今日の分の日記を書き始めて改めて気づいた。
11月に突入ですか、早いもんだ。
この時期が1年で一番苦手だし、今月は静かに過ごす予定。
夕方の17:50。
市庁舎近くのマクドナルドにて暖を取りながら、のんびり食事、
そして日記を執筆中。
それにしてもペンを持つ右手に違和感が。
ペンがしっかり握れてない。
そして、ペンの温度もひんやりと冷たい。
かばんの中身もすっかり冷え切ってしまっている。
恐るべし、オスロの秋。
それはさておき、夜行バスの出発は22:30。
時間はまだたっぷりとある。
今日は妥協しないで、少しは中身のある日記を書いてみようと思う。
朝は6時に目が醒めた。
しかも他のヤツのアラームで!
しかもしかも厄介なことに、こいつときたら二度寝、三度寝、四度寝と繰り返すため、
5分おきにアラームが鳴り響く。
だったら、最初っから、6時半にセットしておけよゴルァ。
まあ、そういうこともあったが、そろそろ旅の疲れも出てきてるし、
わたし自慢のルール違反の寝袋も殊のほか快適だったし、
よく眠れたと思う。
ていうか、寝袋使わなかったら、完全に風邪引いてたんじゃないか。
実際、起きた瞬間、外界との温度差に負けたわが身体はくしゃみを連発。
それに、hygienicalな理由のために、寝袋が禁止だというのであれば、
わたしの寝袋はno problemのはず。
だって、使い始めてまだ3日目だし、そもそも屋外で使ってないですから。
と、自分なりに納得させながら、荷造り開始。
(ちなみに枕カバーは自分のシャツを着させて代用。よく似合ってました 笑)
で、朝食。
さすが、宿泊費に1000円ぶんくらい上乗せされてるだけあって、かなりの充実ぶり。
パン、シリアル、ヨーグルト、肉、魚、卵、野菜、基本的なアイテムはすべて揃ってる。
ジャム・マーマレードの種類も豊富で、飲み物も同様。
だけど、サバっぽいおかずはどれも微妙。
ケチャップ、マスタード、オリーブオイルと3種類の味付けがあったけど、
どれも嫌らしい酸味で、苦手だった。
本来シメサバ大好きなわたしだけど、今回ばかりはおかわりとは思えなかった。
一方、パンは全粒粉トーストみたいなのがメインで、これは堪能できた。
(いつもまずいパンしか食べてないから、たいていのパンはおいしいわけだが 苦笑)
とりあえず、いろんな意味で、楽しめた朝食。
しかし、今回は世界一物価の高い街に来てる訳で、すんなり終わらせるのはもったいない。
なので、去り際にトースト6枚と、ハム・チーズ・ジャムをちゃっかり失敬して、
ランチ用にサンドウィッチを作ってから、悠々ビュッフェを後にした。
外に出た。
よく晴れていること、
そして気温も氷点下だということは出発前から知っていたが、
玄関を飛び出して改めてびっくりした。
あたり一面、白銀の世界。
でも、雲なんてひとつもない快晴。
「これだーっ!」って心の中で叫んだね。
こういう天気に憧れて、秋休みの旅行先としてわざわざ北方を選んだわけで。
昨日のマイナスイメージは大方吹っ飛んで、とてもワクワクしてきた。
まず中央駅へ行き、インテクと二人分の大荷物をコインロッカーへ入れて、身軽になった。
そして昨日、悪天候のためにじっくり見ることのできなかった旧市街、
Nasjonal Theatret周辺へ移動。
周辺にある大学キャンパスも、劇場も、どれもどうってことのないキレイな建物だったけど、
城Slottetの周りの並木道の美しさに、全身で感激した。
この時点で、わたしがいままで見てきた中で一番美しい景色であることは間違いない。
木の葉や枯葉の緑・黄・赤・茶色、土の暗い茶色、昨夜の雪の白。
それに木漏れ日と木陰の織り成す明と暗、白と黒。
そして今日の真っ青な空。
これだけの色が同居する自然の景色に出会えるなんて、
都会に住んでたらとてもありえないよ。
もっともオスロは大都会なんだけど。
これを見ただけでもう満足。
昨日のダークなマイナスイメージは完全に雲散霧消し、
オスロはお気に入りの街ランキングの上位に食い込んだ。
しかし、まもなくして24時間券が切れる頃。
先を急いだ方がいいと判断して、トラム停に向かった。
ところが今度は衝撃的な光景。
路線バス(たぶん停車中?)の後部にトラムが突っ込んだらしく、
両者ともにハデに破損している。
それに怪我人が担架で運ばれるところも、目にしてしまった。
トラムはしばらく来そうにないと判断して、地下鉄まで歩くことにした。
そして、本日のメインであるムンク美術館まで地下鉄で移動。
美術館は、なんと入場無料。
昨日から金欠に苦しんでるわたしにとっては恵みの雨って感じ。
しかし、わたしの手荷物は大きすぎるとのことで、ロッカーに預けよとのこと。
「お金がないんだよう。」とダダをこねたら、じゃあ預かっててやると
セキュリティのおじさんが親切に言ってくれた。
「セキュリティ」というのは、なんと入り口で空港ばりの持ち物検査があるのよ。
もちろんX線のやつ。
さすが国民的巨匠の美術館なだけあるね。
いっぽう、売店のおばさんがやたらとフレンドリーで親日的だった。
来年の9月に東京の西洋美術館でムンク展をやることが決まってるから、
わたしの家族や友達に宣伝しておいてねとか言われた。
このおばさんも来日するみたいだから、はりきってるんだろう。
