Noblet  40M…1970年代の物と思われる。
 整番33☆☆☆   (お嫁入りしました)
 
ノブレ40M にも色々な形式のものが有ります。
〜1960年はノブレ社のノブレで前時代の設計。
 
この製造番号3万台〜のものは、1960年G.ルブランからL.ルブランに移り、ルブランLLモデルを開発、その意匠が此処其処に…上位機種のルブランの響きはこの時代のものが色濃く残っています。
 
80年代には少しキーを薄く軽くして、さらに音質を明るく改良…その際に残った旧部材は下位機種のノルマンディーやジェフロワにも流用されています。(メッキ厚さ等変更は有る様です)
 
アメリカピッチ⁈←ローピッチ440〜442Hz ( バレルもアメリカンは66mm) .後期の仏ルブランはバレルは65mmが多いです。

ノブレ社の歴史は古く1750年 フランス ルイ王朝の時代に遡ります。ルイ15世の為の楽器を製造していたと言われています。パリが木管楽器製造の中心地になる様に尽力したそうです。1904年 後継のいないノブレはG  LEBLANC ジョルジュ  ルブランに その経営を譲りました。以降はノブレはルブラン社の中級機種のブランドとして残っていました。

アメリカではアカデミックなものは伝統を重んじる風習が有りますので1750年創業のノブレの方が、ルブランよりも良く売れましたので、ノブレブランドは米国仕様のものが多いです。
 
80年代には 菱型マークのNoblet を見ました。
45MはArtistと菱形商標の上に刻印有りました。
何時ごろからノブレは無くなったのでしょうか⁈
 
後に90年代〜ルブランに菱型マークの中にSONATA  が有りましたので、E 11 12 13  イベット名から全てクランポン名に変わった頃、ノブレもルブラン に格上げ⁈でブランド名は消滅してしまったのでしょうか、国内定価もソナタは¥22.23万円程でしたので、当時クランポンのE13 ラインかと思います。また中間機種として エスプリも発売されました(45M相当…金メッキスプリング仕様)
 
マウスピース France刻印…米仕様純正。
France刻印は 仏ルブラン 社が資本援助していた。バンドレン社製で2V (2RV) 現5RVの旧品番という事で、リガチャーを含めて、純正ノブレ40M   純正です。当時はYAMAHAが国内総代理店。

OHに出しました 令和3年12月完成

使用は少なくキーのメッキ剥がれも少ないです。
45と40の違いはスプリングが、金メッキかどうか、45Mは ルブラン L Lと同じくバネが金メッキ仕様左手サイドトリルキーの位置等 レオン ルブランの発明⁈はそのままノブレにも継承されていて、管材 トーンホール、キービボットの構造 左サイドトリルキーの一直線化…等 同じ木材で作られていた様です。若干内径が広めとの話もありますので、当時の旗艦ルブラン L Lの下位モデルだったのでしょうか?
キーのメッキが二重で銅メッキの上にニッケルメッキ←ニッケルメッキの方が重厚な響きが出せると言う事でアメリカでは人気があります。米サックスに金銀ツートンが多いのはタンポカップ.キーシステムはニッケルメッキが多いからです。

 

日本では銀メッキ=上位 ニッケルメッキ=下位と見られていますが…。響きの違いで選ぶのが本来です。

洋銀の上に銅メッキ+ニッケルメッキ

キーメカニズムの厚さは ルブランよりは若干薄いでしょうか⁈ ルブランは 銅・ニッケルメッキの上にさらに銀メッキの三重メッキ仕様。
 
LEBLANCの技術を継承した造りに
キーポスト:支柱の作りがルブランから継承しているネジの緩みにくい構造になっています。
右手サイドのトリルキー←上側のトリルキーの下に下のトリルキータンポが潜っていて、一直線なトーンホール構造になっているのが判るかと思います。(ルブラン  LL以後 採用)
 
タンポはクランポン 純正で総交換しています。
カップサイズが全て同じでした!
 
 
 
失われたブランドだからこそ 最近70年代〜90年代のノブレが人気あるそうです!… 今では手に入らない上質なグラナディラ材が使用されている事、やや太めの内径←ルブラン L Lと同じ⁇  
外管の下部を観ますと、ルブラン  と同じ質感のグラナディラ材…木目、若干の赤み⁈茶色かかった色合い…重さも多分 当時のR13並みかと思います。6****台のクランポン吹きましたので。
 
…ニッケルメッキのキーはダークな響きに魅力が在ると言うことと銅メッキと厚めの二重メッキのキーアクションで痛みが少ない為、OHに耐え得る個体が70年代のものに多いそうです。
↓洋銀の部分が霞んで いぶし銀の様な渋い色合い
 
通称F1の接続について
トリルキー下の、上管と下部と下管上部を繋ぐキーのことです
 
ノブレのキーはプロモデル仕様で YAMAHAのスクールモデルとは違うので 少しのズレでも不具合が起きます!
↑この様にズレていると不具合が起こります!
右手中指のキーと連動する小タンポか塞がらずに
レジスターを使う ミ や ラで雑音など…。
直方体どうしを キチンと揃えて組み立てて下さい! 
 
YAMAHA が国内総代理店時代の YAMAHA61 プロモデルと、同じデザイン系で 当時は持っている事がステイタスだったケースにノブレ40M   45M  は入っていました!
 

