ENEOSの2026年度SS戦略は、「今こそ、今だからこそ。」をテーマに、SS競争力強化に向けた安全対策、店づくり、人づくりを推進する。同社は、SSを取り巻く環境について、地政学リスクの高まりなど先行き不透明な状況にあり、国内では燃料油需要の減退や人件費の状況など予断を許さない状況にあると判断。そこで「SSの次世代化」を目指し、あらためてENEOS公式アプリを軸とするデジタル技術やデータの活用によるSS運営の効率化・省力化や販促施策の最適化や顧客との継続的な関係づくりを支援する「高度化」と、カーリースをはじめとするモビリティ分野の取り組みを軸とした燃料油の増販、油外サービスの拡充を通じた来店価値の向上と収益機会の拡大を図る「複合化」に重点を置いた施策を展開する。
特に「SS競争力強化」を明確に打ち出し、燃料油需要の減退や人件費の高騰が進む中でENEOS公式アプリやモバイルEneKey、ENEOSカーリースなどの施策と安全対策を中心として展開することでV指数を重視したSSの競争力・体力をつける取り組みを強化する。V指数はSSの損益分岐点をあらわす指数だが、かつて石油業界ではガソリンや軽油の増販により指数を改善する考えが一般的だったものの、同社はカーメンテ収益の向上によるV指数の改善をサポートすることにした。
このほか、2026年度からSSの外観を統一。Dr.Driveやvaluestyleなどの表示や旧社のカラーリングも撤去し、白をベースカラーとした塗装に変更。防火壁のグラデーションも赤色に統一するなどしてEneJetまたはENEOSのフル/セルフSSのいずれかのカラーリングとすることでENEOSのブランド訴求力を向上。一方で複合店SSではドトールやセブン-イレブン、ENEOSランドリーなどのブランドの視認性を高めることにした。SSの外観統一は今後7~8年で完了する見込み。

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平素より弊社刊行物をご愛顧いただきありがとうございます。
2026年5月1日(金)は会社記念日のため、日刊石油通信は休刊日となります。
また、新聞制作、経理含めすべて休業致します。
次回の発刊日は5月7日(木)となります。
どうぞ宜しくお願い致します。
一般財団法人カーボンニュートラル燃料技術センター(JPEC)の情報提供サービスのご案内を開始しました。
詳細は石油通信電子版でごご確認(非会員の方もご確認可能)です。
日刊石油通信では、これまで通り各種レポートのポイントを記事として掲載する予定です。
政府は24日、中東情勢に関する閣僚会議を開催し、ホルムズ海峡の封鎖状態が続く中で代替原油の調達状況について、5月については約6割の代替調達の確保にメドがついたことを確認。中東や米国に加え、中央アジア、中南米、アジア太平洋からの原油も届く見込みであることや、6月の代替調達についても5月の水準をさらに上回る水準を確保できるよう最大限取り組んでいくことを確認した。
今回の会合も経済産業省、厚生労働省、農林水産省から状況の報告を受け、原油の代替調達については、経産省から4月調達分として前年同月の輸入実績1186万8千klに対し、ペルシャ湾などホルムズ海峡を経由しない中東産原油の調達や米国、その他の地域で2割以上の調達が可能との報告があった。中東産原油は、サウジアラビアの紅海側のヤンブー港やUAE(アラブ首長国連邦)のホルムズ海峡手前にあるフジャイラ港など。これまでもこれらの港から日本の石油元売が原油の調達を行っているが、3月上旬のイランによるホルムズ海峡封鎖以降も政府が代替ルートの調達として位置付け、輸入が行われている。4月26日には米国産原油を積載したタンカーがパナマ運河経由で日本に到着しているほか、高市首相はメキシコのシェインバウム大統領との電話会談で原油100万バレル(15万9千kl)の輸出で合意した。
さらに5月については、前年の輸入実績1184万3千klに対し、6割程度の代替調達のメドが立ったことを確認。4割程度は同様にヤンブー港やフジャイラ港から出荷された中東産原油で、2割程度は従来輸入されている米国産原油の調達量を引き上げたり、メキシコ産原油の調達で対応するものとみられる。これにより国家石油備蓄の放出量を抑え、年明けまでの原油調達にメドが立ったとしている。米国産原油やメキシコ産原油は、これまでも一定量、日本に輸入されている。メキシコ産原油も2023年頃までまとまった量が日本向けに輸出されていたが、油田の生産量の減衰や自国内での燃料需要の増加などで近年はほとんど輸入されていない。このほかの調達先としては、アゼルバイジャンなど日本の石油開発会社が権益を持つ自主開発原油があげられるが、日本に運ぶまでに時間がかかるものも少なくない。2022年のロシアによるウクライナ侵攻以前は、サハリン1プロジェクトで生産される原油や、サハリン2プロジェクトで生産される天然ガス随伴の原油が頻繁に輸入されていたが、その後はほとんど輸入されていない。
今回の会合では、医療関係、交通・官公需、農水畜産業向けの燃料油について、一部を石油元売からの直販で対応したことを報告。潤滑油についても石油元売が製油所での国内生産品として供給していたベースオイルについては、需要家に前年同量で供給するよう政府が要請。輸入品については、潤滑油メーカーが在庫調整や代替品の調達で対応するよう政府が要請している。接着剤についても石油化学メーカーなどに目詰まりなく供給するよう要請している。
コスモ石油千葉製油所に26日、米国からの原油が着桟した。3月上旬にイランによるホルムズ海峡封鎖以降、米国産原油の輸入は初めてとみられる。米国テキサス州でWTI原油を積載し、パナマ運河を経由して到着した。数量は91万バレル(約14万5千kl)でいわゆるパナマックスタンカーで輸送されたもよう。
今回の中東情勢緊迫化以前から石油元売各社は一定量、米国産原油を輸入しているが、軽質原油が中心のため、各製油所の装置構成によっては中・重質の中東産原油とブレンドするなどして原油処理が行われている。
政府が原油の代替調達の方針を示している通り、ホルムズ海峡の封鎖状態が長引けば、元売各社は状況により中東産以外の原油調達も進めていくことになるため、今回の取り組みも代替原油の調達手段のひとつとして注目される。
また、経済産業省は石油備蓄法に基づき国家備蓄を行っている原油約580万klを5月1日から放出すると明らかにした。約20日分に相当する。政府は今回の中東情勢の緊迫化を受けて3月26日から順次、約30日分(約850万kl)の国備原油の放出を行っていた。今回は5月1日から志布志国家石油備蓄基地(鹿児島県東串良町・肝付町)を皮切りに各基地で放出が行われる予定。
今回もENEOS、出光興産、コスモ石油、太陽石油の石油元売4社と随意契約により放出が行われるが、今回はブレント原油価格の2~3月の月平均と2月のサウジアラムコOSPなどを組み合わせて価格を設定し、総額5400億円で売却された。
第1弾の放出の際は、3月積の中東産原油とサウジアラムコのOSPなどを加味して価格を決定していた。

