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ただ、王家存続のため、子をなすのにご協力頂ければ、それで結構」

 どうやら本当に、生じる義務は、目の前の爆乳美女との子作りだけのようだ。少なくとも、善治郎の目には、アウラは本気でそういっているように見える。

「そう、ですか……」

 アウラの返答は相変わらず、男を駄目にするくらいに甘い代物だった。だが、今回は善治郎も半ばその返答予測していた。

(これは、ひょっとしてマジで俺が立てた仮説が当たってるか? さっきの条件は、『俺にとって』おいしい条件じゃない。最初からその条件が『アウラさんにとって』一番望ましい条件なのか?)

 善治郎は頭の中で、これまで得た情報を整理する。



国内には、異世界に逃げた王族の子孫よりは、血の濃い貴族がいる。

それなのに、アウラはあえてかつて異世界に逃げた王族の子孫(善治郎)を、婿として召喚した。

結果、善治郎はかなり濃い王家の血を持っているが、それはあくまで「嬉しい誤算」。

善治郎に、アウラは「子作りさえしてくれれば、他は何もしなくていい」といった。

この国は、原則男性優位社会で、女王という存在はまれ。

この国の文化では、家の家長は絶対に夫。妻は夫を立てるのが美徳。

これまでの女王は全て生涯独身で、『王配』が存在するのは、この国の歴史上今回が初めて。



 これまでの受け答えや、その全身から発する圧倒的なカリスマ性だけを見ても、アウラという女は王としての素質を十分に持っているように見える。
 自分の仮説が正しいのか、それを立証するため善治郎は質問を続ける。

「後もう二つ質問させて下さい。私がこの国に留まったとしたら、どこで生活することになるのですか?」

「それは、恐らく後宮だ。元々我が国は、一人の王が王妃や側室といった複数の妻を娶るのが一般的だったからな。少々変則的だが、私達夫婦の生活空間は、後宮ということになる」

 やはりだ。もう、ほぼ間違いない。
 善治郎はゴクリと唾を飲み込むと、最後に決定的な質問を投げかける。

「では、最後の質問です。
 もし私が、アウラさんと結婚した後、後宮に引き籠もり、可能限り外部との接触を断ち、アウラさん以外の王宮関係者とは一切関わりを持たず、ただひたすらダラダラと遊びほうける日々を過ごしたとしたら、アウラさんはどう思われますか?」

 善治郎の仮定の話に、アウラは堪えきれなかったかのように、今日一番の笑顔で反射的に答える。

「大歓迎だとも!」

 その一言で、善治郎は、自分の仮説が全面的に当たっていたことを確信した。

(オッケー、謎は全て解けた。間違いないわ。この人、「何もしなくていい」という条件を餌としてあげている訳じゃない。正真正銘「何もしないでいてくれる婿」が欲しいんだ)

 文字通り、ヒモ男を第一希望として歓迎しているのだ。
 ちょっと考えて見れば、実はそう不自然な話でもない。
 半ブラック企業で、仕事に追われる日々を過ごしている善治郎の価値観で物事を計ろうとしたのが、そもそものまちがいなのだ。
 仕事に疲れている善治郎は、働かずに衣食住+美人の嫁さんが与えられる生活というのに、魅力を感じているが、それはこの世界での一般的な価値観ではない。
 『王配』となった人間が働くということは、権力を行使することに他ならない。
 大きな権力を行使することに、魅力を感じない男というのはむしろ少数派だろう。
 例え、この国では明文化された権限はなくとも、『王配』は歴とした権力者だ。
 なにせ、王国の文化自体が男社会を中