BA4 BA5 BA7  MODELには全車全グレードに標準装備だったガラスサンルーフ。
3代目プレリュードも今年で販売開始から37年、生産終了からは33年という長い年月が経過しています。
ということで当然ながらいたるところに劣化あり、故障発生あり、ではありますが、そんな中で最近よく目にするのがサンルーフからの雨漏り。
そしてよく耳にするのがサンルーフのガラス周辺のゴムの劣化が原因なんだと間違えた知識でサンルーフを液体パッキンで塗りたくり開閉できないようにしているオーナーさんが意外や多いということ。
 
でも実は。
 
ガラス周辺のゴムパッキンが原因なのではないのです。
 
では原因は?
 
隙間から入った水がドレンホースを伝って外に抜けないことによる雨水の溢れによる雨漏りなのです。
ガラス周囲のゴムは泥埃や雨水を防ぐ役割というのは正確には間違いではないですが、それでも進入する水は新車時からあるのです。要は入った水が下にスッと抜ければ問題ないのです。
その抜けるためのドレンホースが長い年月、保管場所環境、ユーザーのお手入れの良し悪しなどにより溜まった泥埃がヘドロ状に固まり詰まってしまいトラブルを起こしているのです。
 
ならば液体パッキンで塗り固めてしまう前にドレンホースを掃除すればよいのです。
せっかく装着されているサンルーフ、どうせなら開けたいですしね。
 
ということで数日後にお客さまへ納車になるプレリュードのドレンの清掃の模様をご紹介です。
 
(注)(業販した車両などは作業していませんよ、ウチの出のクルマが全車作業されているわけではないですからね!念のため)
 
天井から突然雨水を食らった!なんていうユーザーさんいらしたら当ブログをご参考にぜひお掃除にチャレンジしてみてください。
 
ドレンホース(排水口)は前後左右に計4か所あります。
まずは後ろから。
 
トランクルームの左右の内張を剥がすとすぐにアクセスできます。
右側はオートアンテナの排水ホースと一緒になっているのでよく確認して分解。そんなにむずかしくはないです。
左側はドレンのみなので楽勝です(画像参照)。
ちょうどリアバンパーサイドのモール位置あたりの裏に排水口があります。

指さしているところにドレンホースが刺さっています(これは外した後)
 
 

ホースの先端にはゴム製の先が細くなったドレンプラグ(というのかな?)が付いています。

概ねコイツが詰まっています。泥埃や虫の死骸が経験上多いです。

これは詰まりを除去してからラバー保護剤塗布をしたあとですのでキレイですが、外したときはメチャ汚いです。
 
 

 
 

この溝をクオーターパネルの穴に嵌め込むのですが劣化で硬くなっているので苦戦すること多いです。
これ新品まだ入手できるのかな?今ふと思いました。
自分は溝にシリコンを塗ってヒートガンで軽く温めて柔らかくしてからエイっと嵌めています。
 
 

こんな感じで組み込みます。
ホース自体に詰まりがある場合は高圧のエアブローで概ね処置できますかね。
 
 
そしてフロント側。
左右フロントのマッドガード(泥除け)の5か所の固定プラスビスを外して泥除けを取り除きます。

キレイなクルマでも外すと概ねこんな感じで汚れています。
 
 
 

フェンダーライナーを捲ると更にボロボロと汚れが落ちてきます。
 
 

そのままマッドガードを組むのは精神衛生上もよろしくないのでキレイに洗浄します。
 
 

キレイになるのは気持ち良いですね。
 
 
 

フェンダーライナーを捲ると発見できるドレン出口。
先端が細くなっているのですが、車の使われ方を考えるとあまり細くなっている意味ってあるのかな?
他メーカーの車両では先端を絞っていない車種も見たことあるし。
ということで詰まりの元になるので自分は画像のように先を少し切断して出口を広げています。
このクルマはフェンダー内側メチャキレイでした。お預かりしてドレン清掃リクエストを受けた過去の車両の中には木の葉が腐葉土のように変質したものが堆積している車も時折いましたね。
 
 

サンルーフを開けて水を流してみます。
 
 

チョロチョロと水が出てきました。
成功です。
 
 

後ろ側も成功。
ちなみにこの車両は左側の前後が詰まりぎみでした。
これが4か所すべて詰まるとある日突然バシャっときます。
 
 
 
最後に周辺をお掃除して終了。
この画像に写る部分は皆さんこまめにお掃除してくださいね。それだけでもだいぶ違いが出ます!
 
 
 
以上です。
 
納車準備完了のご報告ブログは続編にて。