米SYLVANIA GE の6L6球も50年以上経っていますので、比較的新しいロシア球を求めてみました。

TUNG-SOL 6L6GC  made in Rusia 米の委託⁇ 少し小ぶりでSYLVANIA 6L6WGBサイズに近い5881(6L6)GC (欧州型番)

 

 

アンプの設定は動かさずに、同一条件での録音です。バランスも個別では動かしていません。

 

ドボルジャーク 弦楽四重奏曲 アメリカ より 1

 

左右の球に歪み、中のプレートが垂直では無い…アメリカ製の最後(特にGE製)は普通に有りましたので…、同じく雑には違い無いですが…、まぁ、音が良ければ…、中央にヒーター、トップに2個のゲッター(銀色

曇って見える部分)の構造で、サイドゲッターのSYLVANIA 6L6WGBやGE 6L6GCとは少し違う構造。

比較的新しい球なので…?


1時間程温めてからの音の違いは…、

 

聴き比べポイント

① 出だしの伴奏部の響きと

 そしてソロヴァイオリンの音色 響き方

②1分程経過して チェロのソロの音色 

 響き方 広がり感等…。

 

 

ドボルジャーク 弦楽四重奏曲 アメリカより 2

 

4楽章終了後の拍手の響きが自然。後に記して有るSYLVANIA 6L6WGB球に一番似ている響き。

 

 

MESAは主にギターアンプのPPの為の選定球を

手作業測定によりマッチングをさせてから発売しています。産地はロシア又は旧東欧圏のものです。

旧型のデザインからロシア球と思われます。真空管は6L6GC表記ですが、若干出力は低めの様てす。

 

ドボルジャーク 弦楽四重奏曲 アメリカ より 3

 

 

 

下のベースに貼られているシールに手作業測定と数値、シリアルが刻印されています。測定で同数値のものをペアリングして販売されていますのでPP(プッシュプル 片ch2本並列球の)アンプに挿しても安心…。(シングルアンプですが…)


1時間温めてからの音の変化は?

 

ドボルジャーク 弦楽四重奏曲 アメリカ より 4

 繊細で少し華やかな色付けが在る。4楽章終了後の拍手の響きに、少し花火的な弾ける様な派手さが感じられる。GE球に響きは似ているが、音像は左右のスピーカーの内側に出来るのでGEに比べて小ぢんまりと纏まる感じがする。

(20cm 8インチのスピーカーが、音の綺麗な16センチ 6半になった感じ⁈)

 

 

弦楽を聴く定番にしている SYLVANIA +GE 球

シルバニアの6L6WGB 左は弦の響きが繊細。GEの1960年代の球はワイドレンジで少し音が細いですが、ウッドベースは締まった響きで、指で弾いた後の繊細な余韻の表現が秀逸。この頃のGE球はクラシックにも使えるJAZZ向き球です。

 

ドボルジャーク 弦楽四重奏曲 アメリカより 5

 

 

 

SYLVANIA 6L6GB  左ブラックプレート黄(G)ラベル

アメリカ製の中では一番クラシック向きと言われたSYLVANIAの中で左は高品質ゴールドラベル(但し、使用が多く、そろそろ寿命が…?) 

 

ドボルジャーク 弦楽四重奏曲 アメリカより 6

 

 

演奏 スメタナ四重奏団 PCM digital Live

    上野の 東京文化会館大ホールにて録音

 

スピーカー ALTEC 402A アルニコ20cm

 

違いは解りましたでしょうか?好みの響きは⁉︎

 

1960年代のアメリカは世界の音楽の中心地だっただけ有って ノスタルジックな気持ちにもなってしまいますが、なんとも言えない良い響きを真空管が持っています。弦特にヴァイオリンにはSYLVANIA の6L6WGB 緑ラベルの高品質管はオランダ フィリップスへOEMされていただけ有ってクラシック向きの良い音がします。オーケストラも濁り無く再生出来る、少し小ぶりな球です。

ロシア球も ソビエト時代のものよりも音が洗練されて来ている…と思えました。但し20年前の多分20世紀末の球ですが…。中国球も良くなってきているのかも知れませんが、かつてのは⁇だったのと、安全性…アンプ(スピーカーも)壊したく無いので使いません。

 

 普段使いの真空管はSYLVANIA 6L6WGB+6L6GB

 

…聴き比べお疲れ様でした…

G.カー (AMATI 1611 コントラバス)

アニーローリィ pf. H ルイス 宝塚ベカホール