 

たまたまですが⁈ YAMAHA61プロモデルと同じく中は青色です…黄色 オレンジ色も有りました。

 
 
 
参考:初期のノブレ40M 

↓8千番台のNoblet 上管のサイドキーがまだ

ルブラン  LLと同じでは無く、普通のクラ仕様

…最初から2番目の画像と見比べてみて下さい

ケースは同じくYAMAHA 61タイプで販売。

このタイプのものが、OEMで他ブランドで製造されていた可能性もあります→旧E11France ⁈
 
 
ルブランLL  旗艦モデル  →クランポンR13
ノブレ 45M                     →現クランポンC13
ノブレ 40M    初期          →〃 E13
 
80年代にキーの軽量化→クランポンE12F相当⁇
 ↑    後期の40M    活字のみの商標
後のルブラン ソナタに改名
 
 45M Artist は 後にルブラン   エスプリに
     ↑
 ノブレ ブランド消滅⁈ 全てルブランに
 
 
因みにL7系のルブラン L 27 に対して ノブレ27と言う最上位機種も有りました。ルブランが銀メッキ、ノブレ27はニッケルメッキだけ違いがありました。
 
 
 
 
70年代〜の米国カタログ(米ルブラン社扱いのカタログ)
 
 B♭クラ E♭クラ  Aクラ Cクラ皆同じ値段です!… 当時1ドル360円ですから、ノブレ40M  
凡そ200ドルで76000円 …国内ではmYAMAHA61で 9万円ノブレ40M は10万円程…当時日本では
楽器は 宝石と同じく贅沢品扱いで物品税か15%も掛けられていました‼︎
 
 
ノブレの下位には Normandy    Jeffrey が
 
 
ノブレ下位  Normandy ノルマンディー 4 
4 が付いている …$169.00 ⁈

後期のノルマンディー4はノブレ40M 旧型仕様

管体がルブラン  LLと同じかは⁇ 若干管体が細め:普通に見えますが…。

 
ノルマンディー
上管サイドキーは通常型でルブラン仕様では無い
国内で余り見ないのでOEMで他ブランドに…⁈
 
 
最後の輝き ノルマンディー4
 Normandy 4 LEBLANC FRANCE

                          (お嫁入りしました)


キーはノブレ40M そのままです。



ノルマンディー4のエンブレムと刻印

アメリカ仕様Aピッチ440〜442Hz 

LEBLANC FRANCE 米国にもルブラン 社が有りますので フランス刻印 (ノブレは製造中止←ルブラン  ソナタとなりました)

…この時期 ノブレ45M  は

 Noblet Artist LEBLANC FRANCEとなって

   アメリカ仕様で販売されていました。

…もうじき ノブレ ノルマンディーは無くなりますよ! との提示も兼ねて⁈


↓下に記す JEFFROY よりも新しい 80年代の40M 型の部材になります。→90年代ノブレはフレンチピッチに改良されました。バレル65mm
 
 
 
 
 
 
 
JEUFFROY  最後期⁈ 
   整番2万台 〜70年代半ば以降
            
最下位機種も手抜きは有りません(自社生産品は)スペル違いますが偽りものでは無い…JEUFFROYはフランス名。オークション等でJeffrey  よく見ますジェファリー?はアメリカ向けだそうです。




70年代のノブレ40M そのままです!キーのメッキは若干薄い⁇ …洋銀+ニッケルメッキ⁈


ルブランLL 1960年以降の →ノブレのサイド

トーンホールの形状を踏襲しています。


70年代のフランス製の共通ケースでした

内部は綺麗です

ノブレには100年以上の在庫の木材倉庫が有りましたので、グラナディラ材も良質なもので、80年代に発売のクランポン のC13並みのグラナディラで出来ています。下管にも柾目の年輪が見られてさます。(自身の持つ40万台、95年新工場製のクランポン R13の下管は柾目では無く、少し年輪の斜めな追い柾で←それよりも良材です‼︎)



JEUFFROYにも様々な形式のものが有ります。

初期のものは上管はルブラン  独特の形状では無く通常のクラリネットと同じ…
 
 
〜70年代以前のJEFFROY はOEM品⁈
旧型で委託品の可能性あり…マレーヌ社⁈←1975年にSMLマリゴー社に買収さた?又は marly社OEM⁇… SELMER LONDON のスターリング や クランポン旧イベット E11 仏製もマルレイ社で製造していた可能性が…。内径の造りが少し雑だったので、ルブラン社製⁇
 
 
75年以降はルブラン 自社製…モデル変更した旧型ノブレ40M  の在庫部品使用で格下げして販売⁈ 残った部材は廃棄する事なく使い切りますので
…サックスのSELMERでも良くある事です←初期のMK7にはMK6の部品が一部使用されていたり…。
 
 
 
 
 
ルブランは21世紀に入ってからパリ工場の火災で1400本分のクラリネット用の木材が焼失し、会社の自力再建が為らず、米コーン セルマー カンパニーの傘下に入ります。 2010年頃には米ルブラングループの ホルトン ビトーと共にウィスコンシン州工場の閉鎖、コーン・セルマー グループのインディアナ州エルクハートでの製造となりました。フランスの職人34人は B クランポンが再雇用してクランポンのE12F 11 F の製造を まかせています。
 
 
 

参考:90年代~の40M他の記載です