ベートーヴェン/リスト 交響曲第六番 

 田園 pf. G. グールド

ベートーヴェン/リスト編曲

交響曲第6番 田園 第1楽章

  pf, グレン グールド

 (グールドの美声⁉︎ での歌付きです←このレコーディングの時は喉の調子も良かった様で 気になる声では有りません‼︎)

 

グールドの録音は最期のゴールドベルク変奏曲を除いて、ニューヨーク スタインウェイ使用。


この交響曲第6番 田園は 同年同月の録音にCBS(SONY)から発売のものが在るのですが、同音源なのか?…一応、CBSラジオ音源と(KING Record)のCDの解説には書かれています。1963.6.11.トロントにて収録。

(収録時間の違いは10秒程) ←キングのCDの解説によると、ラジオ公開コンサートの後、1ヶ月後にCBSにレコーディングとの話ですが、解説の方のラジオ録音月日に7月11日⁇…と間違いが有る⁈ので…。

CBS(SONY)盤のジャケット

…音色の違いはリマスターの違いなのか?オーディオセットの違いなのかは⁇…、(キングからの方はプレレコーディングとして公開ラジオ放送からとしたらしいが)同じ場所(グールド自身のNY STEINWAYのスタジオ)の録音⁉︎まぁ、グールドの違う一面がまた見られる(聴ける)のは良いことと…。

オーディオ再生装置…、

6L6GBシングル真空管アンプ

左右のパワー球は米SYLVANIA製  中央のMT管5814Aは米GE製の真空管

 スピーカーALTEC 402A 20cmフルレンジ


 

ベートーヴェンは一時期、全く聴かない時期が有ったのですが(フランスものドビュッシー、ラベルに傾倒→歳をとって古典へ還った!)

冗長⁉︎と避けていたシューベルトにハマってから、ベートーヴェンに戻って来ました。バッハはJAZZに(JAZZ編でも疲れたときに) 原点帰りで継続的に聴いていたのですが…。

 

YouTubeから CBS(SONY)盤からで 

ベートーベン/リスト編 交響曲第6番 田園(全)

 CBS盤の方が(最近のdigitalリマスターは?)音がキツく感じられるのですが…。同音源⁉︎では無いとキングのCDの解説には。


ベートーベン/リスト編 交響曲第5番 運命(全)

  pf. G.グールド digitalリマスター

やはり…先ずは こちらの方が有名になりました


 


参考演奏に…、

グールドの後には シプリアン カツァリスがベートーヴェン/リスト(一部本人)編で全9曲リリースしました。 YouTubeから

ベートーベン/リスト編 交響曲第七番

  pf. C. カツァリス

 特筆 第七番は アメリカの当時新進だった、マーク アーレンのピアノを使用してのレコーディングだったこと。第九は確か ベヒシュタインの当時の新型EN使用だったと記憶。

同 交響曲第九番  YouTubeから

  pf. C.カツァリス

リストもベヒシュタインを使っていたので、その編曲の意図が感じられる演奏…華美には成らずに、オーケストラに近い響き(一番近いピアノはブリュートナーなのですが…演奏される機会は少ない様で…。)…緩徐楽章での美しさはベヒシュタインの響き(勿論カッァリスの実力も)ただ、第二楽章…ティンパニの楽章の響きがティンパニでは無く、落雷に聴こえてしまうのは…⁉︎

(田園ならそれでも良かったが…) ペダリング(ソステヌートとの兼用など)彼の凄いテクニックなら、工夫が出来たとは思うのですが…。この曲にピアノの悲鳴は要らないのでは…と。

 


 同 スタインウェイによる日本人の演奏

  pf, 若林 顕 Live 演奏は1分50秒辺りから

彼は エリザベート王妃ピアノコンクールで第二位(その時K.KAWAIを使用 →STEINWAYなので、YAMAHA→STEINWAYへと変わった人とは違う)美音を奏でます。(隣りの埼玉県日高市出身だったので若い時、応援していました)…ハンブルク スタインウェイの美音で奏でるとピアニスティックなベートーヴェンの第九となり、オーケストラの原曲とは別物感が強くなりますが…。ベートーヴェン/リスト編曲の別作品と思って聴くと魅力的な曲です。(知っているメロディーも多々…)

