定時制高校に通いながら、無職の父の代わりに働く耕一郎…
ある日、彼は苦労して貯めた八万円が無くなったことに気づき、父に問いただす…
すると、金を使ったことを悪びれもせずに認めた上、予想を超える衝撃の言葉を言い放った…
衝動的に父を殴り飛ばした耕一郎は、雪の中に倒れた父を放置して故郷を逃げるように去る…
しかし僅かな所持金は瞬く間に減り、逃亡生活も厳しくなり、すべてを諦めようとしたその時…
「……なに、訳あり?」
公園の隅、ホームレスの溜まり場から、ひとつの手が差し伸べられる📖
お邪魔しているブログで紹介されていた本です!
小説すばる新人賞の受賞作で、逢崎さんのデビュー作でもあります👑
まず冒頭、父親を殴り飛ばし、その足で故郷から逃げる耕一郎の短絡的な行動に驚きました💦
でも、そこから過酷な環境でも腐らず、強く逞しく生きていく姿は応援せずにはいられませんでした。
耕一郎には「可愛げ」があって、周りの人に助けられ、そして彼自身も人に優しくて、沢山の「情」を感じました✨
ようやく落ち着いたおっちゃんとの生活だったのに…その後の展開が哀しくて💧
そしてラスト、故郷に帰ることを決心してからはどんな展開が待っているのか、私もドキドキしながら読みました!
父親の本当の想いが深かったです…存在意義…親になってみないとわからないことってありますよね…
壊れたライターが耕一郎の手元に戻ったことによって、父親の気持ちが伝わり安堵した1冊でした🍀