アンソニー ニューマン.org 

バッハ パイプオルガン… 24の前奏曲とフーガ集Ⅰ … USA VOXBOX. CDX5013

 

 

廉価盤のUSA VOXレーベルのCDです。

今は無き、八王子の そごう 8Fレコード売り場

で購入しました。池袋西武にも大きなレコード売り場 そして 80年代のピアノブームの時には

上階の2フロアに100台超のピアノが並んで居ました。外盤を探しに この2店は良く行きました。

 

アメリカのパイプオルガニストのAnthony Newman は フランスのエコールノルマル音楽院を主席で卒業し、帰国後、Harvard 及びBoston university でオルガニスト及び音楽科でオルガンの教鞭を取り、後にNY マスネ音楽院(ジュリアード)に。

 

バッハの 前奏曲とフーガ のS53⭐︎〜7⭐︎⭐︎番代のものを集めた全集の1巻(だけ購入です)

プレリュードとフーガだけを連続で聴き続けるのは少し 重い感じが…曲中に コラールを数曲配置して有り 心が洗われる様です。

 

英仏独のオルガンニストの弾くバッハの様に

正統的な…では無く、 一言で言えば

 

色彩感豊かで華麗 ゴージャスなバッハです!

 

録音は1976年 デジタルリマスターで1990年にCDで再販。(LPのVOX盤はWarner Pioneer)

 

1960.70年代の音楽界はアメリカNYが中心。その強大な国アメリカを代表する様な、大パイプオルガン(録音他記載無しです ボストン⁇)

手鍵盤が5段とか6段 パイプが1万本とかの

巨大なパイプオルガンが富める国アメリカでは建造されました。そんな大オルガンの響きです!

 

 

演奏者はパリ エコールノルマルを主席卒業していますので、正統な…ですが、音色その選び方がヨーロッパで聴く響きとは かなり 違います。 最初は 少し違和感も…。

聴いてゆくに連れて こんな バッハもあり‼︎

エンターテイメント性 大なバッハのパイプオルガンの演奏…です。

選び抜かれた音色が バッハを愉しい音楽にします。

 

先ず お勧めは C-mejor.minor.

ハ長調 や ハ短調で書かれた曲です。

この第1巻にはハ長調の曲が4曲収録されています。先ず聞きやすい 軽やかなバッハのハ長調のプレリュードとフーガ S.547から始まります。

 足鍵盤の低音域はリード管の ベー べー言う独特の響き、木管製のパイプ(大概は裏側に配置)の響きの中に時折り ゴーーと言う重低音の32フィートの巨大パイプ(大概 表側に出ている銀色(錫製)の巨大パイプの響きです。NHKホールので言えば、演奏台の左右に配置された巨大パイプです。

 ヨーロッパで聴くパイプオルガンの響きとは少し違う…強大 巨大なパイプオルガンの響き。

(こうやって聴くと、60年代のアメリカ製の真空管アンプと独特なスピーカーの箱を使った ハモンドオルガンの高音域は良く再現されていたのだなぁ…と思います。

 

大オルガンですから、

標準パイプを8フィート(と言います)に

高い音に向かって 4フィート 2フィートの

ストップ(レジスター)があり、例えば、

フルー(ト)管の8 4 2 フィートの音栓を繋げると

鍵盤1個を押すと2オクターヴ3つの音が一緒に鳴ります。さらに違う段には別の音色をセットして

カップラーで繋げると4.5.6…個を1つの指で沢山のパイプの音が出せます。 その組み合わせの分だけ多彩な色とりどりの響きを出す事ができます。

日本のNHKホールのパイプオルガンでも手鍵盤は

4段 パイプは4千本を超え ホールの表に見えるのはパイプの一部だけで殆どはその裏側にセットされています。

 

低音域の足鍵盤は2オクターブ〜3オクターブ半に渡るもの迄有ります。

16フィートは8フィートパイプの倍の長さ…つまり1オクターヴ下の音、32フィートは2オクターブ下の音が出せます。

 

