アシュケナージ シューベルトリサイタル
発売1967年 ペラジャケのステレオ初期録音盤
pf. ウラジミール アシュケナージ
アシュケナージのLP盤は沢山持っていたのですが、家の建て替え時に13ヶ月賃貸マンション住まいの際にレコードの2/3は処分(SANSUIやJBLモニターも)3DKには入らず…BOSEの小型CDアンプとモニターを購入。
アシュケナージのレコードはラフマニノフの3番と、何故か?このシューベルトのLP盤のみとなりました。
シューベルト ピアノソナタ イ短調 作品143 D.784
第二楽章から
第三楽章
2.3楽章 アシュケナージの特質が分かり易いです。
叙情的…スラブ的な歌い廻し…日本人には出来無い…
それはそれで美しいが、ウィーン生まれ、ウィーン育ちのシューベルトの歌はそれで良いのか⁈
和音のff の時、手の小さ目なアシュケナージはしっかりと掴んで叩こうとする為に ややアクションノイズが多めとなり、ハンブルク スタインウェイの弦からやや打撃音が強く出過ぎるきらいが在る。モスクワ楽派の鋼鉄のタッチ…とも言う事も有るが…、後にロンドンで彼は専用のスタインウェイを持つ事になる。
(打鍵による打撃音の出難い 美しい音のピアノ)
後に日本の東京文化会館大ホールの1階の1列のど真ん中の席(Sでは無くA席です 彼の顔も見えなかった)で聴いた、日本のハンブルク スタインウェイを弾く彼の音は こんな感じで結構汚い音が出ていて レコードとは違っていて、余り感心しなかった…ので取っておいた盤だったかも!
(ベートーヴェンのチェロ ソナタのアシュケナージの音は彼専用のスタインウェイの響き) →そのピアノでの演奏を下の方にupした追記あります。
ハンガリー風のメロディ(小品) D.817
ハンガリー風…は、殆ど聴いて無かった!(その前のソナタで針を上げていた)ので、音質良いです‼︎(音溝の擦り減りが少なく) 小品を弾くアシュケナージの音は好きです。
この古い ロンドン盤(英DECCA)はステレオフォニックという独特な音に色付けがされていて(耳の可聴帯域の特性に合わせてカーブをつけると言う)英クォードやBBCモニタースピーカー、70年代の日本の一般家庭のステレオ装置なら美しく聴こえた。(実際英デッカ盤は音が良いと言われていました)
真空管アンプでの再生音は余り感心しなかったので、いつものセットで聴きました。
アンプ McIntosh MAC1900
スピーカー10cm2way
+ BOSEウルトラベースシステム
追記・・・、いつものままの真空管アンプでは、余り良い演奏に聴こえなかったのですが、真空管を4本全て替えたら 聴けました‼︎
アシュケナージ専用のスタインウェイ使用
ベートーベン チェロソナタ第3番
真空管 出力管Tung-Sol. 5881(6L6GC相当)
中央のMT管は米GE 12AU7A トリプルマイカ(5stars)の放送局用品質のものでは無く、普通の12AU7よりは1ランク上のもので、少し新しいものかと…〜1970年代(普段使用のトリプルマイカは1960年代のもの)とMT管の時代を近づけてみましたら良い結果でした。
ベートーヴェン チェロソナタ第三番
第一楽章 Vc.リン ハレル
Pf. ウラジミール アシュケナージ
真空管4つを変えたら、散る様に聴こえて纏まりのなかった初期のdigital録音CD(1983年録音)の音が、
チェロの響きが中央に張り出す様になり、音も太くてチェロソナタとしての纏まりが感じられる様に再生出来ました。(やはりアシュケナージのピアノの方を耳が主として聴いてしまいますが…) f ffではピアノに押され気味です。 大変美しいピアノの響きです。ベートーヴェンの譜面の表記の7割はmp p pp.と弱音の指示が書かれて有りますので…。
第三楽章~第四楽章
柔らかで静かな3楽章から 喜びに溢れた快活な第4楽章へと…、(ピアノソナタ第26番 告別の終楽章の 再会 と雰囲気が似ています…彼の弾く告別はLPが擦り切れる殆ど聴きましたから…。(その盤と同じくアシュケナージ専用のハンブルグ スタインウェイ使用)彼はとても良く指が廻りますから、躍動感 颯爽感が有ります。