ハノイ⑬ベトナムを知る | go abroad

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旅の計画をたてれば、全てがエキサイティングになる。
海外ツアー・歩きお遍路・旅にまつわる日常の話。

夜のハノイ大教会で写真を撮らせてもらえることになった。
教会前の通りを、昼ほどは多くないがバイクの行き交う流れを慣れたつもりで横断していたら、後ろの父が気になって、無意識に振り返って立ち止まっていた。クラクションを鳴らされて我に返る。白いバイクのお姉さんが自分の真横で止まっていた。
横断中は絶対に歩き続けなければいけないのに、止まってしまった。ベトナムルールをやぶってしまった。引かれても仕方なかった。
暫く落ち込んだ。

教会前で記念撮影。
教会の向かいは、テレビや本で何度もみたコンカフェ。入りたかったなぁ。

バンでアジアホテルへ帰る。
空港行きの集合時間まで1時間ほどあるので、昨夜のビンマートへ!2人で最後の散歩へ出かける。

途中にある、1人では入れなかったホールケーキの並ぶパン屋に入ってみた。
残念なことにフランスパンがない。マカロンが売っていたので買う。
ビンマートでは特に買うものがなくて、優しい警備さんもいなかった。まだ時間もある。通りを挟んで、ここも昨夜道路を横断できずに入れなかったハイランズコーヒーへ入ることにした。

歩行者信号があるのだが、ボタンを押して青になっても、バイクは止まることなくがんがん目の前を通っていく。一方通行の道を逆走しているバイクを何度もみたし、バイクは信号も免除なのか?!
3度目の青を諦めて、隙をみて父が先陣切って横断しはじめた。急いで続いて渡る。歩行者信号などない戦後の名古屋を生きてきた父はさすがだと思った。

やっと店に入ることができた。
スタバのようなメニューに安心して、コーヒーとチョコフラペチーノっぽいものを注文する。
飲んでみると、ものすごく甘い!!
フラペチーノではなく、コーヒーとコーヒーゼリーの上に山盛りのクリームが入ったものだった。
父もコーヒーが‥、と言うので飲んでみたら、こちらも激甘だった。極甘で有名なベトナムご当地コーヒーを飲めたことにはとても満足したが、よけい喉が乾いた。

ホテルへ帰り、最後のパッキングを済ませた。
空港行きの大型バスが来た。いろんなホテルを回って空港に行くらしい。H.I.Sだけでなく、多数のツアー会社の共同運行とのこと。

夜のハノイを車窓から眺める。
屋台でブンを食べたかったなぁ。

3件ほどホテルをまわり、最後はインターコンチネンタルハノイだった。令和天皇も泊まりましたよ、とガイドさんが解説してくれる。検索すると一泊14000円ほどから泊まれるらしい。こんな贅沢もいつかはしてみたい。

少し街外れの景色になった頃、びっくりするほど巨大な花市場の前を通った。
ものすごい数の白い菊が売られていた。今の季節はみんなこの花を買い飾るらしい。お店でもよく見かけた。買い付けに来た人は、バイクに山盛り積んでいる。
郊外に出て、大きな河を渡り、空港までの道に入る。
ガイドさんが、この国のバイクは7割が日本製であること、空港も日本の税金で出来ていること、まもなく空港までの電車が開通して、バイク通行に規制がかかることを教えてくれた。
もうすぐハノイは、バイクまみれの街ではなくなってしまうらしい。
当たり前に想像していたベトナムのバイクまみれの景色に、今回ぎりぎり間に合ったことを知る。
今、ハノイに来れたことに、心からよかったと思った。

空港到着。
ベトナムでは、誰かが旅立つ時、家族親戚総出で見送りに来るらしい。変な文化です、いいですか?悪いですか?とガイドさんが問う。一同が、良い文化だね、と答えたら、なんで?!そのせいでいつもこんなに空港が混んでしまうのに!と不思議がっていた。
トークが面白いガイドさんともここでお別れ。
各自でチェックインして、保安検査へ進む。
大行列だったが、列はそれなりに進んだ。
土産物屋はブランド品よりも民芸品屋が多かった。何故か値段は全てドル表記。アンニョハセヨーと声をかけられる。空港の店員のほうが適当なもんだ。
コーヒーとアイス、ウーロン茶と水を買って、ほぼドン札を使いきった。
深夜便の名古屋行きベトナム航空。
ほとんど満席だった。
昨夜ウェブチェックインで3-4-2の配列になっていたので、2席の並びを取っていたので安心しきっていたら、行きと同じ3-3-3の機種だった!しかも窓側にベトナム人らしき、スタッフ証を首からぶら下げた若い姉ちゃんが座っている。10代にも見える。チケットを見せても動かない。するとスタッフがきて、なにやら諭す雰囲気で話していると、嫌々といったかんじで通路側に移動した。ベトナム航空の研修の子なのかな?と思った。
トイレが心配で通路側に座りたい父が困惑している。
後ろは最後列で、3席の窓側に1人男性が座っていただけだったので、離陸後、サインが消えた後で2人で通路に出て、父に空いている通路側の席に引っ越してもらった。さて自分も窓側に戻ろうとすると、姉ちゃんが毛布をかぶったまま動かない。肩をトントンとたたいて通して、とジェスチャーすると、露骨に嫌な顔をして足をすこし引っ込めた。
やれやれ、と思って席へ座る。これはトイレも行けそうにない。爆睡するしかない。

明るくなり目が覚める。行きと同じ、台湾あたりで朝食が配られた。
味をあまり覚えていない。不味くはなかったはず。
よく寝たおかげであっという間に、朝焼けの中の名古屋に到着した。
到着して、飛行機を降りたあとトイレに駆け込む。
態度悪かったなー、まぁ若かったしな‥など思いながら入国審査を通過し、スーツケースが出てくるの待つためコンベアの横に立っていて初めて気づいた。

大きな段ボールにひらがなで大きく名前の書かれた荷物が沢山流れてくる。
みんな、名古屋に出稼ぎに来たベトナム人の荷物だった。荷物を待つのは若い子ばかりだ。

不機嫌だったあの女の子。 同じ名札を下げた同じ年頃の女の子たちが真ん中の席に3人いた。皆家族のために、親元離れて名古屋に来たのか?
複雑な気持ちになった。
帰国した名古屋で、北ベトナムの現実を目の当たりにした。

知らないことがまだ沢山あることを思い知った、ベトナム旅が終わった。
~完~

【買ってよかった旅グッズ】
スーツケース、これまでいろいろ使いました。
2年思い続けて今回、ついに清水買い。買ってよかったです。56L(一般的な機内持ち込みサイズと、一般的な中型の、中間くらいのサイズ。)フレームタイプでこの軽さは他にないです。