経済産業省は15日、総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会石油・天然ガス小委員会液化石油ガス流通WGを開催し、今年9月に開催された前回会合での意見をふまえ、正常な商慣習についての定義やLPガス事業者の切替制限に関する考え方の整理を行った。前回会合では、液石法改正省令で定めるLPガス事業者から賃貸集合住宅オーナーなどに対する「正常な商慣習を超えた利益供与の制限」について、委員からは判断が自治体に丸投げになっているとの指摘や、基準を明確化すべきなどの意見が寄せられていた。
また、これまでの審議の中でLPガス事業者が顧客を獲得した際の多額の利益供与に関して窓口(液石法改正省令に基づくLPガス商慣行通報フォーム)への通報が後を絶たず、高額事例の通報もあることの報告があったこともふまえ、「正常な商慣習を超える」基準を明確化するため、戸建住宅の一般消費者は2万円、賃貸住宅のオーナーなどは入居者当たり2500円を上限とする案が示されたが、「一律ゼロにすべき」「ロードマップを示すべき」「オーナーへの利益供与はゼロとし、賃貸住宅を利用する一般消費者は入居者に選択の自由があるため上限を設けない」「利益供与を一律禁止するには検討が必要」「利益協を求める不動産関係事業者への働きかけが必要」など様々な意見が寄せられていた。
今回の会合では、生活のために実際に賃貸住宅に居住しLPガスを利用する一般消費者への利益供与の上限を2万円とし、オーナーや建設会社、管理会社、仲介会社やハウスメーカーがLPガス事業者から金銭や物品が供与されたり、LPガス事業者に対して無償での保守作業や設備使用を要求したりすることを一切認めないという考えが示されたほか、これまで法改正の抜け道とされてきたLPガス事業者がブローカーなどを通じて顧客を獲得した際、一般消費者やオーナーへの金銭などの給付も一切認めないとする考えが示された。
なお、LPガス事業者の切替制限についての基準については、LPガス事業者が賃貸住宅などに配管などの設備投資を行い長期間で回収し、中途解約時の違約金などを事例しているケースがあるものの、過去の最高裁判決で無効との判断が下されていることをふまえ、まずは解約金や違約金などの条項を削除した契約への更新を進めるとともに、契約期間を設定する必要がある場合は当事者間で決め、オーナーや一般消費者が適切な事前通知期間内に解約を申し出た場合は、LPガス事業者は解約金や違約金を課さず解約できるという方向性が示された。

石油通信社

コスモ石油マーケティングは15日、広島市内でコスモMyカーリース全国接客ロールプレイングコンテスト西日本エリア予選を開催した。今回は中四国・九州のコスモ石油販売カンパニーSSおよび系列特約店SSから8名の選手が4つのケース設定で日頃の接客技術を競った。

このうちコスモ石油販売中四国カンパニー・セルフステーション祇園新道の谷田佑季選手は、ケース4(30代中盤男性)で顧客はトヨタ・シエンタ(2021年式、走行距離5万5千km、前回車検2026年4月、次回車検2028年4月)を保有し、コミっと車検後の6ヶ月点検で来店。タイヤ空気圧点検時、左後ろのタイヤの空気が減っていたためタイヤ交換を実施。後部席にはチャイルドシート1台、ジュニアシート1台が積まれていることや、車検の見積時に乗換と査定の提案はしたものの、満了日が2週間後に迫っていたため、車検を優先したという設定で競技した。自身も子どもが2人いる谷田選手は、自身の経験で「子どもが2人いると車内が狭く感じないか」と顧客に切り出し、普段の車の乗り方を聞き、子どもの成長とともに出費がかさむことなどのポイントを聞き出したうえで自SSのメカニックから、このまま車を乗り続けた場合に想定される故障箇所を「予期せぬメンテナンスの見える化」として顧客に提示。トヨタ・シエンタはリセールバリューがあること、コスモMyカーリースで月々定額で国内全メーカー全車種の中から車を選び、新車に乗ることができるなどのメリットを説明。中途解約サービスを選択したり、燃料の実費負担と車両保険を含む任意保険は別の設定になったりすることもしっかりと説明。谷田さんは「未来のことはわからないが、ライフスタイルの変更に対応することができる安心材料のひとつ」と強調し、顧客の心をつかんだ。車種は青色を好む顧客と相談しながら、日産・セレナを選択。ゴールドパック7年ローン契約を提案し、今乗っている車の査定額も示し、リースの頭金にするか、万が一の出費に備えて蓄えておくか、家族で相談することを勧め、試乗予約まで取り付け競技を終了した。
全選手の競技の結果、谷田選手とコスモ石油販売九州カンパニー・セルフステーション香椎の中嶋浩希選手が来年2月に開催される本選への出場を決めた。