最低音の足鍵盤C 16フィートのパイプに

32フィートを足した音が 大オルガンの

最低音のパイプで長さが20mを超えます。

 

その重低音が C つまりハ長調やハ短調の曲では

聴く事が出来ます。

 

最大のピアノはベーゼンドルファーのインペリアルの97鍵(普通のピアノは88鍵)の最低音Aラよりもさらに低いCド まで 出せる事になっていますがピアノでの その重低音の響きは安定しなくて大きな揺れが出ます…響鳴板及び本体がその振動で揺すられる為に…。

 

振動数で言うと、普通のピアノの一番低いCドの音で 32Hz 位ですから、パイプオルガンの32フィートパイプの最低音のCドは その半分の16Hzあたりになります。大地を揺さぶる様な響き…音というよりも ゴーーっという重低音が(空気を送って響くので少し遅れて)巨大パイプを振動させて、空気を揺さぶるというか、耳からだけで無く肌を押される様な感じさえします。

 

ステレオ装置、スピーカーの性能チェックにも使える…スピーカーにとって 少し手強い相手がパイプオルガンの重低音です。

 

その独特な響きが楽しめるのも ハ長調 ハ短調の曲では確立が高くなります。

 

オーディオ装置ならチェックとしても使えます‼︎

 …一応 及第点でした!

 

スピーカー BOSE101MM(G)

11.5センチのスピーカー1個からパイプオルガンの重低音は流石に無理ですので…。

BOSE エクストラベースのバススピーカー…此方が重低音を担当。(置き場所はセンターで無くても良い)

とりあえずC 16Hzを何とか再生出来ています。

このベースだけの音を聴くと 最低音C16Hzは

音?雑音⁇ …って感じなのですが、BOSE 101MMとのブレンドで、重低音も音として聴こえます。このBOSEシステムで。(余裕では有りませんが)

 

普通の25センチ位のバス用のスピーカーでは出せない←本当に脚鍵盤の特定音が、スコっと音が抜けてその音だけ再生出来なくて無くなります。

有名なトッカータとフーガニ短調の重低音はDレでそれより1つ(鍵盤では2個)上の音ですが 40Hz位…が25センチ位のスピーカーでは出せない事があります。

 

中学校の音楽鑑賞の時間で有りましたが、一番カッコイイ所の脚鍵盤の重低音のゴーーが抜けて(25センチのスピーカーから再生出来ないので)その音だけオクターブ上の重ねられた響きしかスピーカーから鳴りません。とても不自然な曲に聞こえてしましました。その為か?…理由は当時は知らなかったのですが、YAMAHAのスピーカーが嫌いになりました。サイズ的に出せ無い事は中2の時には知らなかったので…。音楽室のステレオセットとしては廉価過ぎた 立派な木の箱に入った、お粗末な学校備品のステレオセットだったのです!(高校の音楽室のはダイアトーン(三菱)の30センチ3Wayスピーカーでしたので大丈夫でした+LUXの真空管アンプで、当時でも多分100万円を超えるステレオセットでした)

 

 

そんな事も、あって⁇ 文部省の教科書ではトッカータとフーガのニ短調では無く、小フーガト短調に変わりました。←さらに最低音の重低音の音が高くなりましたので、当時の日本の標準的なステレオのスピーカーの25センチのバススピーカーから出せる音域の曲に…。

 

大型モニタースピーカーの38センチスピーカーからならパイプオルガン…再生は余裕でしょう。

 

アンプの性能も良く無いとゴーーと言う重低音が

揺れたり 途切れたり…、変調音 雑音が出て来たりします。

 …とりあえず、録音されている音は全て再生出来ている。パイプオルガンの重低音の最低音Cも

BOSE の変換(色付け有りシステムですが) それらしく再生出来ているので、及第点でしようか⁈

…思っていたより高音域も伸びていて、柔らかな そして時により鋭いパイプオルガンの輝かしい高音域の響も綺麗に…それらしく再生出来ていました。

 
 

 

 バッハ トッカータ.アダージョとフーガ S.564より
 アンソニー ニューマン,org..

