アメリカ人のプレゼント習慣(12/20) | sakoのブログ

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【安部 かすみ】日米でこんなに違う「プレゼントの習慣」。アメリカ人がプレゼントにつける「意外なもの」の正体


毎年恒例でホリデーシーズンに点灯される、ニューヨークのロックフェラーセンター・クリスマスツリー/Photo by Gettyimages


アメリカ人が買い物に走る師走

いよいよ師走。


アメリカは11月のサンクスギビング(感謝祭)が終わり、街は一気にクリスマスムード一色になっている。


「世界でもっとも有名なクリスマスツリー」という呼び声が高いニューヨークのロックフェラーセンター・クリスマスツリー。毎年恒例のこのツリーの点灯式が11月29日に行われ、一気に街がきらびやかな印象になった。


さてアメリカではこのホリデーシーズン、特に感謝祭翌日のブラックフライデー(11月第4木曜日の翌日)と、その翌週月曜日のサイバーマンデーを境に消費ムードが一気に高まる。どの店もいっせいに大セール合戦となり、年末にかけて1年でもっとも商品が売れる時期だ。今年は特にEコマースが順調で、オンライン・ショッピングが昨年に比べて売り上げが7.8%もアップしたことが報じられている。


この時期、なぜアメリカ人がモノを買いまくるのか?それは割引になっているため、また物欲や購買欲を満たすためという理由以外に、もう一つある。年間を通してもっとも大切なホリデーの一つ、クリスマスが間近に控えているからだ。


日本では今の時期、恋人へのクリスマスプレゼントをどうしようかと物色を始めたり、実際にショッピングに出かけたりする人は多いだろう。一方アメリカ人もこの時期はクリスマスプレゼント探しに奔走する時期だが、日本とは様相が大きく異なる。このホリデーシーズン中は、大切な家族や親族へのプレゼント探しに時間を費やすのだ。買って買って買いまくる!

(注:ユダヤ系や中東系など宗教によりクリスマスを祝わない習慣を除き、一般的にアメリカのクリスマスは、恋人と過ごす日ではなく家族や親戚同士で集まる一大イベント)


全米小売業連盟(NRF)の調査をもとにした昨年の12月のCNBC局の報告によると、平均的なアメリカ人が人がホリデーシーズンに消費する金額は約1500ドル(約22万円)にも上る。同様にNRFの調査をもとにしたWharton Women(ペンシルベニア大学の学生組織)の報告によると、平均的なアメリカ人が昨年のこの時期にクリスマス関連(プレゼント、食事、デコレーション)に費やす予定額は

826ドル(約12万円)で、うち約500ドル(約7万3000円)が家族へのプレゼントだったとされている。また家族へのクリスマスプレゼントでもっとも人気なのは、衣類、おもちゃ、ギフトカードだ。


街中がクリスマス仕様一色になり購買需要も高まる中、広場には大規模な「クリスマスマーケット」が出店している。ここは見ているだけでも楽しいし、マーケット内を二周するころには、だいたいどれをプレゼントに買うか決められるだろう。



米国でプレゼントを贈るのはどんな時?

プレゼントを贈るタイミング、機会は年間を通してさまざまである。日本と同様にクリスマス、誕生日、バレンタイン(男性から女性へ)、父の日&母の日のほか、結婚祝いや退職祝いに紙幣ではなくプレゼントを贈ることはよくあるし、ベビーシャワーなど人生の節目にも贈る。また贈るものとして贈答品(品物)ほか、メッセージカード、ギフトカード、花などを贈る習慣もある。


また特別な日でなくても、ホームパーティーに呼ばれたら手土産として、ワイン、デザート、花などを持参するのはこの国の大人の常識。


逆に、日本にあってアメリカにないプレゼントは、お中元やお歳暮、内祝いやお返し、会社訪問時やビジネスの場に持参する手土産や菓子折りなど。会社の同僚への旅行の土産やバレンタイン・チョコレート(&ホワイトデーのお返し)も贈り合う習慣はないので楽チンだ(注:逆にバーなどカジュアルな場では、知らない人同士であっても奢り奢られの文化があったりする)。


プレゼントにレシートをつける?!その理由

ただ贈りものというのは、万人受けする食べ物や飲み物でない限り、高度でトリッキーだ。なぜなら「人の好み」は千差万別だから。せっかく品物をもらったのに、デザインや色が「まったく自分の好みではない」と残念な気持ちになった経験は誰にでもあるだろう。


そこで、アメリカにあって日本にはないプレゼントの習慣が存在する。それは、結婚祝いにしろクリスマスのプレゼントにしろ、贈る品物にレシートをつけて渡すのだ。この国の伝統的な手法で、現代でもよく行われている。


