生分解性プラスチック!(7/3) | sakoのブログ

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100%生分解性で食品包装などに使える「オオムギプラスチック」を研究者が発明、5年以内にプロトタイプが製造される可能性も



プラスチックに植物由来の原料を用いた「バイオプラスチック」の存在を知っている人もいるはずですが、植物原料だからといって必ずしも自然に分解されやすいというわけではなく、自然の微生物によって分解される「生分解性プラスチック」とバイオプラスチックは異なるものです。デンマーク・コペンハーゲン大学の研究者らはオオムギ由来で100%生分解性のプラスチックを発明し、この新素材が将来的にプラスチックによる環境汚染を食い止める役に立つ可能性があると主張しました。



プラスチックは耐久性や展性に優れている上に製造コストも低いため、現代では食品などの包装から衣類、航空機の部品、医療機器までありとあらゆる場所で使用されています。しかし、プラスチックには自然に分解されにくくリサイクルも難しいという欠点があり、マイクロプラスチックなどの環境汚染が社会問題となっています。


近年はプラスチックをリサイクルする試みが進展しているものの、世界全体でリサイクルされているプラスチックはわずか9%であり、残りは焼却されるか、自然界に捨てられるか、巨大なプラスチック埋め立て地に投棄されているとのこと。


中には、「植物由来のバイオプラスチックなら自然に分解されるのではないか」と考えている人もいるかもしれません。しかし、一般的なタイプのバイオプラスチックは自然界に投棄されてもそう簡単に分解されず、一部はマイクロプラスチックとして環境を汚染し続けるとのこと。実際にバイオプラスチックを分解するには専用の施設が必要であり、その場合もリサイクルできるのはごく一部で、残りは廃棄されてしまうそうです。



コペンハーゲン大学の植物環境科学教授であるアンドレアス・ブレナウ氏らの研究チームは、プラスチックにまつわる問題を解決するため、自然界で安全に分解される100%生分解性のバイオプラスチックを発明しました。


ブレナウ氏は、「人類はプラスチックの廃棄に大きな問題を抱えており、これはリサイクルでは解決できないと思われます。そこで、現行のバイオプラスチックよりも強度が高く、水に耐えられる新しいタイプのバイオプラスチックを開発しました。それと同時に私たちの素材は100%生分解性であり、ゴミ箱以外の場所に捨てられても微生物によって堆肥に変換されます」と述べています。


発明されたバイオプラスチックは、自然に分解されるいくつかの物質で構成されており、その主原料は植物のデンプンに含まれているアミロースと、植物繊維の主成分であるセルロースです。アミロースはトウモロコシやジャガイモ、コムギ、オオムギなど多くの作物から抽出できますが、研究チームはスピンオフ企業を設立して「純粋なアミロースを産生するオオムギ」を品種改良で生み出したとのこと。純粋なアミロースは通常のデンプンと比較して、水と相互作用した際にペースト状になりにくいため、耐水性のあるバイオプラスチックを作る上で重要な原料となります。


また、セルロースはすべての植物に含まれており、研究チームは地元の砂糖産業廃棄物から作られたナノセルロースを用いています。ナノセルロースの細さはリネンや綿繊維のわずか1000分の1でおり、これが新しいバイオプラスチックの機械的強度を高めているとのこと。ブレナウ氏は、「アミロースとセルロースは長くて強い分子鎖を形成します。それを組み合わせることで耐久性と柔軟性に優れた素材が作られ、ショッピングバッグや、現在はプラスチックで包まれている食品包装に使用できる可能性を秘めています」とコメントしました。


新たなバイオプラスチックは、原料を水に溶かして混合するか加圧下で熱することによって製造されます。こうして作られた小さなペレットを処理して、目的の形に成形できるとのこと。これまでのところ研究チームが実験室でプロトタイプを製造しただけですが、アミロースに富んだデンプンを産生する植物は世界中で作られているため、デンマークやその他の場所で製造を開始するのは比較的容易だとそうです。



研究チームは新たなオオムギプラスチックについて特許を出願中であり、それが承認されれば新たなバイオプラスチックの製造に道が開けます。ブレナウ氏は、プラスチックの効率的なリサイクルは技術的にも社会的にも困難であり、成功するとは考えにくいため、リサイクルではなく地球を汚染しない新素材の開発が重要だと主張しています。


すでにブレナウ氏らは、デンマークの2つの包装会社と共同で、オオムギバイオプラスチックを用いた食品包装のプロトタイプを開発しているとのこと。ブレナウ氏は、「研究チームや企業と共同で、プロトタイプの製造を本格的に開始できるところまで来ています。トレイ・ボトル・バッグなど、ソフトとハードにまたがるさまざまなパッケージのプロトタイプが、1〜5年以内に開発されると思っています」と述べました。


https://news.livedoor.com/article/detail/26702662/


焼却も埋立ても費用がかかりますが

何処にでも棄てる人がいなければ

プラスチック問題は違ってくると思います。