ギターを修理(OHに出すの)は 初めての事…、市内には かつてギター職人(手作り)工房が有ったのですが、都内杉並区迄 かつてクラシックギターも作った事のある方のギター工房へ持って行きました。



過去ログからのコピー

↓今年45才のM40 はOHに出します‼︎ before…

ナットの牛骨がこの夏に崩壊↑したM40 (流石に45年〜経過してますので)牛骨粉+白膠でナットを肉厚にしてから、再度整形してオリジナルを使うことに相談してなりました その方が格安)


弦下のローズウッド製のブリッジの上に乗る牛骨のサドルを削って弦高を下げます。太いハード弦だと6弦が5mm〜の高さになってしまいます。(70年代当時の手作業の手工品としては普通にありました。ネックは硬い木材で出来ていて曲がりは無し、フレットも12が少しだけ高め(個体差?作業誤差⁇)以外は水平を保っていました。今は工作機で削り、測れる装置、器具が有りますので…。当時としてはガッチリ作って有るそうで、今の新品の10万円程のギターでは 2.3年でネックが曲る反るが起こる確率大だそうです。


1979年製 M40の表板の色は80年代のM30よりも薄目で木目の感じも違います。同社のM30はガツンと しっかり鳴るタイプ。M40は音に拡がり感の在る響き方で倍音、箱内残響も長い→ 修理見積りの際の検証によると、本器はラミレスモデルでは無く、内部の作りもドイツモデルだそうです。(後のMHモデルになる⁉︎)  表板も そうなるとスプルース材では無く、ドイツ唐檜(とうひ) 松?材のようです。(表板の材質の違いが色の差に…。) No.シリーズはラミレス1世の表板裏の力木を松岡が工夫改良されたものらしいので、Mシリーズの方は初期のスプルース材だけで無く、シダー(杉)モデル、開発途中のものや実験的なものも 当時は有った様で、モデル名=値段を示すもの⁉︎(電化製品の取説にも 昔は予告無しに仕様変更改良する場合があると明記ありました)

松岡の正統なドイツ ハウザーモデルの型番としては後に MH75から始まった様です。MH75.85.100 …(8.90年代は松岡で最高機種は300 の総単板ギター)


令和6.12.7, after…! 戻って来ました‼︎

フレット 指板も綺麗になりました




修理箇所は…、

ナットの牛骨を牛骨粉と白膠で修復しました


ブリッジ上の牛骨のサドルを削り下げました。

Amazonでも売っているクリアトーンで弦結び

サドル 特に1弦側は弦高をギリギリ迄下げ. 12フレットで3mm迄下げたので、通常のガットギターの弦の留め方ですと、角度が緩くなりサドルの弦圧が足りなくなって響かなくなったり、音がひ弱に変わってしまったりするので、cleartoneの金具を使って今後は弦を留める事になります。



フレット 指板も磨いてお掃除!

予め染めてあった⁉︎色は落ちて原色に近い紫檀(ローズウッド)色に戻り木目も良く見えます。

 ↓ 縞模様見えるので 無垢縞黒檀材⁉︎

レーベルの下 生地色の左寄り4弦下辺り D と黒いコム印が在った様です(なんと無く広がって汚れた跡⁇) M40には D印 ドイツモデルが有った様です。


内部も綺麗にお掃除されています!

完成年月日のゴム印が押してあります…1979年

ネックの形式はドイツ式のギターだそうです。

サイド及びバックはニスの白濁(汗や手垢をよく拭かずに20年〜ケースに入れたまま保管←内貼りの化繊とも反応⁈ご注意下さい‼︎) や無数の傷が。

サイドとバックはローズウッドの2枚合わせ、英語で言うラミネート(合板)です。


表板は単板(ソリッド) 杉?ドイツ唐檜 材⁇  北米産スプルース単板の色とも違い、シダー(アメリカ杉)の赤みがかったものとも違う色合いが…。


1970年代末ですが、当時の松岡では色々実験的に作られていた様で、後のドイツ式 MHシリーズになる前の M(H)40だった様です!響きが気に入っているので 構わないのですが、この時代の通常のMシリーズはスペインのラミレス1世コピーモデル、No.シリーズはラミレス1世の表単板うらの添木(力木)を一部変更したモデルとして一般的には評判の良かったモデルです。

戻って来るまで暫く 元気なM30を弾いていましたが、M40は鳴りよりも 音の伸び サスティーン、M30では聴こえなかった倍音が響いています…やっぱり慣れた響きの方が良い! M30は弾いていて明るく楽しく 音がガンガン出ますが…乗って(来て⁉︎)テンポが走り気味になってしまいがちでした。 M40の方が落ち着いて弾けます!(その分 手強い器ですが)←指を弦から離すタイミング等 ハーモニー 倍音を考えて行わないと濁った響きが残って(それが伸びて)しまいます。