贈りものにレシートをそのままつけることもあるが、スマートな方法は「ギフトレシート」だ。プレゼント購入の際は店員にこれをお願いすると、金額がわからないよう購入の証明書のようなものをつけてくれる。プレゼントをもらって自分の好みではない、もしくはサイズが異なる場合に、ギフトレシートを店に持参すると返品や交換に応じてもらえる。この手法で簡単に相手が好みのものを受け取れるわけだからウィンウィンだ。アメリカは非常に合理的なのだ。



返品大国、アメリカ

アメリカでこれが容易にできる理由の一つは「返品文化」があるというのが関連する。


アメリカでは通常、店で商品を購入しその後気が変わると、容易に返品できる(返品期間は店のポリシーによって異なる。1週間〜3ヵ月などさまざま。またセール品は対象外)。返品する際、理由を聞かれることはたまにあるが、ニューヨークなど大都市は店側が忙しく流れ作業なので、ほとんど理由を聞かれることはない。万が一理由を聞かれても「気に入らないから」「好きじゃない」などと答えるとすぐに返品・返金や交換に応じてくれる。このように、カジュアルに返品や交換ができるのは消費者にとって有り難い(注:自分で買っておいて好きじゃないとは?という厳しいツッコミは、特に米大手小売業にはないので心配ご無用!)。


限定商品が売りの店では、自分が買わないとすぐに売れてしまうから、筆者の友人のポリシーは「迷ったら買っておけ」だ。「冷静になって考え、やはり不要だったら返品できるのだから」の精神で、反射神経で気に入ったものは次々に買い物かごに入れていく。


返品文化で笑い話があるが、ニューヨークの街角では商品タグをつけたままキャップやバッグを身につけている人にたまに遭遇することがある。きっとあれはこのリターンポリシーを利用し、一、二度着用して返品しようと企んでいるのかもしれない(!!)


アメリカではギフトレシートと同様に「ギフトレジストリー」も盛んだ。ギフトレジストリーとは、希望する商品リストのこと。そのリストを事前にゲストにシェアし、商品(贈りもの)を選んでもらうシステムだ。


大勢の友人を招く披露宴やベビーシャワーでは(参加する人数にもよるが)何十個ものプレゼントを受け取るため、ギフトの重複を避けるためにも、また自分が欲しいものを確実にもらうためにも、レジストリーは合理的な方法として利用されている(筆者が日本に住んでいた90年代後半、親戚の結婚式でギフトレジストリーが導入されていたので、日本でも増えているかもしれない)。


アメリカ人のラッピングペーパー愛

さて、最後にアメリカのラッピングやプレゼントの受け取り方についてもお伝えする。


プレゼントには可愛いラッピングが欠かせない。包装紙の美しさや包装技術の細やかさは日本やフランスが優れていると思うが、アメリカ人のラッピング愛も負けず劣らずだ。まず包装紙の消費量が半端ない。テキサス州サンアントニオのニュースサイトKSATによると、この国の人々は包装紙に年間26億ドル(約3800億円)を費やしているということだ。


KSATによると、そもそもギフトを包む習慣は「日本の伝統的な風呂敷文化に基づく」そうだ。さらに、「ヴィクトリア朝の上流階級では、プレゼントは隠すために包まれていた」「20世紀初頭にティッシュペーパーが普及し、人々はそれでギフトを包み始めた」とある。ティッシュペーパーがマニラ紙にとって代わり、さらに今のような華やかな包装紙(ラッピングペーパー)が主流になったようだ。


アメリカのクリスマスプレゼントは一般的に家族、親戚が一堂に会するクリスマス当日に交換する。大家族の場合、ラッピングなどの事前準備は大変な作業だ(ユダヤ系や中東系の人々はクリスマスを祝わない)。


女性のみならず男性も包装紙やリボンを買い込み、不器用ながら一つずつ豪快に包んでいく(注:アメリカではラッピングペーパーやリボンを購入して、自分で行う)。この作業がクリスマスプレゼント準備のクライマックスである。


日本では手土産をその場で開けないことも多いが、アメリカではプレゼントをもらったらすぐにその場で開け、受け取った嬉しさを大袈裟に表現するのが贈った相手に対しての礼儀やマナーとなる。その最たる手法は、包装紙をビリビリと豪快に破くこと。命をかけたラッピングをいとも簡単に瞬時に破られるとなると日本人からすると「もったいない」「もっと丁寧に開けて折りたためない?」と不思議に思うかもしれない。しかしこの喜んでもらう瞬間にこそ、贈る価値があると人々は考える(筆者はハワイの花輪、レイの余話を思い出した。レイは見返りを求めない無償の愛のシンボルとされている。故にハワイアンはレイ作りにかけた手間や贈った後の儚さをもったいないとは考えないのだという)。


兎にも角にも、この豪快なプレゼントの開封イベントこそがアメリカ流。彼らにとって、贈ってくれた人へ喜びや感謝をもっともわかりやすく示す表現方法なのだ。


https://news.livedoor.com/article/detail/25535082/


日本は基本的に返品ができるのは

店側の好意ですよね?