年金制度は崩壊しない!(2/4) | sakoのブログ

sakoのブログ

ブログの説明を入力します。


年金の財政状態は〈2.7兆円の赤字〉•••それでも「年金制度は崩壊しない」と断言できる“驚きの事実”【FPが解説】



住宅ローンや教育資金に追われ、気が付けば老後資金はゼロに…60歳の時点でこのような状況にあるケースは少なくありません。ファイナンシャルプランナーである長尾義弘氏は、「60歳以降に準備を始めても、老後の生活を豊かにすることができる」と言いますが、どのような心構えが必要なのでしょうか。長尾氏の著書『運用はいっさい無し!60歳貯蓄ゼロでも間に合う 老後資金のつくり方』(徳間書店)より、詳しく解説していきます。


年金制度は崩壊すると本気で信じている人へ

雑誌やネットでは「年金制度は崩壊する」「年金を当てにしてはいけない」といった記事を、しばしば見かけます。年金の問題は政争の具としてよく扱われてきました。国民の不安を煽りやすい話題でもあるため、批判の対象にもなりがちです。


少子高齢化が進むなか、こんな記事を目にすれば、「やはり危ないのでは?」と疑いたくなるでしょう。


しかし、これはまったくのウソです。年金制度は崩壊しません。


もしも、年金制度が崩壊したらどうなるでしょう。約5割の家庭で、65歳以降の収入を100%年金に頼っています。年金制度が崩壊すれば、これらの家庭生活まで崩壊する恐れがあります。そうなると、生活保護者が一挙に増加します。


年金の財源は社会保険からですが、生活保護のお金は国が4分の3、自治体が4分の1を負担しています。したがって、税金の負担がもっと重くなります。


年金制度をやめたら、逆に国の負担が増えてしまうのです。ですので、年金制度が崩壊することはありえません。


「そうはいっても、現役世代が高齢者を支えるしくみなんだよね。年金の財政は安泰なの?破綻しないの?」


この点は気になると思います。


年金の財政状態を見てみましょう。


年金の給付額55.7兆円ー保険料39.8兆円ー国庫負担13.2兆円=マイナス2.7兆円


はい、2.7兆円の赤字です。この赤字分は、年金積立資産残高の166.5兆円から取り崩します。


「赤字だって!?マズイんじゃないか!」


慌てるのは待ってください。安心材料をご説明しますから。


年金の積立金は運用されています。運用を担っているのがGPIF(年金積立金運用管理独立行政法人)です。かつて、運用がうまくいっていないとニュースで流れたことがありました。そのため、安心できないと思うかもしれませんが、そんなことはありません。マスコミは運用が悪いときだけ取り上げるのです。


[図表1]年金の財政状態 出所:長尾義弘氏著『60歳貯蓄ゼロでも間に合う 老後資金のつくり方』(徳間書店)より引用


実際は、だいたい2〜3%で運用できています。2001年の運用開始から2021年の第4四半期までの運用実績は、年率3.7%のプラス。累積で約100兆円の黒字です。毎年4.8兆円程度は増えていきますから、赤字は十分に補えます。したがって、積立金を取り崩す必要はないわけです。50年くらいは取り崩さなくていいという試算もあります。


[図表2]GPIFの運用状況 出所:長尾義弘氏著『60歳貯蓄ゼロでも間に合う 老後資金のつくり方』(徳間書店)より引用


この先、少子化と高齢化がさらに進み、保険料収入が減って、支払う保険料が多くなるといった変化はありうるでしょう。ですが、そうした状況にも対応できるよう、5年ごとに年金制度の見直しを行なっています。


ちなみに、少子高齢化は今後も続いていきますが、人口の多い団塊の世代が75歳を越えると高齢者の数が減ってきます。2045年あたりからは、65歳未満と65歳以上の人口比率はほぼ横ばいになり、安定すると考えられます。


年金制度は人口や経済状況などさまざまな観点から、100年くらい先まで持つように設計されています。ですから、年金の財政が10年〜20年で崩壊するとは考えにくいのです。


「保険料を払っても元が取れない」は間違い

「でも、何十年も真面目に納めたって、支払ったぶんはちゃんと戻ってくるの?支払った保険料より受け取る年金のほうが少なかったら、払い損だよ」


そんなふうに疑う声もあります。損か得かは一概には言えず、ここは悩ましい問題です。というのも、あなたが何歳まで生きるか、つまり、どのくらいの期間年金を受け取るかによって変わってくるからです。


はたして元は取れるのか。国民年金で考えてみましょう。


月額保険料は1万6,610円です。40年間で支払う総額は、792万2,800円になります。


65歳から年金を受け取ったとすると、月額は6万5,075円、1年間では78万900円です。


10年受け取れば、総額は780万9,000円ですから、支払った保険料とかなり近い金額になります。


損益分岐点はおよそ10年。10年以上受け取ると元が取れる計算になります。年金は生きている限りもらえるので、76歳以上まで生きれば得をするわけです。


[図表3]出所:長尾義弘氏著『60歳貯蓄ゼロでも間に合う 老後資金のつくり方』(徳間書店)より引用


男性の平均寿命が81歳であることを考えると、得になる確率は高いと言えるでしょう。いつまで生きられるかは誰にもわからないものの、酒・タバコをやっているからといって早死にするとは限りません。逆に、身体を壊して長生きするともっと悲惨ですし、いっそうお金が必要になります。


76歳より前に死んでしまうと、たしかに損をします。でも、そのぶんはほかの年金受給者の役に立ちます。


年金はかなりお得なしくみになっています。


そもそも、あなたは年金の保険料を半分しか払っていないとご存じですか。国民年金は国が半分負担し、厚生年金は会社が半分負担しているのです。受け取り始めてから10年で元が取れ、しかも一生もらえます。


繰下げ受給を選択すれば、年8.4%で増えていきます。銀行の金利や株式の運用と比べても、はるかにお得です。


長生きすればするほど、お金は必要になります。人生100年時代、ゆえに長生きこそリスクがあるのです。目減りしていく貯蓄には不安を覚えますが、年金は一生受け取れます。


年金は長生きしたときに困らないための「保険」と考えてはいかがでしょうか。


長尾 義弘

ファイナンシャルプランナー


https://news.livedoor.com/article/detail/25798687/


年金って

アテにできるものだけど

アテにしちゃいけないものでもありますよね?