リヒテルはスタインウェイは微妙さに欠けると言っていましたが、緩徐楽章を聴くと(カッァリス、ベヒシュタイン)の繊細な歌い回しは、その響きがスタインウェイの過度な⁉︎響きに消されると言うか(被る)感じで音が鳴っている…感に。


 


NY STEINWAY についてハンブルク製との違い

NY STEINWAY フルコンサートグラントピアノ

 外観 ①譜面台の倒し方(2つ前の戦前モデル)

②鍵盤の端の角ばったところ ハンブルク製は丸くRがかかっています。 

③天屋根突き上げ棒の木部のデザイン(金属の突き上げ棒は後付けされたオプション)


④譜面台の形(1つ前のデザイン)の違い

④鍵盤の下 ペダル周りの金属プレート

中央のペダルはソステヌートペダルで伸ばしたい音だけ、打鍵直後に このペダルを踏むと伸ばせる…ベートーヴェン/リスト編の交響曲の譜面でも有効なペダル。(左手で鍵盤中央の和音は伸ばして、ベースでチェロのピッチカートを弾きたい時…第五番等 .右ペダルで全音伸ばしとは違って←チェロがボンついたボワボワな音になってしまうのを避けられる)

 

内部の違い…。

側板ボディーは 北米もみじ(楓)12枚圧縮で造る。

ハンブルクはブナ材

 

戦前の1920年頃までのNY製の響鳴板のエンブレム

鉄骨にも沢山の小さな丸い凸凸凸が…(NYの鉄骨)

戦前のNY製の鉄骨(ドイツ ローズアイランド& ロンドンの組み立て工場にもNY製の鉄骨が送られた…年産1万数千台の時が有った。)戦後は各2000台、現在はNY ハンブルクで1400台程でアップライトの製造は中止



アクションは〜1980年代迄、ニューヨークは自社製造のアクション&ハンマー。

ハンブルクは戦後はドイツレンナーアクション&ハンマー。

巻き線は〜20世紀はハンブルクもNY製のバス弦でした。

 

〜1930年代辺りまでハープの商標が下に在るものも(グランドピアノで同様にエンブレムが下のものはNY製のアクション&鉄骨のドイツ製が多い(世界恐慌前にはドイツのローズアイランドに第3の組み立て工場を建てたが10年経たずに閉鎖となった↓)

 

NY STEINWAY 製造中止になったアップライトピアノ

かつてNY STEINWAYのアップライトは多くのデザインのピアノが有りました。(ハンブルクはZ.V.Kの3種のみも現在は製造中止)

Hepple-White 106cm

かつてF100(40inchモデルも戦前には有りました)

Early-American 106cm

周年記念のNY限定モデル

シェラトン(V45 ?) 42inchモデルは無かったと記憶

ソステヌートペダル付き…中央のペダルはGP並み(但し、鉄骨の第二セクションの途中迄のソステヌート)

1089(V45) 118cm (ハンブルクではV123cm)

K52(130cm) 戦前モデル

 

アップライトピアノの鉄骨製造( K及びV.1098の内部)

 

 低音弦側

グランドピアノを縦てた…という意味VERTEGRAND

 第3第4セクションには太いカポダストローが

カポダストローバーとフロントアリコートを兼ねた特殊構造(カットブリッジ)の太く大きなプレッシャーバー

 グランドピアノのバックアリコートを前に置いた構造


鉄骨からのバーがバックポスト迄貫き、振動を伝える

アップライトピアノで有っても、グランドの構造を出来る限り そのまま踏襲した設計。

これだけ手間が混んでいて…値段はGPの半分以下… 採算レベルには無いので、現在製造中止に。(コロナ以降はハンブルクも含めてアップライトピアノは製造中止)