soundevice キューブスピーカー SD-0.4

多分1980年代の初めの方だったかと…。

オーディオブームの後半は、10cm(2WAYスピーカー)やフルレンジの小型スピーカーが(BOSE101MMやAuratone5Cキューブに触発されて⁈)11.5cmや12cmが各社から相次いで発表されていました。そして日本人の得意な、さらに小型化で4inch 10cmのモニタースピーカーが各社から出現。

このユニットの製造は 国産の埼玉アイデン製⁈

一緒に使っていたOTTO(オットー SANYO)のコーンの色がベージュでセンターキャップがアルミの12cmフルレンジのバスレフスピーカー(アイデン製の初期はアルニコマグネット)が音が良いと、AIWA や クライスラー等各社にOEMされていました。(OTTOのは小型で店内BGM用のメインにも結構使われていました)

この10cmフルレンジは日本MARANTZ等にもOEMされたスピーカー(マランツで製造では無く、箱も他社製をマランツのオリジナルデザインで、OEM製造会社がマランツに納めていた)と聞いた事が有りますが、本体を分解しないと(してもアイデンの印は無い事がOEM先のスピーカーには多いので)確認は出来ません。当時はまだADSLの時代で最大で10MB/S位の速さの通信でしか無かったので、(実質は1MB/S⁇)YouTube等も数分受信を溜めてから見ないと途中で止まる、途切れることも多々ありましたので、店の軽いBGMにはUSENで、小型(と言ってもCDプレーヤー位)の受信機で月数千円で契約出来ましたので(駅より1Km以内の商業地で既に有線回線は直ぐ側の電柱にもあり)クラシックやJAZZを流せましたので(勿論、演歌でも…) 契約した際に、特別期間⁈ (サービスで⁇)で付けてくれたスピーカーで、受信機の左右に置ける12cm角サイズ。横広の店内の端に左右のスピーカーの時、サウンドスポット(音の聴きづらい位置)の解消にもカウンター内の受信機の左右から少し音を出すと明瞭になり良い感じに…。

駅前開発で道路拡張、電柱地下化の際に有線ケーブルは無くなり、USENもWI-Fiでの時代となり、契約解除し、取り外しておいたスピーカーです。Victorの10cmフルレンジバスレフモニター(Made in Japan)よりも音が良かったので、試しに繋いで見ました。

 

単独フルレンジとしては、箱庭的で、やはりニアースピーカー的な要素でしたので(設置場所が左右2.5m離れているので) 東京FM等を聴くには単独でも良い感じでしたが、CDでは少し帯域の狭さを感じましたので…、

 

SONYの平面スピーカーのX5Aより外したものを足し

簡易10cm2Wayとしました。ローカットコンデンサー付きのツィーターで6Ω〜でしたら、並列接続で簡単に2Wayに出来ます。

 

 

 

SONYの平面ツィーターのコンデンサーはドイツ製を選んで使用との事でした。

昔のBOSE式⁈に上向きに載せただけですが…、

soundeviceのスピーカー単独使用ですと、少し能率が低く(BOSE101MMと比べて)SONYのツィーターを足した方が元気と溌剌さが出てきます。

BOSEの特性と言うか、良さは音楽を膨張させて、愉しく聴かせるBOSEファンクションが働いている事。

国産のスピーカーは 真面目に仕事するところが多く、音は ややスリムになるが、その分、繊細さが増す…。設置 組み合わせを違えると、神経質な響きにもなる。(長時間聴くと疲れる)

 

アッテネーター無しの並列接続ですので4Ω+8Ω÷2=6Ωですが、2個のスピーカーそれぞれ聴感上は6Ω÷2で能率が良く聞こえる。(その分、レコードのパチパチ

スクラッチノイズは鋭く聴こえますが…、)

 

 

 

 

サンサーンス作曲バソンの為のソナタ第一楽章

オーボエやバソン、クラリネットの響きは やや細くなりますが、リリカルで良い感じに再生されます。バソンでは演奏者の息遣いがリアルに聴こえてきます。ホルンやトロンボーンは少しミニチュア化された印象。伴奏のピアノも少し小型化(270cmのフルコンサートピアノが200cm位になった様な…)されて奥に定位された感じがします。

 

 

 …過去ログの  BOSE 101MMの改良…、

SONYの平面スピーカー X5A  と同音源なので

比較試聴も出来ます。

 

 

+α 流石に重低音は10cm密閉型からは無理なので

 BOSEのウルトラベースシステムを足しています。

 

カサド作曲 チェロの為の無伴奏組曲から

サラバンド Vc. ヤノーシュ シュタルケル

 

 チェロの低音G弦の響きはどうしても細くなってしまいますので、さりげなくBOSEウルトラベースシステムを補足して…。 響きは中高音域寄りになりますので、チェロの演奏時の雑音、指の位置が飛んだ時の指板を押さえる音、技巧的な部分で、弓がチェロ本体に擦れる音等、リアル感があります。

 

本噐は10cm密閉型フルレンジスピーカーですが、

密閉型スピーカーでは無く、バックロードホーンや

少し大きめな箱のバスレフ穴付きでも面白いかも知れません。(Victorの10cmシングルモニターやDENON製はバスレフになっていました)

KENWOODのは10cm2WAYでモニター型だったかと…。

今回の様にコンデンサー付きのツィーターを(ヤフオク等で)手に入れて足すのも良い感じになります。(ビクターの10cmバスレフでは低音が良く出ていましたが、その分、フルレンジユニットの高音域の弱さから高音がスポイルされる傾向を感じました)

