自分が担当の仕事が増え、その業務上で絡むことが多くなった。
いつからか、昼食を一緒にとるようになった。
それまでは社内の食堂で同期の女の子たちと食べていたんだけど、
業務について、社内では話しにくいことを情報交換したり、愚痴を言い合ったりするのに、Yさんとの外食が増えた。
お互い、恋愛に悩みがあり、それを励ましあってた。
Yさんと一緒にいると安心する。
彼のためになるなら、どんなことだって支えたい。
彼と一緒にいたい。
そんな風に思う、大切な存在になってた。
でも、それは恋じゃなく、家族愛みたいなものと思ってた。
Yさんは『社内恋愛だけは絶対にしない』と断言していた。
だから、無意識のうちに心に壁を作っていたのかもしれない。
ただ、Yさんといるのは本当に気が楽で。
なんて言うのかな。
お互いの欲しいものが、言葉に出さずにわかるというか。
ベストなタイミングで手を差し伸べてくれるというか…
いつのまにか好きになってた。
周囲からは付き合ってると噂された。
そりゃーそうよね。毎日お昼一緒に食べてるし、会社の同僚たちとのイベントには二人で顔出すし、仕事でも情報交換しあって円滑に業務を進めてたし…
でも、ことあるごとに、“誰か女の子紹介してー”と言われてたから、自分の友人、たくさん紹介した。自分の恋心は隠して。
いつも、Y先輩の“社内恋愛はしない”という言葉が頭の中を回ってた。
自分の心を押し殺すのに必死にだった。
もう、Tの時のような思いはしたくない。
今のベストな関係をキープしたい。
だから私はズルイ行動に出たの。
私を好きだと、支えてくれると言ってくれた年下の後輩Mに逃げたの。
TのこともY先輩のことも忘れるために逃げたの…。