まあ、それは置いておいて、ムンク。
ムンクって動物、とくに犬の絵をずいぶんと描いていたようで。
あまりリアルすぎるわけでもないし、けっこう好きな作風でした。
グッズとか、パンフとか欲しかったけど、東京の相場と比べて
どれも法外な価格だったので、我慢した。
だって、まだ夜行バスの出発まで10時間以上あるし。
美術館のあとは、再び市庁舎方面へ。
昨日は悪天候とわたし自身の士気の低さのために、まともに見られなかったから。
市庁舎までは、トラムチケットの有効期限が過ぎてるし、
他に特にしたいこともないから、時間かけて歩きで向かった。
1時間弱くらいかかった。
でも街の地理って、歩くなり、トラムに乗るなりしないと憶えられないから、
こういう体験はけっこう好きだったりする。
というわけで昨日の記憶を頼りに、街の景観を楽しみながら歩いた。
裏道に入ると、陽が射さない分、やたらと寒い。
「寒い」以外に、寒さをことばで表現できない自分にむなしさを感じるが、
とにかく寒いのである。
そして、辿り着いた市庁舎前。
ああ、なんて美しいんだろう。
天気ひとつでここまでがらりと印象が変わるとは。
本当に見事、街並みに広場に港に海。
そして空。
もう笑いが止まらない。
到着したのは14:50くらいだったが、まもなくして日は沈みそうだ。
この場で落日を待ちたいと思った。
突き刺すような寒さのことなんか、この際気にならない。
この素晴らしい景色が、静かに移ろっていくさまを見届けたい。
わたしも景色の一部になりながら、みたいなキザな考えに取り憑かれてしまった。
今日はこれまでインテクと一緒に行動してきたけど、
彼はすぐに飽きてしまったようで、
後でバスターミナルで落ち合う約束をして、いったん別行動することになった。
わたしは港を時折ウロウロしながら、落日が始まるまで待ち続けた。
そして16:25くらいにピークを迎える。
この頃になると、シャッターを押す指の感覚はほとんど失われていた。
手袋をしているにもかかわらず、とにかくイタイのが消えない。
ときどき指先を夕日にかざすと少しだけ癒される気がしたが、
まるで焼け石に水。
とはいえ、今回の旅行には持てる限り最強の冬装備と新しいブーツで来てるので、
その効果は十分だったと思う。
これまで何度も冬に欧州旅行に来てるけど、とにかく寒いのが苦手だった。
それが、今日はわざわざ気長に夕日を待とうとしてるわけだから、
装備のおかげで価値観がだいぶ変わったように思う。
特にブーツはすごい。
アイスバーンの坂道を一度もこけることなく移動できてるし、
足先も指先に比べたらほとんど冷えていない。
買い物のときにケチって安い方にしなくて良かったってしみじみ思った。
そして、落日は始まった。
思わず自分以外誰もいない港でエェーッ!って声を上げてしまった。
こういうのは見たことない。
きっと常夏の南国なんかでは、いつでも見られるようなありきたりの光景なんだと思う。
だけど、ここは初冬の北欧。
昼が短くて、気温も氷点下。
こういう状況で見る夕日に、自然と太陽に対する感謝の気持ちが込み上げてくる。
まもなく、あの長い夜がやってくる。
でも、明日もまた、少しだけでいいからぬくもりをください、
みたいな素直な感情、ていうか身体感覚になっていた。
お日さまの偉大さ、ありがたみをこれほどまでに感じたことはいまだかつてないだろう。
「こんなすごい景色を毎日眺めている君は幸せ者だね」と隣にいたカモメに語りかけたりした。
それから、名前を忘れたけど、海水のミネラル分の結晶が
タンポポの種子のように舞っている現象にも出会えて、これも幻想的だった。
落日の一部始終を見届けたあと、もはやあまりの寒さに耐え切れずにマックに入った。
ビックマックセットみたいな文字の並びのメニューが目に入ったから、
それを頼んでみた。
計62NOK也。
って、ちっともバリューセットじゃないぜよ (ToT)
1NOK=\10なら、充分納得のいく金額だけど、
何と言っても、現実はその2倍ですからね。
なんで1200円するかなー。
日本の倍も取っちゃうのか、このヤロー。
単品800円のビックマックってどうなの?
日本の200円台のとほとんど変わらないですけど?
しかも、テイクアウトにすると、価格はさらに1割増しになるとか。
こういうのすべて、北欧ならではの貴重な体験だと思う(ようにした)。
ちなみに、このマックの価格でも、他のレストランに比べたらずいぶんと割安。
洪国になれた後にやってくると、なおさら金銭感覚がおかしくなるわ。
17時にマックに駆け込んで、日記を書きながら18時過ぎまで粘った。
あと1時間くらい経ったら、ここを後にして、バスターミナルへ向かおうと思う。
手元にはラジオと、一昨日買ったヘアスタイルのカタログしかないし、
残金もたったの19NOK。
どう過ごしたものか、考え中。
ああ、喉がやたらと渇く。
たまにはコーラでも飲みたい。
太陽は先にストックホルムへ向かったけど、
予定ではわたしの方が先に着くはず。
先に着いたら待ってるから。
さて、やることもなくなった。
いざ、中央駅バスターミナルへと向かうとするか(19:45)。
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