スピーカーを取り出すには、本器はネジでケースを開けられないので、表の金属ネットを破って壊す必要があります。

 

 

ピアノの演奏では、ウルトラベースシステムも有って

低音域が充実(BOSE101MMの様な中音域の盛り上がりが少ないので)低音が豊かに響きます。

(スタインウェイのフルコンサートグランドピアノでは88鍵の下〜20鍵目のF音迄の第一セクションの1本、2本巻線の音が) 又、高音域もカポダストロバーやサウンドベルシステムの働くD音(ト音🎼の上から2番目の線のレ)から上の響きにリアルさがあります +SONYの平面ツィーターの上向き設置の効果もあるかと…。

(BOSEのウルトラベースシステムが元々は9cmのキューブ…中には 3inchスピーカーが2個のキューブタワーの為のベースシステムだったので、10cmスピーカーの面積とほぼ同等となるので、バランス 相性が良いのかも?)

 

ヴィルヘルム ケンプのピアノ演奏で

1960年代の当時最高のハンブルク スタインウェイの響きの記録。アナログ録音のリマスターCD盤から…。

 

この組み合わせで フルオーケストラの演奏を聴こうとは思いません。ソロ〜クインテット、室内楽程度…の小編成では、大きなスピーカーよりも解像度の良さ(シングル的な定位の良さ)を感じさせます。 5センチホーンツィーター+20cmコーン+BOSEウルトラベースでも、80人フルオーケストラや+合唱には、ff 〜音の濁りを感じます。

 

 

ピアノ協奏曲ならどうか⁈試しに…、

pf..ヴァン クライバーン

チャイコフスキー ピアノ協奏曲第一番

RCA交響楽団 指揮 キリル コンドラシン

 

第一回チャイコフスキー国際コンクール(現在は国際を認められなくなった)のピアノ部門の覇者 クライバーンのアメリカ凱旋記念コンサートの録音(カーネギーホール)

 

再生出来ました‼︎(って再生は普通出来る)

ピアノ協奏曲の4.50人の大編成オーケストラならOK!でした。音の濁りも無く、やや細身の美しい響き(硬質)で濁りが少なく…。一言で言うならBOSEよりも綺麗な響きで再生出来ます。

 

チャイコフスキーピアノ協奏曲第一番

ピアノ ヴァン クライバーン 

指揮 キリル コンドラシン  RCA交響楽団

第一楽章冒頭から

 

 第一楽章〜中間部分〜

 

 

 

 第一楽章〜コーダー集結部

 

  

 

 

今迄とは違う不思議な現象⁈…耳タコの有名な曲から今まで聴こえて居なかった(聴き取れて無かった)音が聞こえてきて新鮮な印象がします。

…オーケストラで第一ヴァイオリンと同じ音型で動く第二ヴァイオリンの音。管楽器のソリ(数人)の時のセカンドを受け持つパートの音。

左右で交錯するピアノのソロ部分の音形の左手の音(テナー部分)  右手の重音(和音の下の音)

1959年とステレオ初期の録音なのですが、マイクロフォンもアナログ録音後期の様に16本とか32本設置して録音できる程のミキシングコンソールも無かった時代の録音から…。モニタースピーカーから聴いている様に明瞭な響きが出ています。ただ、ヴァイオリンパートで言えば、第一ヴァイオリンの8人又は12人の厚い響きで…では無く、第一ヴァイオリンとしての響きが1つ、その下に第二ヴァイオリンの音が一つ、そしてチェロの上にヴィオラがコントラバスの響きの上に乗っているのが分かります。(カップリングのラフマニノフの第二番では コントラバスの前にヴィオラでチェロがヴァイオリンの隣のステージ中央に配置)

 

  同 第三楽章冒頭から

 

柔らかな温かな響きでは無く、モニター的な、体感温度は少し低く感じますが、澄んで冴えた響きです。

この多分 埼玉アイデン製の10cmフルレンジスピーカーユニットは当時、同じデザインの物が多数あり(全てがOEMかは分かりませんが)日本MARANTZ製の10cmモニタースピーカーを始め、AIWA …、(似たデザインとしてはDENONやVICTOR. 日立LoD .KENWOOD…らにも)それらはsoundvoice SD-0.4.の密閉型では無く、バスレフとなっていましたが(1本で単独で聴くには低音域が薄いのは事実なので) 明快な分解能な10cmフルレンジスピーカーで有る事は事実で、その上にSONY平面ツィーターで伸びのある冴えた高音域が足されて。不足する重低音はBOSEウルトラベースシステムの助けを借りて居ますが、こちらの簡易10cm2wayとしたスピーカーの方が能率が良いので、同じアンプに繋いで有るので、BOSE101MMにBOSEウルトラベースを足した時よりも、薄い響きの重低音として補足程度に聴こえます。(BOSEシステムの いかにも此処に有りますよ的には聴こえず) コントラバスのピッチカートもボンついてボォ〜ンとは聴こえず、ボンーッと余韻の減衰か判り…

そういう弦楽器群の響きなので、ボォ〜ンと響いて聴こえていた中に埋もれてしまっていた他の楽器、管楽器のセカンドパートの響き等が聴き取れる様になりました。

 

 

 

 

 

 

 

単独でのJazzトリオは やはりウッドベースの重低音は再生出来ていません。

 

ウィントン ケリー

 

 

 

 出だしのウッドベースはsound voice単独〜途中でBOSEウルトラベースシステムON(画面揺れ以降)にしましたが、iphoneからYouTubeへのUPでは重低音の変化が余り分からないみたいです。 いつもよりも ドラムスのハイハットやスネアが元気に聴こえます。