今日は古海行子さんピアノ・リサイタル@宗次ホールを聴きに | アダージォな毎日~愛犬と一緒♪

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今年に入って2つ目のコンサートは古海行子さんのピアノリサイタル。先週末に引き続き珍しく女性ピアニストが続きました。しかもお二人とも名古屋での初リサイタル。記念すべきリサイタルに出向くことが出来てよかったです。



五十嵐薫子さん同様、コンクール配信や動画等では何度も拝聴していましたが、古海行子さんの生の演奏を聴くのは初めてです。

 

古海さんも高松国際コンクール優勝やパデレフスキ国際3位、ショパン国際コンクールセミファイナリストという実力派のピアニスト。技巧も安定していて、お姿の雰囲気からは想像できないような堅実でパワフルなピアノを弾く印象を持っています。以前は優等生的なお手本のような演奏をされる音大生というイメージでした。でも2回目のショパンコンクール出場のときは、それを払拭するような ミスを恐れず熱のある演奏をなさっていたのが記憶にあります。


さて、生の演奏はいかに?







2024.1.20      14時開演

古海行子ピアノ・リサイタル@宗次ホール

【program】

バッハ:イタリア協奏曲 BWV971  ヘ長調

シューマン:謝肉祭Op.9

 ~ 休憩 ~

リスト:愛の夢第3番

 〃  ピアノ・ソナタ ロ短調

 

♪アンコール

リスト:即興ワルツS.213

 

回は阪田知樹さんのときと同じように自由席だったので9時55分から整理券配布という嫌いなシステム。でも午前中は本番に備えて練習したかったし、12時半に着くと順番は30番でした(阪田さんのときは友人が9時35分から並んでくれたけど33番だったびっくり)希望の席が余裕で確保できました。



全部聴き終えた後、すごくスカッとした気分でした。特にリストのロ短調ソナタは魂の籠った演奏で素晴らしく、どっぷりと惹き込まれました。CD発売記念リサイタルということですが、きっと長い時間をかけて勉強されたのだろうなと思います。

リストのソナタは大阪で聴いた牛田智大さん、しらかわホールで昨年聴いた藤田真央さんが素晴らしかったので印象に残っていますが、女性ピアニストでこれまで何人か聴いた中からは良いと思える演奏に出会ったことがありませんでした。弾きこなせていなくて聴くに耐えなかった...というのも汗

なので古海さんのリストのソナタは、女性ピアニストのなかでは圧巻です。

古海さんというとエチュード的なものがお得意で、ショパンの10-5や10-7の鮮やかな指捌きが記憶に強く残っていたのですが、ロ短調ソナタのような壮大な曲の魅力も存分に表現されていて感銘を受けました。

ソナタの前に弾いた愛の夢、アンコールで弾いた即興ワルツも素敵でした。古海さんはリストのバラード2番がお得意なのは知っていたけど、リストの他の曲も今後もっと聴いてみたいです。


曲の順番が前後しますが、前半のバッハのイタリア協奏曲は曲の持つ明るさを存分に感じましたし、緩徐楽章も美しい音色でした。

1曲目が終わり古海さんはマイクを持って選曲の意図などを話されました。思いの外長く「長くなってすみません」と。古海さん 勝手に寡黙な方かと思っていたので、違う一面が見られてこれも生の演奏会ならではですね(^.^)


謝肉祭では1曲1曲が変化し道化師のような曲、リストのソナタでは30分休みなしで続く壮大な曲で、その対比もお楽しみ下さいとのことでした。

強く頷いたのは、リストは効果的な奏法やピアノを自由に操る手法を知っていて曲を作っているのに対して、シューマンはなぜここにこの音を入れるのか...とか難解な部分があり、弾きにくいと。本当にそう思います。シューマンの弾きにくさと言ったら、聴くよりずっと難しいですし...。

古海さんのお得意なシューマンのピアノソナタ3番とは全く違う性格の謝肉祭をどう弾かれるのか....興味がありました。

華やかであり繊細さもあり1曲1曲の性格もよく表現されていると思いつつ、事故(ミスで右手が抜ける)などヒヤッとした場面もありました。彼女には珍しいことなんじゃないかしら?

難易度の高いパガニーニ


でも長く感じなかったし、充分楽しめました。時間を重ねたらもっと魅力的になりそう。






宗次ホール恒例 全曲終わったあとの拍手の時間は撮影可でした。

前半はゴールドのドレス、後半はベルベットの黒のシックなドレスで後ろがシルバーのラメの装飾があり素敵でした。以前から古海さんの衣装はシンプルで機能的だけど、デザインが個性的で好みのスタイルだったので、今日は衣装替えがありこちらの部分でも密かに楽しめましたキラキラ


先週の五十嵐さんもそうだったのですが、古海さんも全プログラムを弾き終えた後はマイクを持ってもなかなか言葉もでないご様子。「長時間のリストの世界に入り込んでいたので、こちらの世界にすぐ戻ってきにくいです」と...。そりゃそうですし、全身全霊で大曲を弾き終えた後は無理もないと思います。

そんな演奏会での生身の姿を拝見できるのも、実際に聴けたからですね。古海さんの息づかいは深くて今回驚いた一つです。


また名古屋に弾きに来て下さったら嬉しいです。違うプログラムも聴いてみたい。

 232席の宗次ホールも空席が結構あったので、もっと知名度も上がってほしいです(うちの家族、知らなかったんですよもやもや音楽人なのにネガティブ)今後の益々のご活躍を願っています。




今日は一日中雨でお散歩も行けなくて退屈だったよね〜 ごめんねぇ笑い泣き



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