昨日の続きである。
ノストラダムスの10-91を解説しているが、この詩に取り掛かってしまったので、ひとまず最後まで仕上げなければならない。
訪問者も下がりぎみだが、求めている人にだけ伝わればよい。
「くどい、しつこい。また同じことを何回も。無限ループに嵌っているのではないのか」
と思われるだろうし、それは自覚しているのだが、興味のある方は我慢して読んでいただきたい。
それで、「その4」までで一応この詩の概略、全体像を説明した。
そして、それを理解した上で、更にこの詩を深く理解し、味わうために「取り上げていなかった語」を考えている。
堅苦しく考えないで、「芸術作品として鑑賞する。味わう。楽しむ」という余裕も大切だと思う。
まず、この詩の訳をもう一度挙げよう。
10-91
ローマの聖職者よ、千六百と九の年、
その年の初めに、汝らは選挙を行うだろう。
仲間から出た灰色と黒の中から、
かつてないほどの悪しき者が。
(ノストラダムスの大事典の訳)
昨日は1行目の「ローマ」を説明した。
では、今日は同じ1行目にある「聖職者」の象徴的意味を考えよう。
昨日の記事の最後に、残りの3っつの語についてヒントを与えた。
その中で「聖職者」については次のヒントを出した。
聖職者、
地球人が天使を呼ぶとしたら、何が必要かな? 日本人だけが解っても、それだけでいいだろうか?
これがヒントだったのだが解っただろうか?
では、答えを教えよう。
(とは言っても、これは私が考える答えであって、これだけが絶対に正解だ、という訳ではない。)
この詩は「1999年の選挙、について述べている」、
とすると、1999年当時、あるいは、その前の時点で考えなければならない。
それで、例えば、日本で預言書の真意が公開されたとする。
そして、それが日本人の中である程度話題になったとする。
(話題になった、と言っても、五島勉氏のような解釈が流行った、というのではなくて、預言書の真意が広まった、という場合である)
それで、日本人のかなりの人がこの預言書の真意を理解して、
「期限=1999年までに天使軍団を呼ぼう、呼ばなければならない」
という気運が高まった、としよう。
だが、これだけで天使が地上に降臨できるだろうか?
というとそうではない。
「日本だけ、日本人だけ」で呼んでも駄目だ。
全地球人がまとまって、一丸となって呼ばなければ天使は降りて来れない。
つまり、この運動が日本だけでなく、全世界に広まっていかなければならないのだ。
さて、「聖職者」、といっても「ローマの聖職者」と書かれてある。
「ローマ」の象徴的意味については昨日説明したが、これは、ただ、あのイタリアの首都のローマを指しているのではない。
それで、昨日説明したように「ローマ」にもいくつかの意味があるが、ひとまず、
>「ローマ~バビロンの大淫婦~あらゆる民族、群衆、国民、国語~全地球人」、と転換(連想)していって、結局、
「ローマとは全地球人の暗喩である」と解る。
と書いたように、「ローマ=全地球人」と考えよう。
とすると、「ローマの聖職者」とは、「全地球人の聖職者達」という意味になる。
「聖職者」というと、「いろいろな宗教の指導者、僧侶」とも考えるが、ひとまず「キリスト教関連の聖職者」と考えていいだろう。
それで、ヒントに出した、
>地球人が天使を呼ぶとしたら、何が必要かな? 日本人だけが解っても、それだけでいいだろうか?
を元に考えていこう。
このブログで何度も書いているように、
天使軍団が地球に復帰するためには、(期限までに)全地球人が一丸となって「天使よ来て下さい」と呼ぶ必要があった。
そして、そのためには「預言書の真意を正しく理解すること」が必要である。
これは非常に困難であり、更に「全ての地球人が」となるともっと困難である。
だが、もう少し現実的に考えよう。
全地球人が、とまでいかなくても、現在(1999年当時)の主要国と言われる国々、政治的、経済的に大国と言われる国々、主要な先進国の国民、民衆の大半、過半数以上、政治家が、
「天使軍団よ来て下さい」と言えば、天使は降りて来られるのではないだろうか?