石油通信社

赤澤亮正経済産業相は、16日の閣議後記者会見で冬場の灯油供給対策について①石油元売、輸入商社、卸売事業者に前年同月と同水準の販売と注文を行うよう要請する②流通段階での灯油供給の偏りや目詰まりが発生した場合、元売が直接販売する「灯油直販スキーム」を設定する③高騰する灯油の輸入灯油と国内灯油卸価格との差額について「輸入灯油調整単価」として補助する制度を導入することを明らかにした。
資源エネルギー庁によると、「灯油直販スキーム」は、今年春に軽油やA重油、ナフサなどの石油製品需給がひっ迫した際に導入した「目詰まり対策」と同様の政策となる見通し。医療施設や農業分野などの需要家で調達不安などの相談があれば、元売に直接納入するよう要請するスキームとなるもよう。
「輸入灯油調整単価」については、近年の灯油の需要期とされる11月から来年3月まで、灯油を輸入した元売や商社に対し、補助金を支給することで卸価格に反映させる。現在も輸入した石油製品に燃料油価格激変緩和対策事業の補助金(いわゆるガソリン補助金)が支給されているが、今回のスキームはガソリン補助金とは切り離して、輸入灯油のみを対象に新たに輸入灯油調整単価として支給する。支給単価は元売や商社にヒアリングを行い、輸入灯油の価格と国内精製品の卸価格との差額を判断し、現在のガソリン補助金と同様に元売や商社などに事後支給する見通し。

赤澤経産相は、「灯油は冬季の暖房に使用され、国民生活に不可欠な燃料だ。特に寒冷地においては(高値が)命にかかわる問題となる。安定供給は確保できているが、流通段階などで灯油は例年の需要を大幅に上回る注文を行う動きもあり、対策をとることにした」と語った。


石油通信社

NTTデータグループ、川崎重工業、伊藤忠エネクスはこのほど、東京都が公募した「脱炭素燃料活用における事業化促進支援事業」に採択された。
同事業では、NTTデータグループを代表者として、都内データセンターの非常用ガスタービン発電設備で次世代バイオ燃料(HVO)を活用した実証を 2028年3月まで実施。データセンターの非常用ガスタービン発電設備にHVOを使用する実証は、日本初の取り組みだという。実証では既存設備でHVOを使用した場合の性能や運用性、温室効果ガス排出削減効果などを検証し、データセンターの安定運用を維持しながら非常用ガスタービン発電設備から直接排出されるスコープ1(事業者自らによる温室効果ガスの直接排出)の温室効果ガス排出量を削減とする手法の確立を目指す。
近年、生成AI の急速な普及や世界的なデジタル化の進展によりデータセンターの電力需要は増加しており、AI・デジタル基盤の拡充とカーボンニュートラルの両立が重要な社会課題となっている。多くのデータセンターでは、停電などの非常時にもサービスを継続するため、非常用ガスタービン発電設備を設置しているが、これらの設備では重油や軽油などを使用しており、燃料の燃焼により温室効果ガスが直接排出される点が指摘されていた。
温室効果ガス排出量を実質的に削減する手法としてクレジットなどを活用して埋め合わせるカーボンオフセットがあるが、今回の実証では既設の非常用ガスタービン発電設備で使用する燃料をHVOに転換することで設備から生じるスコープ1の温室効果ガス排出量を削減する手法の実現可能性を検証する。伊藤忠エネクスは非常用ガスタービン発電設備にHVOを供給し、燃料の品質や性状を評価する。

石油通信社
 

ENEOSのSS複合店の新機軸と期待されるB-Rサーティワンアイスクリームとの実証店舗が13日、ENEOSモビリニア・千葉さつきが丘SS(千葉市花見川区)にオープンした。両社初の共同実証店舗としてオープンしたもので、EneJet店舗(2027㎡)のセールスルーム部分(121㎡)にサーティワンアイスクリームの販売スペースとイートインスペース(10席程度)を設置し、店舗利用者の駐車スペース(4台)も確保。SSと実証店舗の運営はENEOSモビリニアが行い、オープン際してサーティワンの本部スタッフなどがENEOSモビリニアのスタッフ研修を担当した。セルフSS部分の給油許可は、これまでと同様に複合店の店舗スタッフが行う。実証店舗の営業時間は10時から21時まで。
当日はオープニングセレモニーが執り行われ、ENEOSモビリニアの長島茂則取締役副社長、ENEOSの小池泰弘執行理事SS戦略部長、B-Rサーティワンアイスクリームの小沢敏彦専務執行役員らが挨拶の中でSSや車とアイスクリーム販売との親和性を強調。同SSと実証店舗の清水弓恵店長は、「これまではカーメンテやENEOSランドリーなどのサービスを通じて、お客様が安心して任せてもらえる店舗作りに取り組んできた。これからはサーティワンアイスクリームで楽しい時間を過ごしてもらえるよう頑張っていきたい」と挨拶し、関係者によるテープカットも執り行われた。
実証店舗は住宅地に近く、初日は近隣に事前告知を行っていないにもかかわらず、サーティワン店舗検索やアプリのモバイルオーダー情報などから開店を聞きつけた多くの利用者が訪れた。特に運動会の振替休日ということもあり、多数の親子連れが来店した。実証店舗では集客の最大化を図るため、まずは10月中旬にサーティワン側のキャンペーンを展開。下旬にはENEOS側でキャンペーンを展開し、効果を検証する。
今回の実証は、両社で約2年をかけて準備が進められた。両店舗の相乗効果などを検証しながら、SS複合店施策の新たな戦略としてラインナップできるかなどを検討することになる。

石油通信社