ディヌ リパッティー のLPジャケット

ショパン ワルツ集 (EMI系外盤tempo)

 

リパッティーについての詳細は書籍やネットで検索すれば 色々と出てくると思います。

白血病を患い体調が不安定でしたが、1950年は精力的に演奏会を行い、彼の最期の演奏会は9月16日、フランス ブザンソンでの告別演奏会になりました。そして12月2日 自宅のある スイス ジュネーブにて永眠しました。

 

私自身はビートルズのリバイバルブームの頃から ピアノに興味を持ち、独学で…コード弾きから覚え…。クラシックのピアノとの出会いは高校生〜、

同級生の間では先ず 荒井 由美が流行っていました。

オフコースも人気が登り調子でした(Fギター部)

スピーカーが20cmとか有る大きなラジカセ(モノラル)の時代です。カセットテープにエアーチェックして皆で聴く(耳コピー) スリムな左右スピーカーのステレオラジカセの時代では無く。

 

高校生になってピアノ協奏曲とジャンルのある事を知り、多分に漏れず チャイコフスキー ラフマニノフ  グリーグのピアノ協奏曲に圧倒され…、(ベートーヴェンの皇帝も‼︎) そしてショパンのピアノ曲を知り(ベートーヴェンの月光ソナタは中学生の時、独学で弾いている人が居ました…高卒になるまでに3楽章までコンプリートした様です!) 


コルトーはショパンの第二番の協奏曲のみ録音が有りました。(彼自身によるオーケストラ部の編曲も有り)

リパッティーはピアノ協奏曲第1番のみの録音。

FM放送で日曜 午前のクラシック…彼の没後30周年の特集が有り耳にする機会が増えました。


ディヌ リパッティーのピアノの響きが心に残り段々と傾倒してゆきました。(中古の外盤LPを主に買い←当時は盤質は悪いと言う事で中古になると外盤の方が安く手に入った、パチパチノイズ多くても外盤の音質は良かった…解説の英語 ドイツ語等 良く分からないのも先入観なく聴けて良かった)

 

師のコルトーに比べて 緻密で丹精な演奏、そして正確で バランス感覚と技術にも優れ、彼はピアノは C.BECHSTEIN を好んで弾いていた。

彼の音は大変美しく演奏にも気品が有った。

 

この最期の年はベヒシュタインを弾けるだけの体力(自分の音を創るだけの)が持たない時など (ブザンソン 告別演奏会) では ハンブルク スタインウェイを使用した。(事前に 例え様の無い響き=イニミタブルトーンが構築されていること、鍵盤自体も当時スタインウェイの方が5g程軽かった…鍵盤1つに対してなので、リサイタルで90分間 指が鍵盤を弾き続ける事の、腕〜肩 そして体力の消耗には 結構差が出ます!)


ショパンが体調が良く創作意欲のある時はフランスのプレイエルのピアノを弾き、体調の優れない時は、同エラールを弾いた(既に音が出来上がっている)にも似ている。

 

ピアノ内部のアクションの構造もスタインウェイはエラール系であり、(V型スプリングのダブルエスケープメントリピテションアクションを採用)

ベヒシュタインはプレイエル系(後のシュワンダー系のエスケープメントリピテションアクションの採用)でも有る。(現行のベヒシュタインもシュワンダー社の倒産により、スタインウェイと同じV型スプリングアクションの搭載に変更)

 

私の若かりし?頃でも コルトー?リパッティーって⁇ …と言われた。(日本では既に忘れ去られていた⁇) 

ピアニストと言えば、先ずポリーニ アルゲリッチ アシュケナージが、日本で人気のトップ3で、毎年この3人のいずれかが来日して演奏していた頃でも有り、アシュケナージは来日には追加公演が有り、そのチケットが手に入り易かったのでホールで一番聴いている。アルゲリッチは小澤征爾と新日フィルとのコンチェルトはA.B席が買えたが、ポリーニは学生特別席が1度だけ抽選で当たって聴けただけでした。

 

 

リパッティーはかつての演奏では決して弱点、(ちょっとした弱気)も見せない、端正な演奏をする人だが、最期の年は体調が日によってかなり波が有った様で、演奏に弱弱しさを感じさせる時も有った…それも含めて より 人間味を感じさせ感銘を受けた。比較的状態の良く無かったリパッティーのrecordingの音源だったが、最近のdigitalリマスターの技術の進化も有り、初期のCDリマスターと比べても とても良い響きになっています。

 

今回も全てYouTubeからの貼りです。前ブログにも載せました、ショパン ピアノ協奏曲第一番 1950/2月Live 録音の同音源ですが、最近の HQ.リマスター盤の方を此処には貼っておきます。

 

 

シューマン ピアノ協奏曲イ短調 HQ.リマスター

スイスロマンド&アンセルメ 1950年2月

 

同時に録音されたショパンピアノ小品3曲

ノクターンは消え入りそうな弱さもあるが、エチュード2曲は精力的な演奏、特に 黒鍵は 彼ならではの内声部も充実した白眉な演奏。

 

 

 digitalリマスターで甦ったリパッティーの演奏

カラヤン との共演 1950年8月 ルツェルン音楽祭管弦楽団 

モーツァルト ピアノ協奏曲第21番ハ長調

 

 

リパッティー最期の演奏会 フランス ブザンソン告別演奏会 1950年9月16日

この演奏会ではスタインウェイを使用したとの

リパッティー夫人の手記がある。(既にホール迄 歩く気力は無く、二人の男に抱えられながらホール入りしたとの話も…)

バッハ  パルティータ第1番(全)

モーツァルト ピアノソナタイ短調 KV.310

シューベルト  即興曲2曲

ショパン ワルツ(全)集

 ショパンの14曲のワルツ集(彼はランダムに演奏)のうち最後の1曲は既に弾き切る体力が無く、13曲で演奏を終了している。(かつては一瞬会場が戸惑った様な拍手の入りが録音されていたが、此処では編集されている)

その1曲 作品32 変イ長調 1950/1月録音

 


主よ人の望みの喜びよ 1950.7月

 

 

 

 

 

 

以下はリパッティー1950年以前の録音ですが…


グリーク ピアノ協奏曲イ短調 1947年録音

 指揮 ガリエラ 英フィルハーモニア管弦楽団

 

 

バルトーク ピアノ協奏曲第3番 1948年

バルトークのピアノ協奏曲は今は余り演奏されなくなってしまったが、アルゲリッチの来日公演でピアノ協奏曲やピアノと打楽器の為のソナタ等の演奏もあり、一時国内コンクールの本選(ピアノ協奏曲)でも演奏されたが、上位入賞する事が無かった為か今では殆ど演奏されなくなってしまった。

彼は同郷のエネスコのソナタのrecordingも有る、(比較的)現代曲も演奏している。1948年

 ザッハー指揮 南西ドイツ放送交響楽団 Live

 


バッハ ピアノ協奏曲ニ短調

 


私のオーディオ装置は1960〜70年代がメインなので、アナログにシフトしていますが、iPhone📱で聴く限り、最近のdigitalリマスターされた音源の響きは美しいです。(若干の雰囲気や微妙な細かな表現はノイズ除去と共に消されてしまった様にも感じるが…)