとも主張している。
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これにくわえて、電磁波の作用によって、人類の進化がもたらされるとも言われるし、上位の次元へ次元成長する、といった独特のタームが用いられたりもする。
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以上である。次回から、この説が生まれた経緯と、内容の検証を行っていこうと思う。
「フォトンベルト」は妄想か真実か
では、フォトンベルトとは単なる妄想なのだろうか?
2004年にボストンを訪れた折、アセンション説における隠れた権威者とされるノーマン・テンプル教授に話を聞くチャンスを得た。カラリとした秋風の中、ガバメント・センターの公園で彼は少し声を潜めて次のように語った。
「私はフォトンベルトという俗称とそれについて書かれた多数の書籍が、多くの人々を惑わしたと断言できる。しかし、2011年~12年に、人類がある革新的な変化を迎えること。これは真実だ。そしてその変化は、残念ながら人類の大部分にとって悲惨な結果をもたらすと思う。」
彼は「その日」について語るとき、フォトンベルトという言葉は使わずに、ごく散文的にこう形容する。「a deadline(締め切り)」と。私はその日をきっかけに人類の運命に深くかかわる、世界の真実に触れることとなった。
そして私はdeadlineの真実を伝え、まもなく来るその日について人々に伝達するという役割を得た。
私は今様々な形でこのメッセージを人々に伝えている。断っておくが、これから私が語りたいことは退屈な陰謀論とは違う。人類の英知を軽んじた終末論でもない。単純な、事実だ。
ノーマン・テンプル教授のように、その結果を悲劇と受け止める人も多いかもしれない。私は必ずしもそうは考えていない。ただ、解釈はそれぞれの人に委ねたいと思う。