 アダージョ…聞き覚えのある曲でパイプオルガンの美しい響きのフルー(フルート)管や輝く華麗な響きのプリンシパル管 独特の響きの(オーボエの様な) リード管に脚鍵盤からは静かにC 16Hzの柔らかな重低音…、終結部には 16フィート+32フィートパイプによる C32Hzに少し遅れて響く(管が太くて長い為)C16Hzの最低音の迫力。

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに廉価盤ですが、

 

同曲の聞き比べ BWV.564からアダージョより

バッハも好んだジルバーマン製作のオルガン

32フィートパイプは無いので16フィートパイプの重低音

(音色の違いで重ねることは可能 16フィート2本を重ねられる様に後に改良…昔は人力のフイゴで風を送って音が鳴る→電動モーターで空気を大量に送れる様になり ストップ音栓を より重ねて演奏出来る様に、16フィート×2本で 32フィートパイプの音の様な音色も可能になった)ピッチは高めで最低音のCは36Hz程、端正で華麗な素晴らしい響きのジルバーマンの音。

 

 

ドイツの 有名なジルバーマン製作のオルガンによる デジタル録音盤です。

駅前スーパーやモールの前に並べて売ってる2枚で1,000円 とかの…コピー?海賊盤⁈。

 

バッハの好んだジルバーマンのパイプオルガン使用です。演奏は org,.オットー .ヴィンター

 

 バッハの時代のパイプオルガンですから、手鍵盤は多くて3段(2段を後に3段鍵盤に改良⁈、足鍵盤も2オクターブ半程で…16フィートパイプ迄でしょう(後に改良されて無ければ…) 

 

パイプの数が少ない分、澄んだ響きのオルガンです。巨大なパイプオルガンでは無いので、選べる音栓の数も限られるので、音の輪郭もハッキリします。

C 32Hz (ジルバーマンはその場所に寄ってC36Hzに近い 全体のピッチが高め⁇)

荘厳だか 明るく華麗で美しい響きのオルガンです。

 

有名な トッカータとフーガニ短調 BWV.565

も良いですが、次の アダージョとフーガ ハ長調 BWV.564 がお薦め…、オルガンの最低音C

…特に中間部のハ短調のアダージョ(結構耳にするメロディー)のゆったりと伸ばされたベースの音の響きは オーディオチェックにもなります。

 

 また、バッハの壮大なパイプオルガン曲としては、終曲の 幻想曲とフーガ ト短調 BWV.542 もお薦めです。ジルバーマンオルガンの美しさが秀逸。

 

 

 

 

          DENON  33C37-7988

ジルバーマンオルガン フライブルグ大聖堂

 ザクセン州都 ドレスデン西方30kmに在る

 

懐かしい DENONの黒レーベル

  1979年 PCMデジタル録音(13ビット)

演奏 ハンス オットー

当時 東ドイツ ザクセン州都 ドレスデン宮廷教会に在るものがジルバーマン製作の最大のオルガンで それに次ぐ規模のオルガン。電動送風機以外は ほぼオリジナルの状態。

ピッチは7/8高い(A=449〜450Hz) 中全音で平均律では無い調律で、その時代、特にバッハに向いた響きを有している。

 

 

有名な トッカータとフーガニ短調の他、

6つのシューブラーコラール プレリュードとフーガト短調 及び ハ長調 他…小フーガ ト短調BWV.578で締め括られる。

 

バッハは その肖像画から 厳格で厳しく…重厚な(ある意味では重苦しい)響きを好む…と思いがちですが、バッハの好んだと言うジルバーマンのオルガンの響きを聴くと、明るく華麗で澄んだ響きを好んだ事が分かります。