主要な先進国と言うのは、サミットに来ている国々、欧米、いわゆるヨーロッパとアメリカだ。
そして、これらは全てキリスト教国である。
ただ、キリスト教といっても、カトリック、プロテスタント、諸派といろいろ分裂しているが、ひとまず「キリスト教圏」でくくろう。
キリスト教圏といえば、西ヨーロッパ諸国だけでなく、東ヨーロッパ諸国、更にはロシアも入る、それにアメリカ合衆国、カナダ、中南米の国々。
南北アメリカは全てキリスト教圏である。
更に、オーストラリア、ニュージーランドも入る。
となると、世界の主要な先進国は全てキリスト教圏だ、と言える。
キリスト教は世界最大の宗教だ、と言える。
ただ、「人口においてはイスラム教が抜いたのではないか?」
とも言われるが、イスラム圏は主に中近東、アフリカ、アジア(マレーシア、インドネシア等)である。これらは先進国という程ではない。
それに、イスラム教は旧約聖書を聖典としているので、キリスト教とは兄弟宗教といってもよい。
キリスト教とイスラム教以外の主要国といったら中国とインド、それに日本くらいだ。
そうすると、キリスト教(とイスラム教)の国々が揃って「天使軍団よ来て下さい」と言えば、天使達は降臨できる、となる。
そのキリスト教圏の精神的支柱はやはり、キリスト教会であり、精神的,宗教的な指導者はその聖職者達である。
また、クリスチャンと言うのは、教会、聖職者(神父や牧師)の言いなり、というか彼らを指導者と信じている。
教会=聖職者、と考えていいだろう。
ならば、キリスト教圏の教会、聖職者が、期限=1999年までに、「イエスよ天使軍団よ、来て下さい」と呼べば、その傘下にあるクリスチャン達も従うだろう。
つまり、現実的に考えると、
「イエス、天使軍団が地上に降りて来れるかどうか?」
の鍵は彼ら、キリスト教の指導者、教会、聖職者達が握っている、と言っても過言ではない。
そのキリスト教、教会、クリスチャンが何を拠り所にしているのか、というと聖書である。
残念ながらノストラダムスはそれ程影響力は無い。
ノストラダムスの作品も「聖書と同等のペアになっている預言書だ」とも認められていない。
だが、ノストラダムスはともかく、「聖書の真意はこうだったんだよ」と説明して、全世界のキリスト教の教会、聖職者、クリスチャンがそれを理解して認めたらどうだろうか?
彼らがまとまり、一丸となって声を揃えて、
「(期限までに)天使軍団よ、来て下さい」と言えば、天使は降臨して来られる。
つまり、天使軍団が地上に降りて来るためには、全世界のキリスト教会、聖職者、クリスチャンがこういう状態になればいいのだ。
選挙=1999年に天使を呼ぶのかどうかは、聖職者にかかっている、聖職者(教会)が決める、と言える。
これが、
ローマの聖職者よ、千六百と九の年、
その年の初めに、汝らは選挙を行うだろう。
の意味だと考えられる。
更に「ローマの聖職者」を文字通り狭義に取って、バチカン、ローマカトリック、ローマ教皇と考えてもよい。
ローマ教皇は全世界のカトリックの頂点に立っているが、カトリックだけでなく、プロテスタントも諸派もローマ教皇には一目置いている。
ローマ教皇はカトリックだけでなく、全キリスト教徒のトップに立っていて、その支柱になっている、と考えられる。
ローマ教皇が何か言えば、それは全世界のキリスト教徒に伝わり影響を与えるだろう。
ローマ教皇はアメリカ大統領を凌ぐ世界で最も影響力を持っている人物なのだ。
もし、ローマ教皇が、
「聖書の真意はこうで、イエスの実態はこうで、いわゆる天使というのは天使的未来人だった。1999年がイエス再臨の予定時だから、全世界のクリスチャンはイエスに向かって『来て下さい』と祈りましょう」
と呼びかけたら、ほとんど全部のクリスチャンが従うだろう。
そうしたら、イエス=天使軍団は降臨できる。
このように考えれば、「ローマの聖職者、とはローマ教皇を指している」
と解釈して、
ローマの聖職者(=ローマ教皇)よ、千六百と九の年(=1999年に)、
その年の初めに、汝ら(ローマカトリック、あるいは全世界のキリスト教徒)は選挙を行うだろう(=天使を呼ぶかどうかを決めるだろう)。
と解釈してよいだろう。
だが、そうは言っても、これがいかに大変で困難を伴うのか?
