米 VICTROLA VV1-90 (組み立て日本) 後の米 RCA VICTOR社で、
戦後電動式モーターターンテーブルに改変されていたものを 全てオリジナルに
戻した 究極のアナログ (電気を一切使わない) この本体からの音量でも12畳
程度の広さなら 充分音が満たせます!1923年~29年までの短い間の製造。
良い音の証・・・フロント サランネットの奥には 木製 リエントラント型ダブルホーン
エキス・ボーン・ネンシャル理論に基ずく 2回折り曲げ式の木製ダブルーホーン仕様が
豊かで柔らかな響きを醸し出します (→ステレオ再生へと技術が進む)
米VICTROLAは 木製ホーンに拘り 英HMVは金属ホーンの材質と塗料で再生帯域を広げる工夫を。
音の心臓部サウンドボックス 円盤型横振動蓄音機;べルリーナの ベル研の発明
(エジソンの縦振動 蝋管型蓄音機より後発だが 以後優位に立つ)
究極のアナログを支える サウンドボックス (鉄針で盤から拾った振動を増幅させる)
米 VICTOR ORTHOPHONIC CAMDEN N.J. U.S.A 1923年の発明で優位に。
ジュラルミン製の振動板は 米WE ウエスタンエレクトリック社の設計。後にオーディオで
有名となった WE社の 高音用ホーン型スピーカー(ツイッター)のダイアフラム;
振動板も同じデザイン。 米VICTROLA は 1929年 米RCAとなり 蓄音機の製造は中止、
真空管アンプ+コーン紙のスピーカーで音を増幅する いわゆる電蓄にシフト し・・・、残った部品材料は
日本のVICTOR(現行 VICTOR とは別会社)に 売って、日本で組み立てて輸入販売していた。
こちらは英国 HIS MASTER'S VOICE(HMV) 社のNo.5A と 雲母製No.4 サウンドボックス
雲母:マイカのサウンドボックスは 初期の花ラッパ式蓄音機からの伝統的な振動板材。
元々は 米国 VICTROLAの 英国 子会社だったが 独立して 1960年まで製造。
(後に 英 COLUMBIAの傘下に 入る → 犬と蓄音機の マークなのに コロンビア?!)
本家の米COLUMBIAも倒産して英国の資本下となり、英COLUMBIAは SP盤を捨てて?
蓄音機の製造は HMVに委託?
25cm→30cmLP モノラル盤の製造技術開発に切り替え、LP盤のイニシアティブを取る。
ベルリーナ蓄音機の歴史 ホーンの変遷
レプリカ His Master's Voice社製 米VICTROLA Ⅵ ホーンを本体に下に
1900~1910年頃 金属ホーン → 鋳物のホーンで下に90度曲げる 開口部は木製
サウンドボックスはマイカ;雲母製です!
左;エキシビジョン グラモフォン&タイプライター社 ロンドンと旧名が書いてある
右;米 VICTOR No.4サウンドボックス 周りが鋳物製経年で崩壊しているものが多い
フロア型 VICTROLA VV4-3 米国 1920年代
ホーンの空間に入るダブルゼンマイ駆動部 大型木製シングルホーン
2回折り曲げ式のホーンより前のものだが 音道を2回くねらせて 柔らかな響きを創り出している。
日本コロンビア420 1930年代
木製シングルのストレートホーンで明るく明快な響きが持ち味 音量は中程度。
英コロンビア特許エキスボーンネンシャル理論に基づく リエントラント式金属製Wホーン;
結構大音量! VICTROLA VV1-90 の木製Wホーンの丸い内側も この様にして2回折り曲げの音道が積み木式の木材で膠貼りで作られている。
英コロンビア 112 ポータブル型に搭載 サキソフォーン型折り曲げ式シングル金属ホーンで結構音量が出せる!
国産 VICTROLA VVJ2-7 ポータブル型蓄音機
に搭載の 木製シングルホーン ケースの中で最大の長さが取れるように ホーンが1周している→スピーカーの口径が大きいほど低音が出るのと同様に・・・。 低音が豊かなほど音に丸みが。
空間部分にはゼンマイ駆動部が納まります。 (画像はVICTROLAのシングルゼンマイですがメーカーよって形が違います。発条もシングル・ダブルがあります VICTROLAのフロア型の 最高機種クレデンザは 4重発条機構)
ホーンが長いほど 低音が出しやすくなるので 小さい箱で いかに長いホーンを取るかが技術。