はお解りいただけるだろう。
今はクリスマスの時期で、全世界のクリスチャンはイエスの誕生を祝っているが、彼らは、従来通りの、
「イエスは神のひとり子で、聖霊により処女マリアから生まれて、全人類の罪(原罪)を贖うために十字架に架けられて、その後復活して、昇天して・・・」
という何百年前からの教義をまともに信じている。
それを私が、
「いや、イエスというのは天使軍団から派遣された俳優で、シナリオ通りに演技しただけなんだよ」
と言ったところで、それを直ぐに受け入れるだろうか?
今までも「そんなの妄想だ、トンデモだ」と嘲笑されて全く相手にされなかった。
私のこの説を全キリスト教徒に理解させることが果たして可能だろうか?
また、カトリック、ローマ法王は、
「自分達がイエスが天国の鍵を渡した弟子のペテロの後継者である」
ということを彼らの権威の根拠としている。
「自分達がイエスの正規の後継者、代理人であり、イエスから権能を引き継いでいる」
と主張し、信者達もそれを信じている。
ところが、私が、
「いや、イエスが天国の鍵を渡したペテロというのは実はノストラダムスで・・・」
と言ったら、これは、カトリック、ローマ教皇の権威を否定することになる。
「教会は実は何の権能も無くて、イエスの正規の代理人ではなかったんだよ」
ということをローマ教皇自らが認めるだろうか?
もし、そうしたら、クリスチャンは、
「じゃあ、教会は今まで何百年にも渡って俺たちを騙していたのか?」
として暴動を起こすかもしれない。
それに、権威が失墜した教会、ローマ教皇が言うことを皆聞くだろうか?
いや、それでも、全世界のクリスチャンも教会も、
「預言書の真意はこうで、間も無く悪魔軍団の侵略が始まる。
それを阻止するには天使軍団を呼んで、準備を始めるしかない。
そんな過去の勘違いをどうのこうのと言っている暇は無い」
となればいいのだが。
この何百年にも渡って続いてきた誤解、勘違いの伝統をたったの十数年で覆せるだろうか?
その可能性はあるのか?
そう考えると、これがいかに困難なのかは解るだろう。
まあ、それはともかく、この詩の1行目の「聖職者」とはこういう意味なんだろう、と理解してくれればよい。
これで、1行目の解説は済んだ。
残るキーワードは3行目の「灰色と黒」と「カンパーニア」だ。
いろいろ考察してくれている方がいる。
その解釈が間違っている、とは言わない。
いろいろな解釈が可能だからだ。
ただ、私が直感で「こうではないか?」と考えているのは少し違う。
天使が自分達を「灰色」に例えた、というのは正しい。
それを「彼らの出生」に求めるのもよいが、私は、これは、
「これから、天使が地球人に対してどうするか?」
ということを暗示しているのではないか?
と考える。
イエスは「私は救いに来たのではなく、裁きに来た」とどこかで言っていたと思う。
つまり、地球人は天使軍団を、あるいは、救世主を
「完全な白だ=無条件に全員を救ってくれる。あるいは信者なら救ってくれる」、
と勝手に勘違いしているが、実態はそうではない、現実はそれ程甘くは無いよ。
という意味ではないかと。
それと、カンパーニア~ナポリはいいのだが、「ギリシャ」の象徴的意味は何だろうか?
旧約聖書はヘブル語で書かれてあるが、新約聖書は?
旧約と新約は「歴史の変遷から考えると、どの歴史を意味しているのか?」
ところで、23日と24日には、オカルト番組、都市伝説~と超常現象SPが放送される。
見逃しても直ぐに、you tube で見れるが。
確かに「あまり期待しても、どうせ・・・」
とは思うが、数少ないオカルト番組だし、「今の地球人の状況、思考」を知る上では面白いと思うので、一応、見るか録画しておいた方がいいと思う。
私も放送が終わったら感想も書きたい、とは思うが